ウォールジャーマンダー 季節の花-夏になると茎上部に小花を咲かせる-イパネマおやじ

ウォール ジャーマンダー (wall germander) は、ヨーロッパから西アジアに分布する常緑性の小低木または多年草です。日当たりのよい石灰岩質の砂礫地に密生しています。ハーブの定番といえる植物の一つで、花が可愛いことから切り花としても人気があります。

シソ科

夏には芳香のある花を咲かせる

  • 分類:シソ科ニガクサ属 / 原産地:地中海沿岸、西アジア
  • 学名:Teucrium chamaedrys
  • 別名:コモン・ジャーマンダー (和名・ニガクサ)
  • 園芸分類:多年草または小低木 / 耐寒性(強い)、耐暑性(やや弱い)
  • 草丈・樹高:30~50cm
  • タネまき:5月中旬~6月
  • 苗の植え付け:5月中旬~7月上旬(育苗後または市販の苗を購入する)
  • 植え替え:5月中旬~7月上旬
  • 株分け:5月中旬~7月上旬
  • 挿し木:6月
  • 開花期:7月~8月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • 夏には芳香のあるローズピンクの花を咲かせ、オークに似た楕円形の小さな葉は縁がギザギザしています。(まばらな銀歯縁)この葉は、リキュールやヴェルモットの風味づけに使われ、ハーブティーとしても利用されています。古くから痛風の治療薬や利尿剤、咳や喘息の薬として利用されてきました。しかし、近年になり長期使用すると肝臓障害を生じることが判明し、使用はされていません。
  • 地下茎を伸ばして広がっていきます。株元から細かく枝分かれして茎が直立して茂ります。敷石の間の植え込みや、花壇の縁取りなどに植栽されています。
  • 鉢植え栽培も可能ですが、地下茎が横へ広がって納まりきらないので地植えの方が適しています。

ハーブ植物です

旺盛に横へ広がり過ぎるので地植えが適する

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • 以前、ヨーロッパでは(痛風、利尿、喘息)の治療に使われたが、近年では長期使用すると肝臓障害を生じるとされ使用されていません。
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • 水はけのよい、少し乾燥気味の土壌を好みます。
  • 鉢植えの場合、市販のハーブ用培用土、または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土がよいでしょう。
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んでおきます。さらに、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 肥料は特に与える必要はない、といわれますが全く必要ないわけではありません。多肥は、よくありませんが最小限の養分は必要です。
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の○○用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、基本的に必要ありません。生育の様子をみて、追肥する場合は春~秋に、2ケ月に1回程、固形肥料を置肥します。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

別名はニガクサ

  • タネまき 発芽適温15~25℃
  • 実生でも増やせますが開花までに数年かかるので、株分けか挿し木で増やすほうが簡単です。
  • 植え付け
  • 適期は4~5月です。
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に水はけをよくするために、土壌改良用の腐葉土や赤玉土などをを混ぜ込んでおきます。
  • 植え替え
  • 適期は4~5月です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2年に1回を目安に行いましょう。用土と元肥は「植え付け」と同じです。一回り大きな鉢に底石を敷き、根鉢を軽く崩して古い土を落とし、傷んだ根は切り取ってから植え付けます。植え替え直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 株分け
  • 適期は4月です。掘り上げた根はナイフなどで切り分けて植え付けます。
  • 挿し木
  • 適期は6月です。枝先から10~15cmの長さで切り取り、下葉を取り除いて挿し穂を半日以上は水につけて吸水させます。
  • 植え付ける用土は、病原菌のいる可能性が低い未使用の用土で、通気性、保水性が高く、肥料分を含んでいないものを使います。赤玉土(小粒)か、バーミキュライトなどがよいでしょう。
  • 植え付け後は、日陰で管理して2~3週間位で発根したら、薄めた液体肥料を2週間に1回与え、新芽が伸びてきたら定植しましょう。

ヨーロッパ原産

ハーブの仕切りライン

乾燥気味の土壌を好む

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。過湿に弱いので、真夏や冬は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)朝のうちに水やりをするのがベストです。乾燥気味の環境を好み、ジメジメした多湿を嫌います。
  • 地植えの場合、極端に乾く場合は、水を与えますが、基本的に必要ありません。
  • 手入れ
  • 手入れには手間のかからない植物ですが、花がらをこまめに摘み取ってやりましょう。
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。生育適温は20℃前後ですが、順応性は高いので特別な対処は必要ありません。

ガーデニング風景:

ガーデニングの風景

ハーブの仕切りライン