アッツザクラ 季節の花-2月中旬から植え付けができる球根植物-イパネマおやじ

アッツザクラは開花期になると、地際から伸ばした長さ10cm程の茎先に1輪の花を付けます。直径1cm程の球形の塊茎を持つ球根植物です。春先になると園芸店や通販などで開花苗が流通します。4月下旬から5月頃まで開花して、株は秋まで生育し晩秋になると、地上の葉は枯れて休眠します。園芸店などでは春植え球根として扱われています。

高温多湿に弱く寒さも苦手なので、夏は涼しく冬は暖かい環境で育てなければなりません。そして、一定の低温に当たらないと花芽が付かないので屋内などには置けません。適度な低温に当てた後に、2月~3月頃に植え付けしましょう。霜の降らない、関東以西の平野部であれば地植えも可能ですが、気候の変化に応じて場所の移動ができるコンテナ栽培が便利です。

アッツザクラ

日当たりと水はけのよい場所を好む

  • 分類:キンバイザサ科ロードヒポキシス属 / 原産地:南アフリカのドラケンスバーグ山脈
  • 別名:ロードヒポキシス
  • 学名:Rhodohypoxis baurii
  • 園芸分類:多年草(球根植物) / 耐寒性(半耐寒性)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:5~10cm
  • 苗または球根の植え付け:2月中旬~3月 (春に市販の苗が流通する)
  • 植え替え:2月中旬~3月
  • 株分け(分球):2月中旬~3月
  • 開花期:4月下旬~5月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php
  • 特徴
  • アッツザクラは、南アフリカのドラケンスバーグ山脈に1種のみが分布する多年草です。日本へ渡来したのは昭和10年(1935)にイギリスから導入されています。品種改良がイギリスを中心に盛んに行われ、多くの園芸品種が作出され、世界中で栽培されている人気のある半耐寒性の球根植物です。
  • 休眠期に一定の低温状態に置かないと翌年の花芽が付かないという性質があります。そのため、春化処理が必要です。(人為的に低温に遭遇させることで花芽誘導を行なうことを春化処理・バーナリゼーションといいます。冬季に5~8℃の低温状態に6週間程あうと花芽が形成されます)
  • 冬季は屋外の凍らない程度の場所に、屋内では10℃以上にならない場所に置く必要があります。秋から早春の頃に、花の咲いた苗が流通しているのを見かけます。本来の寒さに当たった後に、暖かくなると開花する性質を利用して開花時期をコントロールしているものです。秋から早春に開花した株は、当シーズンの5月の開花シーズンに咲くことはありません。通常は、花芽ができるのが葉が枯れる前の秋の時期なので、この苗はすでに花が咲き終わっていて花芽がないからです。
  • 近縁種
  • Rhodohypoxis milloides →南アフリカ原産の多年草。東ケープ州一帯の標高2000m前後の湿地帯に自生。円柱形の根茎を持ち、草丈は15cm程。花径3.5cm程の6弁花で、花色は白色、ローズピンク色、赤色。開花期は春~夏。
  • Rhodohypoxis hybrida →品種改良が行われ、多くの園芸品種がある。

キンバイザサ科

  • 用土
  • 丈夫な球根植物ですが、水はけのよいやや酸性の土壌を好みます。
  • コンテナの場合、市販の山野草用培用土または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済み)2:(他には、鹿沼土・小粒7:腐葉土3:)の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販の培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)
  • 地植えの場合、関東以西の平野部であれは可能です。植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んでおきます。さらに、植えつけの1週間程前に、腐葉土や赤玉土などを(1㎡当たり2~3kg / 2~3割位の配合比率)混ぜ込んでおきます。(更に水はけの悪い土壌は、川砂などを1~2割混ぜ込む)
  • 肥料 
  • コンテナの場合、植え付けの際に鉢底に元肥として、少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の山野草用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、春の芽だしから秋に地上の葉が枯れるまで、1~2ケ月に1回、緩効性化成肥料を置肥します。
  • 地植えの場合、植え付ける際に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、春の芽だしから秋に地上の葉が枯れるまで、1~2ケ月に1回、緩効性化成肥料を置肥します。

別名はロードヒポキシス

  • 苗・球根の植え付け
  • 適期は、2月中旬~3月です。鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。球根(塊茎)は上部へ伸びていくので2cm程のやや深植えにします。
  • コンテナに、購入した開花株を植えつける場合、根鉢の根を傷めないように抜き取り、根鉢を崩さないように大きめのコンテナに植え付けます。
  • 平鉢に、球根を植えつける場合、9cmの平鉢に4~5球植え付け覆土は2cm程します。(球根の間隔は1cm程)植え付け直後にタップリと水を施します。草丈は低いが3球以上をまとめて植えると見映えがします。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。
  • 球根の植え替え・分球
  • 適期は、2月中旬~3月です。
  • コンテナの場合、冬の低温に十分あてて花芽が付いたら、分球を兼ねて植え替えます。掘り上げた球根に付いた土を落とし、大きなサイズは1個、小さなものは3~5個、手で割るように分球します。球根は増えやすい方で、放置すると窮屈になり、生育不良になるので毎年行いましょう。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。霜の降りる場所で地植えしている場合は、霜の降りる前の10~11月中に地中から掘り上げて保存しておき、翌春に植えつけましょう。

南アフリカ原産

ハーブの仕切りライン大

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。秋になって葉が枯れ、休眠期(冬)に入ったらストップします。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 冬越し→地植えの場合、凍結する地域では、葉が枯れた後に球根を掘り上げて貯蔵します。保存場所は、暖かい場所は避けて凍らない程度で、10℃以上にならない場所に保存しましょう。葉は、晩秋になると地上部は枯れて塊茎で冬越しをします。翌春に植え替えをすれば丈夫に開花して球根も増えていきます。
  • 球根の保存→掘り上げた球根は乾燥しないようにバーミキュライトか、おが屑などに包んで、乾燥しない状態で保存しましょう。凍結しない場所では、地植えのままで冬越しさせましょう。
  • 花後はコンテナを移動→高温多湿に弱いので、花後は涼しい場所へ移す。葉が枯れてきたら、コンテナを軒下などへ移動して冬越しさせます。
  • 害虫→赤ダニ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 芽が出てから開花するまでは、日当たりのよい場所に置きましょう。高温多湿が苦手なので、6月頃から直射日光の当たらない、風通しのよい涼しい場所へ移します。

ハーブの仕切りライン大