オトメギキョウ 季節の花-初夏に紫色の小花を多数咲かせる-イパネマおやじ

  • オトメギキョウ(ベルフラワー)は、春~初夏になると株全体を覆うほどに鐘形の小花を多く咲かせます。キキョウという名前が付いていますが、キキョウの仲間ではありません。春先になると園芸店や通販などで開花苗が流通します。タネまきからも育てられますが、家庭園芸の場合は苗の購入から育てる方が多いようです。カンパニュラの仲間で、コンパクトな植物なので鉢植えやプランター栽培にも適しています。
  • 日当たりは好みますが葉焼けを起こしやすいので、夏季は直射日光の当たらない風通しのよい場所で育てるのがよいです。やや湿り気のある土壌を好みますが、コンテナ栽培の場合は過湿になると根腐れを起こしやすいので注意して管理しましょう。

オトメギキョウ

水はけ水保ちのよい土壌を好む

  • 分類:キキョウ科ホタルブクロ属 / 原産地:モンテネグロ、クロアチア、ボスニアヘルツェゴビナ
  • 別名:ベルフラワー
  • 学名:Campanula portenschlagiana
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(やや弱い)
  • 草丈・樹高:10~15cm
  • 苗の植え付け:3月~4月、9月~10月中旬(春先に苗が流通する)
  • 植え替え:9月~10月中旬
  • 株分け:9月~10月中旬
  • 開花期:4月~6月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター、ハンギングバスケット)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php
  • 特徴
  • オトメギキョウは、初夏に花を咲かせる多年草です。3月頃から、園芸店や通販で苗が流通します。草丈10~15cm、花径1~2cmの釣鐘形の小花をたくさん付けます。根元から分枝した茎を伸ばし、周囲40~50cmの株に生長して丸いマット状の株になります。

ホタルブクロ属

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土(苗の植え付け用)
  • 水はけと保水性のある土壌を好みます。各用土は小粒を使いますが、事前によく水洗いをして細かい”みじん”を取り除いておきます。(後に、水やりをした際に固まって目詰まりを起こす)赤玉土を使う場合は、”土ふるい”にかけて取り除いておきましょう。
  • コンテナの場合、市販の山野草用培用土または赤玉土(小粒)5:腐葉土4:パーライト1:(他には、硬質鹿沼土・小粒4:桐生砂・小粒4:軽石・小粒2:)の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販の山野草培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)
  • 地植えの場合、酸性土壌を嫌うので、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んでおきます。更に、植えつけの1週間程前に、腐葉土か完熟発酵させたバーク堆肥などを(土壌の土に対して2~3割位の配合比率)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の山野草用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、春と秋に緩効性化成肥料を置肥、加えて3月~10月(7月~8月の夏季は除き、9月中旬から再開する)に、月に2~3回、1500~2000倍に希釈した液肥を施します。特に開花中は、週1回程施しましょう。※ 花後は株が疲れているので、一定期間は1500倍未満の薄めにします。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料(1㎡当たり60g程度)を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、春と秋に緩効性化成肥料を置肥、加えて3月~10月(7月~8月の夏季は除き、9月中旬から再開する)に、月に2~3回、1500~2000倍に希釈した液肥を施します。特に開花中は、週1回施しましょう。

ベルフラワーは5弁花

  • 苗の植え付け
  • 適期は、3月~4月、9月下旬~10月です。春先に市販の苗が流通します。夏の高温多湿が苦手なので、コンテナ栽培の場合は、素焼きや天然素材の植木鉢などが適しています。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように根鉢を1/3程(軽く崩す程度で)崩して、古い土を落としてから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、9月~10月中旬です。ゴボウ状の根は傷つけると枯れやすいので慎重に植え替えましょう。
  • コンテナの場合、年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 株分け
  • 適期は、9月~10月中旬です。地下茎が伸長して増えるので、半分程度に分けても2年程で元に戻ります。
  • 夏越をすると、一気に葉や茎をぐんぐんと伸ばし始める9月ごろに、株を抜きとったら土を落として、古くなった株を自然に分かれている部分で分割して植え付けます。

多年草

ハーブの仕切りライン大

7月~8月を除いては日当たりのよい場所におく

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。やや湿り気のある土壌を好みますが、コンテナ栽培の場合は過湿になると根腐れを起こします。冬は、控えめにして乾燥気味に育てましょう。但し、夏季の高温期は毎日のように施しましょう。
  • 夏の高温期は日中の暑い時間帯に施すと、コンテナの内部温度が上昇してダメージを受けるので、朝か夕方に施しましょう。二重鉢にしておくのも、鉢内温度の上昇を防ぐ効果があります。冬季は、3日に一度程にして、株の様子を観ながら調整しましょう。冬季は、夕方より後に施すとコンテナ内の温度が下がるので日中に施しましょう。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 梅雨対策→最も苦手な季節なので、長雨に当たらない軒下に移動する。
  • 夏越し→直射日光を避けて、風通しのよい明るい日陰に置く。肥料は施さずに、水やりは毎日欠かさないようにしましょう。
  • 冬越し→雨の当たらない、明るい軒下などに移動させます。水やりの回数を減らしながら、株の様子を観て調整します。肥料はストップします。
  • 花がら摘み→花後の枯れた花を放置すると、株が蒸れてカビや病気の原因となるので早めに摘み取ります。
  • 病気→うどんこ病、軟腐病
  • 害虫→アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナを移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

ハーブの仕切りライン大