ブルーデージー 季節の花-秋になったら植える花-イパネマおやじ
ブルーデージーは、花期の3~6月頃になると、花茎の先端に3~5cm程の可憐な花を付けます。鮮やかなコバルトブルーの花色で、華やかな雰囲気の草花です。世界中には80種以上が分布していますが、ここでは代表的なフェルシア・アメロイデス(Felicia amelloides )を紹介します。
デージーに似た花は繊細なイメージ
- 分類:キク科フェリシア(ルリヒナギク)属 / 原産地:南アフリカ
- 別名:ルリヒナギク(瑠璃雛菊)
- 学名:Felicia amelloides
- 英名:Blue daisy
- 園芸分類:多年草(原産地では半低木) / 耐寒性(やや弱い)、耐暑性(弱い)
- 草丈・樹高:20~50cm
- 苗の植え付け:春が3月~4月、秋が9月中旬~10月。(育苗後または市販の苗が流通する)
- 植え替え:9月中旬~10月中旬
- 挿し木:4月~5月、秋が9月下旬~10中旬頃
- 開花期:春は4月~6月、秋は9月~11月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
- ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- 熱帯から南アフリカを中心に熱帯アフリカ、アラビア半島など分布しています。約80種類の仲間があって、一般的にブルーデージーとして親しまれているのはフェリシア・アイロイデスか、フェリシア・アエモナです。南アフリカからイギリスに持ち込まれ、やがてヨーロッパ全域に広がり、その後わが国へ渡来しました。
- 花名のとおり、デージー(キク科ヒナギク属)に似た鮮明な青色の花を咲かせます。細長い花茎を伸ばして先端に青色の花を1個ずつ咲かせます。近縁種の仲間いずれも高温多湿を嫌い、曇りの日や夜は花びら(舌状花)が外側へ巻くようになります。日中や晴れた日になると、再びピンと張ったように開きます。
- 本来は常緑性の低木で、白花種や葉に縁取りができる斑入り種、明緑色の葉を持つ園芸品種なども出回ります。主な開花期は春で、夏を過ぎても数少ないながらも咲きます。毎年咲かせるためには、夏の暑さや梅雨の多湿を避けるように管理することが必要です。
- 近縁種
- フェリシア・アエモナ( Felicia amoena )→肉厚の葉をフンワリと茂らせて、細い花茎をたくさん伸ばして先端に青色の花を1つ咲かせる。
- フェリシア・エキナータ( F. echinata )→先端が尖った小葉を、分枝の少ない茎にピンク色の花を密生させる。タネが採取できるので、タネまきから増やすこともできる。
- フェリシア・フィリフォリア( F. filifolia )→草丈は80cm程、よく分枝する細長い茎に、小さな糸状の葉を多数つける低木。
- フェリシア・ヘテロフィラ( F. heterophylla )→属名と同じフェリシアの名前で種苗が出回ります。秋まきの一年草で、春に開花してその後は枯れてしまいます。
春と秋に開花する
- 用土
- 水はけがよく肥沃な土が適しています。
- コンテナの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して植物性の堆肥を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 地植え・鉢植えともに、植え付けの時に用土の中に緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。
- 追肥として、花の咲いている時期は1週間に1回の目安で液体肥料を施します。
- 植えつけ
- 適期は、春が3月~4月、秋が9月中旬~10月です。
- 春の霜が降らなくなってから購入した苗は、地植えにも適しています。
- 植え替え
- 適期は、9月中旬~10月中旬です。夏越えの難しい暖地ですが、越えたら植え替えましょう。
- コンテナの場合、生育旺盛なので、鉢の中が根詰まりしていたら春の花後に一回り大きな鉢に植えつけます。
- 植え替えと切り戻しの適期は同じなので、切り戻しをしてから植え替えるとよい。
- 挿し木
- 適期は、4月~5月、秋が9月下旬~10中旬頃です。
- 新芽の先端を、鋭利な刃物で水平に5cm程切り取ります。挿し穂を、約1時間程水に浸してから、川砂などを入れた鉢に挿します。発根するまで用土を乾かさないように管理します。約1ヶ月で根が出たら、1本ずつ定植します。秋に挿した芽は、春まで植え替えしないで、そのまま霜の当たらない暖かい場所で管理します。
- 挿し木→サイト内の「挿し木」のページを参照
高温多湿に弱いので風通しのよい場所で育てる
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
- 真夏を真冬は生長が緩やかになるので、少し控えめにして乾かし気味で管理しましょう。
- 手入れ
- 摘芯→草丈が高くなってきたら、先端の芽を摘み取ります。その部分から脇芽が出て茎の数が増え、花数も増えることになります。
- 花がら摘み→花後の花や枯れた葉は、小まめに摘み取りましょう。放置すると花びらからカビが生えたり、余分な栄養分をとられます。
- 切り戻し→春の花が咲き終わった頃、株の先端から1/3の部位で切り戻します。風通おしをよくして暑さと多湿を防ぎ、秋の開花を促すのに必要な作業です。
- 病気→灰色カビ病 多湿を避ける環境で管理します。
- 害虫→アブラムシ 春から秋にかけて発生しやすいので、春先に殺虫剤を散布しておきましょう。
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」を参照してください。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。異当たりが悪いと、花つきが悪くなったり茎が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。
- 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナを移動してやりましょう。
- 地植えの場合、定植前に場所をよく見極め、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。
植物園の風景: