カルーナ 季節の花-夏の暑さに耐えられる環境で育てる-イパネマおやじ

  • カルーナ (Calluna) は、6月~9月に咲く夏咲きタイプと、12月~3月に咲く冬咲きタイプがあります。 開花期が長く、花色が褪せないので長く楽しませてくれます。冷涼な気候を好むので、夏の暑さは苦手です。中間地では主に冬咲き品種が栽培されています。
  • 花期になると、茎頂部に総状花序を見せ花径5mm程の小花を多数咲かせます。花弁のように見えるのは萼片で、密生して茂り枝全体が花穂のようになり、形状がホウキ(箒)に似ていることから、学名にCallunaと名付けられたそうです。花色は、白、ピンク、紫色で、耐寒性に優れているので、寒冷地でグラウンドカバーとして利用される植物です。

カルーナはツツジ科

多湿になると枯れやすいので鉢植えで育てるのが一般的

  • 分類:ツツジ科ギョリュウモドキ属 / 原産地:ヨーロッパ、北アフリカ、シベリア
  • 別名:へザー、シウハク(漢字表記:四方柏)
  • 学名:Calluna vulgaris
  • 園芸分類:低木 / 耐寒性(強い)、耐暑性(やや弱い)
  • 草丈・樹高:20~80cm
  • 苗の植え付け:3月~4月、秋は9月下旬~12月中旬
  • 植え替え:3月~4月、秋は10月
  • 挿し木適期:4月~5月、秋は9月下旬~10月下旬
  • 開花期:6月~9月、12月~3月
  • 栽培方法:地植え、鉢植え(プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)

緑色のライン小サイズ

  • 特徴
  • カルーナは、樹高が20~80cmの常緑低木です。ヨーロッパ、北アフリカ、シベリアに分布していて、植物分類上ではヒースと呼ばれる1属1種の単型でこのグループの仲間以外には類縁のあるものが存在しないという植物です。ただし、作出された園芸品種の数は1000以上は存在するという珍しい植物です。
  • 寒冷地では、グラウンドカバーに利用される程、耐寒性がありますが、高温多湿の環境が苦手なため、国内での夏越しは難しく大株へ生長することは数少ないです。穂状になって咲いている、花弁のように見えるのは萼片で、花はその中にあります。花形は一重咲き、八重咲きなどがあり花色は白、ピンク、紫色などがあります。

カルーナは低木です

弱酸性の土壌を好む

  • 用土  
  • 弱酸性の土壌を好みます。
  • 鉢植えの場合、鹿沼土(小粒)7:腐葉土2:ピートモス(酸度未調整)1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、水はけのよい土壌で風通しがよい場所に植え付けましょう。水はけが悪い土壌なら、腐葉土を2~3割混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 肥料はあまり欲しがりません。施しすぎると生育不良になります。
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、4月~6月の間、月1回緩効性化成肥料か骨粉入り油かすなどの有機質肥料を少量だけ置肥します。
  • 地植えの場合、基本的に肥料は必要ありません。春に、生育の様子をみて緩効性化成肥料か骨粉入り油かすなどの有機質肥料を少量だけ置肥します。

夏に開花する

  • 苗の植え付け
  • 春と秋に苗が流通するので、入手したら植え付けます。適期は、3月~4月、秋は9月下旬~12月中旬です。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、定植したら、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土を鉢に入れます。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、風通しのよい場所を選び「用土」の項目で準備した先程の土壌に植え付けます。定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は50~60cmで植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、3月~4月、秋は10月です。
  • 鉢植えの場合、株の老化や根詰まりを防ぎ通気をよくするために、年1回を目安に植え替えます。根鉢を崩して古い土をふるい落とし、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 増やし方
  • 株分けで増やす→適期は、植え替え時の3月~4月、秋は10月です。植え替えと同時に作業しましょう。堀りあげた根の土を除いて、清潔なナイフなどで2~3株に切り分けます。
     
    挿し木で増やす→適期は、4月~5月、秋は9月下旬~10月下旬です。若い枝先を5~6cm切り取り挿し穂にします。(挿し木の詳細ページ

カルーナは地中海沿岸原産

寄せ植えの花材として人気がある

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。乾燥すると枝枯れを起こすので、水切れを起こさないように注意しましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 刈り込み→花後に、1/2程の長さで刈り込みをして樹形を整えましょう。放任すると枝が伸び過ぎると、株の中心が蒸れて枯れ込みやすくなります。
  • 害虫→アブラムシ、コガネムシ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 夏の高温期は、鉢植えを明るい日陰で風通しのよい場所へ移しましょう。

緑色のライン小サイズ