リシマキア 季節の草花-春と秋が植え付け期-イパネマおやじ

リシマキア ( Lysimachia ) は、鮮やかな黄色い花を咲かせます。また、葉はライムグリーや銀白色、銅色、斑入りなどカラーリーフとして観賞価値のある植物です。他の草花と寄せ植えにすると、葉の美しさで花壇全体が引き立ちます。

自立性と匍匐性があり、横に這うように伸びるタイプはグランドカバーやハンギングバスケットとしても利用できます。耐寒性もあり、湿り気の多い環境を好むので半日蔭でも丈夫に育ちます。

リシマキア

花と共に葉も観賞価値が高い

  • 分類:サクラソウ科リシマキア(オカトラノオ)属 / 原産地:アフリカ、南アメリカ、オーストラリア
  • 学名:Lysimachia
  • 園芸分類:多年草 (まれに亜低木)/ 耐寒性(強い)、耐暑性(やや強い)
  • 草丈・樹高:10~100cm
  • 苗の植え付け:3月~5月中旬、10月~11月中旬(市販の苗が流通する)
  • 植え替え:3月~5月、9月中旬~10月
  • 株分け:3月~5月、9月中旬~10月
  • 挿し芽:5月~6月
  • 開花期:4月~8月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)

注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。

※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。

気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php

  • 特徴
  • リジマキアの仲間は、主に北半球中心に、南アメリカ、オーストラリア、アフリカなどに約200種が分布するサクラソウ科リシマキア(オカトラノオ)属の一年草・多年草です。リシマキアは、サクラソウ科リシマキア属に分類される植物の総称です。
  • 国内では、和名のオカトラノオやクサレダマなどの代表品種と共に15種が自生しています。茎が上へ伸びる立ち性と、地面を這うように伸びる匍匐性のタイプに大別されます。なかでも匍匐性の品種は、グランドカバーとして、貴重な草花として利用されています。いずれの種も強健で丈夫なので育てやすく、水辺などの湿り気のある場所でよく茂ります。放置しておくと周辺に広がり過ぎて、他の植物を侵食する程の繁殖力があります。
  • 近縁種・園芸品種
  • リシマキア・ヌンムラリア(Lysimachia nummularia)→原産地は、ヨーロッパ~トルコ、コーカサス地方。サクラソウ科リシマキア属の多年草で、地面を這うように横へ広がり、節から根を出す。草丈5~15cmで、森林の小川や水辺の湿り気のある粘土質の場所に自生する。開花期5月~6月で、花径2~3cmの鮮やかな黄色い花を咲かせる。小さな葉が美しいカラーリーフで、この種から作出された多くの園芸品種がある。
  • リシマキア・コンゲスティフローラ(Lysimachia congestiflora=Lysimachia procumbens)→原産地は、中国の中部~南部、台湾、インド北東部、南アジア。サクラソウ科リシマキア属の多年草で横へ這うように伸長して節から根を出す。草丈10~40cmで水路の道端や水田の辺李、湿り気のある森林に自生する。開花期5月~6月で、花径3~5cmの黄色い花を咲かせ。花壇用として人気がある。
  • リシマキア・プンクタータ(Lysimachia punctata)→原産地は、ヨーロッパ~西アジア。サクラソウ科リシマキア属の多年草で、茎は立ち性。草丈90cm程で道端や草むらに自生する。開花期6月~7月で、花径3~5cmの鮮やかな黄色の花を数輪咲かせる。

サクラソウ科

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)6:腐葉土3:軽石1:(他にも、赤玉土・小粒6:醗酵十分なバーク堆肥3:バーミキュライト1:)の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販の草花用培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、根鉢の2~3倍の植え穴を掘って、掘り出した土に土壌改良用の腐葉土や牛ふん堆肥(1㎡当たり2~3kg)を混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 基本的に多くの肥料は必要ありません。
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、月3~4回、規定量より薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、開花前の3月頃に芽だし肥として速効性化成肥料を置肥、秋の9月中旬~10月に速効性化成肥料を置肥します。
  • 植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)や冬季(休眠期)の施肥は控えます。

オカトラノオ属

水が大好きなので水切れに要注意

  • 苗の植えつけ
  • 適期は、3月~5月中旬、10月~11月中旬です。丈夫で根張りも旺盛なので土質は選びませんが、通気性のよい土壌を好みます。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れ、根鉢を傷めないように植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。追肥は、植え付け2週間後から液肥を施します。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は40~50cmで植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、3月~5月中旬、10月~11月中旬です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために株分けを兼ねて、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 株分け
  • 適期は、3月~5月中旬、10月~11月中旬です。植え替えの際、同時に作業しましょう。
  • 鉢植えの場合、茎が上へ伸びる立ち性のタイプは、縦にカットして1/2~1/4サイズに株分けします。小さく切り分けた場合、新しく植え付ける鉢サイズは今までと同じサイズにしましょう。(鉢サイズが大きすぎると根を張り切れない)細かく切り分けしないで、1/2程度の切り分け、または根鉢の手入だけして植え替える場合は、1~2回り大きなサイズに植え替えます。
  • 地下茎を伸ばして増えるタイプは、10cm程の長さに切り分け、用土の上に水平に置いて軽く土で覆い、乾燥させないように管理すると1ケ月程で発根します。
  • 地植えの場合、株が混みあって風通しが悪くなったり生育不良になるようなら植え替えをして、同時に株分をしましょう。
  • 挿し芽
  • 適期は、5月~6月です。
  • 茎が上へ伸びる立ち性のタイプは、茎先の先端から10cm程の長さで切り取り挿し穂にします。下葉を取り除き、3時間程度水に浸けて水揚げしておきます。挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。10日~2週間で発根するまで、明るい日陰において水を切らさないように管理します。(水に浸けておけば発根するので、水耕栽培も可能)
  • 地面を這うように、地下茎を伸ばして増えるタイプは、10cm程の長さに切り分け、用土の上に水平に置いて軽く土で覆い、乾燥させないように管理すると1ケ月程で発根。

耐寒性に優れる

段落ラインハーブ

水はけがよく乾きすぎない場所を好む

  • 水やり 水が大好きで、少し湿った環境を好む
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施し、水切れを起こさないようにしましょう。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。但し、高温や乾燥が長く続く場合は施しましょう。
  • 手入れ
  • 剪定→株姿が乱れてきたら、小まめに茎先を剪定すると株がまとまってきます。生育旺盛で活発に伸長するので、不要な茎があったら時期に関わらず切り戻しても大丈夫です。
  • 夏越し→真夏の直射日光に当たり続けると葉焼けを起こすので、コンテナは明るい日陰か半日蔭へ移動させましょう。
  • 防寒対策→地植えの場合、耐寒性はあるので基本的に冬越しは可能ですが、根が凍結する場所では、株元にマルチングするなどの防寒対策が必要です。(鉢植えは軒下や屋内に置いて冬越しする)
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりと水はけのよい場所を好みます。
  • 半日蔭や東向きの場所でも丈夫に育つ。(できれば、午前中だけ日に当たる場所がよい)
  • 耐暑性はあるが、真夏の直射日光に当たり続けると葉焼けを起こします。花付きをよくしたい場合は、半日蔭や湿り気のある場所がよいが、特に花付きのよさを求めなければ明るい日蔭でもよいです。美しい葉は問題なく茂らせます。

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