ヒメウツギ 季節の花-強健性に優れた落葉低木-イパネマおやじ

ヒメウツギ (Slender deutzia) は、花期の4月頃になると枝先に花序を見せ、小さな白い花をたくさん咲かせます。花序は円錐状で、少しうつむくように開花します。

ヒメウツギ

植え付け・植え替えは寒い時期に

  • 分類:アジサイ科ウツギ属 / 原産地:日本(関東以西)
  • 別名:(漢字表記:姫空木)
  • 学名:Deutzia gracilis
  • 園芸分類:落葉低木 / 耐寒性(強い・-28℃)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:50~150cm
  • 苗の植え付け:11月~3月(真冬を除く)
  • 植え替え:11月~3月(真冬を除く)
  • 挿し木:3月,6月~7月
  • 開花期:4月~5月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • 日本の関東以西に広く分布するアジサイ科ウツギ属の落葉低木です。日本の固有種で、河岸の岩地や雑木林などの日当たりのよい場所に自生しています。古来より花材や観賞用として栽培されてきた花木です。耐寒性、耐暑性ともに優れ、強健な性質で病害虫の発生もほとんどありません。花名のヒメウツギは、ウツギに似ていて花が小振りなことに由来しています。
  • 近縁種
  • ウツギ属は、約12種が分布していて、ウツギ、サラサウツギ、マルバウツギなどが観賞用として栽培されています。
  • サラサウツギ (Deutzia crenata Siebold et Zucc.f.plena)→別名は、ヤエウツギです。アジサイ科ウツギ属の落葉低木。ウツギの八重咲き品種で、花の外輪が紅紫色に染まる品種です。花期の5月頃になると、枝先に5~10cmの花序を見せ多数の花を咲かせる。開花期5月~6月。
  • マルバウツギ (D. scabra Thunb) →別名は、ツクシウツギです。アジサイ科ウツギ属の落葉低木。長いシベの美しい花を咲かせるので、観賞用として人気の高い品種です。花期になると、枝先に花序を見せ円錐形の花を咲かせます。開花期5月~6月。
  • ウツギ (D. crenata Siebold) →別名は、ウノハナです。山野の林の入口や雑木林などに自生しています。その美しい花姿から、世界中で庭木や生垣として広く栽培されています。花期になると、枝先に花序を見せ円錐形の花を多数咲かせます。

落葉低木

半日くらい半日陰に置いても育つ

  • いい苗の選び方
  • 冬から春に購入した株は徐々に温度に慣らしましょう。環境が変化することで、苗が感じるストレスを最小限に抑えるためです。屋外に出す場合は、まずは室内の明るい場所において外部の光に慣れさせていくなど、徐々に移行を行いましょう。
  • 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
  • 葉と葉の間がつまっていて徒長していない
  • 葉の色が濃くてハリがある
  • 葉の裏や茎に病班や虫の痕跡がない
  • 株にぐらつきがないか
  • 根っこがしっかり張っているか
  • 用土
  • コンテナ・鉢植えの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土2:ピートモス1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に土壌改良用の、腐葉土と赤玉土などを混ぜ込んで、水はけのよい土壌を作っておきましょう。
  • 肥料 
  • コンテナ・鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、生育期の3月~4月と10月~11月に、1~2ケ月に1回、緩効性化成肥料を置肥します。
  • 地植えの場合、植え付ける際に元肥として有機質堆肥と緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、生育期の3月~4月と10月~11月、固形の骨粉入り油かすを置肥します。

ウツギの花より小さい

樹高は150cm程

  • 苗の植え付け
  • 適期は、11月~3月(真冬を除く)です。
  • コンテナ・鉢植えの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土をコンテナ・植木鉢に入れます。根鉢の根を傷めないように根鉢を1/3程(軽く崩す程度で)崩して、古い土を落としてから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。堆肥を底に敷いて、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、11月~3月(真冬を除く)です。
  • コンテナ・鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。植え替え直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し木 
  • 適期は、3月,6月~7月です。
  • 新枝の先端を10~12cmの長さで切り取り、下葉を取り除いて挿し穂にします。
  • 挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。挿し穂は、2時間ほど水に浸して水揚げしておきます。挿し床の用土は、事前に水をかけて湿らせておきます。(詳細な手順 コチラ

ユキノシタ科

ハーブの仕切りライン

日当たりと水はけのより場所を好む

  • 水やり
  • コンテナ・鉢植えの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。朝のうちに水やりをするのがベストです。植え付け後は、根付くまでは水切れに注意しますが、一度根付いてしまえば、ある程度の乾燥に耐えるので、やや乾燥気味に管理しましょう。休眠期(冬)は控えめに施しましょう。
  • 地植えの場合、植え付け直後は根が張るまでは施して、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 剪定→適期は、花後のすぐ後に1/2程の長さに強めの剪定をしましょう。但し、冬期に剪定すると、新しくできた花芽を摘み取ることになるので避けましょう。
  • 切り戻し→適期は、落葉期です。伸びすぎたり傷んだ枝を切り戻して株姿を整えましょう。
  • 置き場所→コンテナ・鉢植えは、春から秋はできるだけ屋外に置きましょう。東向き、または南向きの日当たりのよい場所で、エアコンの室外機の風が当たらない場所。
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりと水はけのよい場所を好みます。半日ほど日が当たれば大丈夫なです。ただし、常に半日陰に置くと花が咲きにくくなります。
  • 真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナ・鉢植えを半日陰に移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

ハーブの仕切りライン