カタクリ 日本の各地をはじめ、朝鮮半島や中国に分布しています

花姿はシクラメンやドデカテオンに似ています

◇分類:ユリ科カタクリ属 / 原産地:朝鮮半島、サハリン
学名:Erythronium japonicum
英名:Katakuri
別名:片栗(漢字表記)
多年草(球根)・耐寒性 / 草丈:15~30cm
開花期:3~4月 / 栽培方法:地植え、鉢植え

特徴
春植物の代表といわれるカタクリは、早春になるといち早く芽生えて、花を咲かせます。
初夏には、早くも休眠します。地上部の活動は春の間の3ヶ月間だけで非常に短いのが特徴です。しかし、秋になると根が伸びて発芽の準備を始めます。
株が、開花可能な大きさになると2枚の葉を、まだ花の咲かない株は1枚の葉がつきます。
葉は地際から伸びて、長さ10cmくらいで長楕円形で先が尖っていて白や紫色の模様があります。葉色は、茶色と淡緑色の斑紋のあるものと、ないものがあります。
花は茎先に1輪咲かせ、花びらは6枚で上向きに反り返りかえって咲き、多くは紅紫色です。(白、黄、ピンクもあり)花弁の付け根は、暗緑色をしたM字形の模様があり雄しべの先端の葯(やく)は紫色をしています。
注:葯(やく)・雄しべの先端にある、花粉を形成する袋状の器官。

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カタクリ 地中深くにできる球根には良質のデンプンが含まれている

食用のカタクリを作る方法はどうするのですか?

カタクリは、5~6月に鱗茎(りんけい)を掘り取り、外皮を除いて砕き、すり鉢でさらにこまかく砕いて水を加えて、木綿袋でこして、白く濁った水をそのまま放置して、デンプンが下に沈んだら、うえの澄んだ水を捨てます。
この作業を数回繰り返して、乾燥したものが良質のカタクリデンプン(片栗粉・かたくりこ)になります。さほど大きくはない、球根からデンプンを精製するのは大変な労力が必要とされます。
現在、市販されている片栗粉(かたくりこ)の多くは、ジャガイモから採ったデンプンを使用しています。カタクリ属は北半球に約20種類が多くは北アメリカに分布しています。その他には、ヨーロッパアルプスや東アジアに分布しています。
決して栽培が容易ではなく、市販されている株は山採りのものが多く、栽培は難しいでしょう。園芸品種のパゴダのような丈夫なタネを選んで、時間をかけて育てるのがよいでしょう。

カタクリ 万葉集にも歌われている「かたかご」がカタクリをさす古名

適応
・外傷、できもの、湿疹(かたくり粉を患部にふりかける)、
・風邪、腹痛の後の滋養に飲む(かたくり粉を水と砂糖で溶き、熱湯でのばす)

料理・飲み物で楽しむ
全草をよく洗い、サッと茹でてから、おひたし、和え物、炒め物に葉と花は天ぷらにします。
鱗茎は甘煮やかたくり飯にできます。もちろんかたくり粉の原料になります。

地中深くにできる球根には良質のデンプンが含まれています

用土
水はけのよい、腐植質の多い土を好みます。
鉢植えの場合は、腐葉土2:赤玉土4:川砂4の割合で混ぜ込んでおきます。

肥料
10月~5月の間、秋になると根が生長を始めて、春の開花時が一番旺盛に生長します。与えるのはこの期間です、11月くらいから与え始めましょう。
液体肥料の場合は、1000倍に薄めたものを1ヶ月に2回程度。固形肥料の場合は、1ヶ月~2ヶ月に1回の目安で与えましょう。
併用するのなら、花後に1回固形肥料を置肥して、基本は液体肥料を継続して与えましょう。

カタクリ 花びらは6枚で大きく上にそり返り、その姿はシクラメンやドデカテオンに似ています

タネまき
タネまきをしてから、鱗茎が成熟した大きさになるまで、6年程かかるといわれてます。

株分け
地植えの場合、順調に育って数年経つと球根が増えて、混み合ってきます。その時は、花後の6~7月に球根を掘り上げて、大きくなったものを分けて植え付けます。タネは、育ちにくく採取できたとしても発芽率が低く、花の咲く株になるまで6~7年以上要するそうです。
”特徴”の項にも書いたように、園芸品種の”パゴダ”のような丈夫なタネを取り寄せてまくのが、よいでしょう。

植え付け
球根を植え付けるときは、深く植えた方がよく育ちます。球根は、年が経つことに深い場所へと潜っていく習性があります。地植えの場合は、10cmくらいの深さに植えます。これより浅いと育ちませんので、深く植えましょう。
鉢植えの場合は、大きめの7~8号鉢がよいでしょう。このサイズの鉢でないと深さが足りないからです。1鉢に球根は3ヶが目安です、深さは5cm以上にします。7号鉢以下だと深さが足りずに、生育が悪く花が咲かないことが多いです。

植え替え
球根は、深く潜っていく習性があるので出来れば毎年掘り上げて、植え替えしてやるとよいでしょう。適期は9月下旬~10月中旬頃の、暑さ寒さの少ない頃がよいですね。

カタクリ カタクリはユリ科カタクリ(エリスロニウム)属の植物です

水やり
過湿は禁物ですが、少し湿り気味の土壌を好みます。球根の表面は薄く、ほぼ裸の状態に近いので乾燥させるとスグに弱ります。土の表面が乾いたらタップリと水を与えましょう。
常に土の表面が湿っている状態だと、球根が腐ってしまうので、水やりの加減を配慮しましょう。開花している花は繊細ですから、直接水がかからないよう株元に与えましょう。

手入れ
毎年、花を咲かせるのは難しい植物です。それだけに日頃から手入れが必要です。新しく球根を植付けた1年目は、開花してもその後、根が満足に太れないと翌年以後は咲かなくなることもあります。ポイントは、葉を出している期間が非常に短いので、出来るだけ葉が生きている状態を長く残して、この期間に手入れすることが毎年可憐な花を咲かせるコツです。
※病気:特になし
※害虫:ナメクジ 食害に注意、葉や茎にキラキラ光る跡がついていたら注意しましょう。捕殺や、ナメクジ用の誘殺剤などの薬剤を使用しましょう。

日当たり
落葉広葉樹林の林下に自生していることが多く、直射日光の当たる場所は好みません。
・鉢植えの場合は、春の約3ヶ月間だけしか、葉を出していないので半日陰に置き、葉が枯れて地上部が無くなった状態の時期は日陰に置くのがよいでしょう。
夏は日陰で世話をして、鉢内の温度が上昇しないよう配慮しましょう。寒さには強いのですが、霜や寒風に当てないよう凍結に気をつけましょう。
・地植えの場合は、植え付ける場所によって全てが決まります。理想の場所は、春先は葉が開き、夏には葉が茂り冬には落葉する落葉広葉樹の下がよいでしょう。

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