トレニア 季節の草花-初夏から秋まで咲き続ける-イパネマおやじ

トレニア ( Trenia ) は、初夏の花期になると、スミレに似ている花を咲かせることから、ナツスミレ(夏菫)と呼ばれています。春先になると、園芸店や通販などで、苗が流通するお馴染みの花ですね。夏から秋の長い間を、次々と花を咲かせ続けて楽しませてくれます。

一年草タイプと多年草タイプがあります。春から夏に、野外や花壇で多くの花を咲かせているのはスミレによく似た一年草タイプで、多年草の品種は多くはありませんが、鉢植えで室内栽培すれば冬越しができます。

トレニア

夏から秋まで咲き続ける

  • 分類:アゼナ(=アゼトウガラシ)科ツルウリクサ(トレニア)属 / 原産地:インドシナ半島、南アフリカ
  • 別名:ハナウリグサ(花瓜草)、ナツスミレ(夏菫)
  • 学名:Torenia
  • 園芸分類:一年草・多年草 / 耐寒性(弱い)耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:20~30cm
  • タネまき:4月中旬~5月(発芽適温20~25℃)
  • 苗の植え付け:5月~7月(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 植え替え:5月~7月(多年草タイプのみ)
  • 挿し芽:5月~7月
  • 開花期:6月~10月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター、ハンギングバスケット)

注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。

※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。

気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php

  • 特徴
  • トレニアは、東南アジア、アフリカなどに約40種が分布するアゼナ科ツルウリグサ属の一年草あるいは多年草です。園芸分類上は、以前はゴマノハグサ科だったが、近年になりオオバコ科へ分類、更に2009年にアゼナ科に分割されています。(アゼナ科=アゼトウガラシ科)
  • トレニアは、花つきのよさと育てやすさ、耐暑性があることから、夏の草花として花壇、鉢植え、寄せ植えなどで広く栽培されています。広く流通しているのは、インドシナ原産のトレニア・フルニエリ種(Torenia fournieri)とその園芸品種です。一般的にトレニアと呼ばれるのはこの種を指しています。主な一年草タイプは、トレニア・フルニエリ種(Torenia fournieri)とトレニア・バイロニー種(Torenia bailloni)があります。
  • 近縁種・園芸品種
  • トレニア・フルニエリ(Torenia fournieri)→和名はハナウリグサ。インドシナ原産の春まき一年草。草丈20~30cmで、よく分枝してコンモリと茂る。花色は青紫色で、唇形花で筒状、先端が上下に分かれ下唇の中央に黄色の斑紋が入る。一般的に、トレニアと呼ばれるのは当種を指しています。
  • トレニア・バイロニー(Torenia bailloni)→非耐寒性一年草で、半匍匐性。草丈20~30cm。濃い黄色のベースに花弁の中心が暗紅紫色になる。開花期5月~11月。
  • トレニア・コンカラー(Torenia concolor)→多年草で地面を匍匐して広がっていきます。寒さに弱く、地植えでは冬越しはできないが、鉢植えにして室内で管理すれば冬越しが可能です。
  • トレニア・カタリーナ・ブルーリバー(Torenia CatalinaR Blue River)→多年草で、原産地はカンボジア、タイ、ベトナム。ハナウリグサ(Torenia fournieri)系統のハイブリッド品種。特に暑さに強く強健、次々と花を咲かせる。草丈20~30cm、花色は青紫色。開花期6月~12月。
  • トレニア・ムーンシリーズ(Torenia hybrida Moon Series)→一年草のトレニアとコンカラーの交雑種。トレニアとしては珍しい、多くの個性的な花色がある。

夏にも咲く花

肥料切れには要注意

  • 適応・(ハーブ、漢方としての適用) / 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販の草花用培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)水はけのよい土壌を好みます。
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、根鉢の2~3倍の植え穴を掘って、掘り出した土に土壌改良用の腐葉土や牛ふん堆肥(1㎡当たり2~3kg)を混ぜ込んでおきます。水はけのよい土壌を好みます。
  • 肥料
  • 生育旺盛で、開花シーズンも長いので肥料切れを起こさないように注意します。肥料切れを起こすと葉が色褪せてきます。
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、開花期の6月~10月の間、1~2ケ月に1回緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、開花期の6月~10月の間、1~2ケ月に1回緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。

アゼトウガラシ科

  • タネまき
  • 適期は、4月中旬~5月です。発芽適温は、20~25℃と高めなので、十分に暖かくなってから蒔きましょう。タネが細かいので、重ならないようにハガキか厚紙を二つ折りにしてタネをのせて、細い棒の先で軽くたたいてタネを少しずつ落としていくと簡単です。

細かいタネを蒔く

  • 箱まきかポットまきにします。市販の種まき用土か、赤玉土(小粒)やバーミキュライト、ピートモスなど清潔な用土を浅く敷きつめます。タネをまいたら、タネが細かく好光性なので覆土はしません。箱まきしたら地表から水やりしないで済むように、鉢底から吸水させると管理が簡単です。
  • 箱まき(浅鉢なども)の場合は、弱い苗を間引きながら本葉が2~3枚になり茎がしっかりしたら1本立ちにして、ポリポットに移して仮植えします。ポリポットまきの場合(箱まきからポットに移植した苗も同じ)、薄めの液体肥料を施しながら本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら1本立ちにして、花壇やコンテナに移して定植します。
  • 植えつけ
  • 適期は、5月~7月です。日当たりと水はけのよい土壌を好みます。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(65cmプランターで3株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は20~25cmで植えつけます。
  • 植え替え
  • 適期は、5月~7月です。ほとんどの品種は一年草で、冬になると枯れてしまうので植え替えの必要はありません。
  • 多年草のトレニア・コンカラー(Torenia concolor)は、鉢植えにして室内で管理すれば冬越しが可能です。春になったら植え替えましょう。
  • 挿し芽
  • 適期は、5月~7月です。
  • 茎の2~3節で10cm程の長さで切り取って挿し穂にします。下葉を取り除き、水揚げします。用土に挿したら、明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちましょう。多年草タイプは、秋に挿し芽をして苗を作り、温暖な場所で冬越しをしたら春に挿し芽をして再度増やすことができます。(挿し芽→サイト内 詳細ページ

匍匐性の草花段落ラインハーブ

水切れには要注意

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。特に夏季は乾燥させないように注意しましょう。
  • 地植えの場合も乾燥が続くようなら水を施しましょう。
  • 暑さには強い植物ですが、水切れすると極端に生育が弱まるので注意が必要です。
  • 手入れ
  • 摘心(ピンチ)→草丈10cm位に育った時期に、摘心すると花数が増えます。
  • 花がら摘み→花後は、下の脇芽の上部で切り取るります。病気にかかりにくくなり花付きもよくなります。
  • 切り戻し→夏に花が咲き終わったら、草姿を整えるためにも1/2程の高さで切り戻します。秋になると、新しい花を咲かせます。
  • 病気→灰色かび病
  • 害虫→アブラムシ
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しののよい場所を好みます。多少の日蔭でも育ちますが、やはり日当たりのよい方が丈夫に育ちます。とはいえ、可能な限り真夏の直射日光は避けて育てましょう。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナは移動してやりましょう。

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