ホウレンソウ(ほうれん草) 野菜ベランダでも育てられる野菜イパネマおやじ

ホウレンソウ (Spinach) は、園芸店や通販などでの苗の流通が少なく、タネまきから育てるのが一般的です。発芽率が高く、初心者でも安心して栽培しやすい野菜です。タネまきから収穫までの期間が短いのも楽しみですね。

ほうれん草

酸性土壌を嫌います

  • 分類:アカザ(ヒユ)科ホウレンソウ属 / 原産地:中央アジア
  • 別名:アカネナ(漢字表記:赤根菜)
  • 学名:Spinacia oleracea
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(やや弱い)
  • 草丈・樹高:20~30cm
  • タネまき:3月上旬~4月中旬、9月中旬~10月下旬(中間地以西では厳寒期を除き年中可能)
  • 苗の植え付け:育苗して移植するのではなく、直まきして間引きながら育てる。
  • 収穫期:春まきはタネまき後30~40日、秋まきはタネまき後35~50日
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • タネまきの時期は、春まきと秋まきが出来ますが、春まきの方が気候環境的にも育てやすいです。当然ながら日当たりがよいのを好みますが、半日陰でも丈夫に育つ強健な植物です。
  • 近縁種(園芸品種)
  • プリウスセブン、晩抽赤茎ミンスター法蓮草→春まき品種
  • ディンプル→秋まき品種でアクが少ない。
  • マグワイヤ→年間を通して育てやすい品種で耐寒・耐暑性が優れている。
  • パンドラ→夏~早春まきの品種で、耐寒性があり厳寒期でも丈夫に育つ。

アカザ科ホウレンソウ属

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • なし
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • サラダ、お浸し、炒め物
  • 用土 pH6.0~7.0の弱酸性~アルカリ性土壌を好む
  • コンテナの場合、市販の野菜用培養土または赤玉土(小粒)6:腐葉土3:バーミキュライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。赤玉土は弱酸性ですが少量だけ苦土石灰を混ぜ込みます(用土10L当り10~20g)
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当り100~200g)を混ぜ込んでおきます。さらに、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土(1㎡当たり2kg)と緩効性化成肥料(1㎡当たり100~150g)も混ぜ込んでおきましょう。
  • 畝立て
  • 土作りが完了したら、畝を立てます。畝幅60~90cm、畝の高さは5cm位(水はけの悪い土壌は10~20cm)が適当です。水が溜まらないように表面を平らに作ります。
  • 肥料 
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料(10L当たり10~20g)を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の野菜用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、追肥は、1回目の間引きの後、化成肥料(10L当たり5~10g)をバラまきします。その後は、月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料(1㎡当たり100~150g)を混ぜ込んでおきます。追肥は、2回目の間引きの後、化成肥料(1㎡当たり50g)をバラまきします。以後は、生育の様子を見て必要ならば、化成肥料(1㎡当たり20~30g)を株間にバラまきします。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

1・2年草

品種の違いで1年中栽培が可能

  • タネまき 発芽適温15~20℃(25℃以上の高温になると発芽率が下がる)
  • 適期は、3月上旬~4月中旬、9月中旬~10月下旬です。タネまきの前日に、一晩水に浸しておくと発芽率がアップします。その後、水気をよく切ってから、ビニール袋に入れて常温の日陰で2日程放置しておくと萌芽しやすくなります。高温期にタネまきする場合は、遮光性のあるネットで覆って日当たりの調整をしましょう。逆に、低温期にタネまきする場合は、マルチで覆ったりホットキャップなどで温度調整をしましょう。
  • コンテナは主にプランター(65cm深型)に直まきする場合、2条まきで、条間10cm以上空けてまき溝を浅く掘り、1cm間隔でタネまきして、覆土は5mm程です。タネまき後は、プランターの底から水が流れ出る程タップリと施します。株間が狭くても生育しますが、密になり過ぎると、葉色が劣り葉肉は薄く株張りもよくないです。(株間5cm程以上空ける)
  • 畑に直まきする場合、「畝立て」で用意した土壌に、深さ2cm,、幅3cm程の、まき溝を作ってタネまきします。タネが重ならないように1~2cm程離してタネまきします。覆土は1cmの厚さで、表面を軽く土で覆います。発芽するまでは、よく観察して水切れを起こさないように注意しましょう。
  • 間引き
  • タネまきしたら、5~7日で発芽が揃います。収穫までに最低2回は間引きをします。
  • 本葉が1~2枚出たら、1回目の間引きをします。形の悪いものを間引いて、株間は3cm程空けます。2回目の間引きは、本葉が3~4枚になったら行います。株間は6cmで、本葉が6~7枚になる頃には、1本株に仕上げます。

野菜です

水やりは欠かせないが根腐れには要注意

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと施します。ただし、根腐れを起こしやすいので、土が乾いていない時や夕方の水やりは避けましょう。
  • 地植えの場合、晴れた日は水やりをします。水切れを起こさないように頻繁に施します。
  • 手入れ
  • 病気→べと病の予防には、抵抗性品種を選ぶとよいです。気温10℃前後の頃に、多湿で風通しが悪い環境で発生しやすいので、環境を改善しましょう。
  • 害虫→アブラムシ、ネキリムシ、ヨトウムシ
  • 収穫
  • 春まきは、タネまき後30~40日、秋まきは35~50日で収穫できるようになります。
  • 草丈が20~25cmに生長したら順次収穫していきます。引き抜いて収穫すると、残った株の根を傷めるのでナイフなどで切り取って収穫しましょう。品種によってはトウ立ちしやすいので、早めに収穫しましょう。
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 半日陰でも育つが、茎葉が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。

苗色ライン大

苗色ライン大