フロックスの植え付け適期は3月から 季節の花-春から秋まで開花する

フロックスは、北アメリカ原産の一年草または多年草です。草丈は50~100cmで、茎頂部に円錐花序を見せます。比較的冷涼な場所を好み、初夏になると開花して枯れる一年草タイプと、夏から秋に花を咲かせて、冬に葉を枯らして冬越しする宿根多年草タイプがあります。流通上では、一年草タイプを「フロックス」、多年草タイプを「宿根フロックス」と呼ぶことが多いですね。宿根多年草の仲間は、開花時期が異なったり草丈も大小あり、そして匍匐するタイプもあり変化に富んでいます。

フロックスはハナシノブ科です

フロックスは一年草と多年草がある

  • 分類:ハナシノブ科フロック(クサキョウチクトウ)属 / 原産地:北アメリカ
  • 和名:クサキョウチクトウ、シバザクラ、ツルハナシノブ
  • 学名:Phlox
  • 英名:Phlox
  • 園芸分類:一年草、多年草 / 耐寒性 
  • 草丈:20~120cm
  • 開花期:3~11月 (種により異なる)
  • 栽培方法:地植え、鉢植え

段落の画像

  • 特徴
  • フロックスは、北米原産で67種が分布する一年草、または多年草です。種により栽培方法が異なるので、それぞれに適した管理が必要です。下記の、近縁種の項目に大まかな品種特性を列記しました。
  • 近縁種・仲間 ハナシノブ科フロック属
  • クサキョウチクトウ(Phlox paniculata)→多年草で「宿根フロックス」とも呼ばれる。一度植え付けると、数年間は植えっ放しでもよく育つ。順調に生長すると経年と共に、100cmを越える。花色は、白、紅色、青紫色や花弁の中心が白くなるものもある。肥沃な土壌で、半日陰のやや湿気のある場所を好みます。
  • キキョウナデシコ(P. drummondii)→一年草。花色が多彩で、花弁の先端が尖ったものや八重咲きになる品種もある。夏の暑さが苦手で、夏前には枯れてしまう。日当たりと水はけのよい土壌を好みます。うどんこ病にかかりやすいので、風通しのよい環境で育てる。
  • シバザクラ(P. subulata)→多年草。草丈は低く、よくグラウンドカバーなどに利用される。広大な場所に、一斉に開花する名所が日本各地にある。日向で過湿を避けるために、斜面やロックガーデンなどでよく育つ。草丈約50cmで、花径1~2cmの小花を咲かせる。花色は、白色、桃色、濃桃色、紫色、赤色など多彩。
  • ツルハナシノブ(P. stronifera)→常緑つる性多年草。匍匐するように横に茎を伸ばして、50cm程に広がる。丈夫な性質でグラウンドカバーに利用される。花径3~5cmで、花色は淡いピンク色、青紫色。

フロックスは草丈20~100cm

グラウンドカバーに利用できる種もある

  • 適応・(ハーブ、漢方としての適用) / 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土 
  • 鉢植えの場合、鉢底には鉢底石を敷いて、市販の草花用の培養土または赤玉土(中粒)5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済み)2:の割合で混ぜ込んだ土を使う。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土か堆肥を2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。
  • 肥料
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に、元肥として堆肥や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3~6月、9~10月に緩効性化成肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として堆肥や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、年に1回春の発芽前に、緩効性化成肥料を株間にすき込みます。
  • 肥料を地面に埋める場合、葉先の端下に深さ7~8cm程で株元を囲むように穴を掘り、肥料を地面に埋める。(根と肥料が直接触れないように注意する)

  • 植え付け
  • Α:一年草タイプの苗の植え付け適期は、春が3月、秋が10~11月です。
  • Β:宿根多年草タイプの苗の植え付け適期は、春が3~5月、秋が9月下旬~10月中旬です。
  • 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
  • 鉢植えの場合、鉢底に鉢底石を敷いて植え付けます。
  • 地植えの場合、株間は25~35cm空けて植え付けます。
  • 植え替え
  • Α:一年草タイプは、夏に枯れるので必要ありません。
  • Β:宿根多年草タイプは、春が3月、秋は9月下旬~10月中旬です。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。

フロックスは北アメリカ原産

一年草はタネまきで増やす

  • 増やし方
  • タネまきで増やす→一年草タイプのキキョウナデシコは、タネまきで増やします。適期は、9月中旬~10月中旬です。秋の10~11月中旬までに苗を植え付けたいので、時期に遅れないようにまきます。移植を嫌うので、ポットまきがよいでしょう。
  • 株分けで増やす→宿根多年草タイプのクサキョウチクトウは可能です。適期は、春が3月、秋は9月下旬~10月中旬です。植え替えの際に、同時に行います。
  • 根伏せで増やす→宿根多年草タイプのクサキョウチクトウは可能です。適期は、3~4月です。
  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。シバザクラは、過湿を嫌うのでやり過ぎに注意しましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。ツルハナシノブは、特に乾燥を嫌うので夏などの乾燥する時期には施しましょう。

フロックスは67種がある

  • 手入れ
  • 切り戻し→適期は、6~8月です。梅雨時期には風通しをよくするために、茎を短かめに切り戻します。クサキョウチクトウは、切り戻すと二番花が咲きやすい。
  • 花がら摘み→花後の花びらは、自然に散りますが、花がらと萼は残るので早めに取り除きます。
  • 病気→うどんこ病
  • 害虫→アブラムシ、ナメクジ

※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。

段落の画像