シンビジューム 季節の花-原種を交雑育種して作出された花-イパネマおやじ

  • シンビジューム (Cymbidium) は、葉はやや細長くて厚みがありしっかりした株になります。生長期の後半になると、株元が球根のように膨らみ、バルブと呼ばれます。バルブの株元から新芽や花芽が出て新しい株に成長します。
  • 春~秋の間の株が生長して、晩秋~春に開花します。バルブの株元から花茎を伸ばして数10輪の小花を穂状に咲かせます。花色は、白、黄、ピンク、オレンジ、緑,濃い紫、複色など様々な園芸品種があります。

シンビジュームは洋ランの仲間です

いつも明るい日ざしに当てるようにする

  • 分類:ラン科シュンラン(シンビジューム)属 / 原産地:日本、、インド、ネパール、中国、東南アジア一帯
  • 別名:
  • 学名:Cymbidium
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(弱い)耐暑性(強い)
  • 草丈:30~100cm
  • 苗の植え付け・植え替え:4月~5月
  • 芽かき:3月~5月、秋は10月~11月
  • 株分け:4月~5月
  • 開花期:12月~3月
  • 栽培方法:コンテナ(鉢植え、プランター) 
  • 特徴
  • シンビジュームは、インドから東南アジア一帯、日本などに自生する約60~70種の原種を交配して作出された洋ランの仲間です。比較的寒さにも強く丈夫な植物で、定期的に植え替えを行い、日光に当てるように管理すれば元気に育つ花です。
  • 花や株の大きさにより、大・中・小型種に分けられます。人気のある小型種は日本~中国・東南アジア原産種で、寒さに強い強健な品種が多くあります。
  • 近縁腫
  • シンビジューム・アロイフォリウム(C. aloifolium)→中国、バングラデシュ、インドネシア、インド原産。多年草で、標高100~1000m程の開けた森や、小川に沿った崖の岩や、森に自生する樹木に着生する。シンビジウムの多くの品種は地生ランだが、当種は着生ランです。長さ20~60cm程の総状花序を見せ、下垂して花径4cm程の花を25~35個程付ける。開花期は、4月~5月。
  • シンビジューム・エリトロスティルム(C. erythrostylum)→原産地は、ヴェトナム。ヴェトナムの標高1500m程の森林や岩場に自生。狭卵形の偽鱗茎を持ち、線状に伸ばした葉は、肉薄でアーチ状になる。50~60cm程の花茎を伸ばし、花径5~6cmの白色の花を付ける。開花期は、晩夏~秋。
  • シンビジューム・クイビエンセ(C. qiubeiense)→原産地は中国。愛好家の間では、「紫秀蘭」とも呼ばれて有名な品種。中国南西部の高地に自生する地生ラン。草丈40~80cmの多年草。葉は線形で、晩秋になると濃紫色で25cm程の花茎を伸ばし。花径5cm程の花を数個付ける。萼片は淡い緑色で、唇弁は白色で基部に紅紫色の斑が入る。開花期は、秋~冬。

シンビジュームはラン科です

冬期は室内に置いて管理する

  • 用土 
  • 鉢植えの場合、洋蘭の土(パークと軽石の混合)7:軽石3:の用土を混ぜ込んだ土を使います。
  • 洋ランなどの鉢植えの場合、水苔を素焼き鉢に植えるのが一般的です。株が水に濡れても、手早く乾いた状態に戻る素材が適しています。(プラスチック鉢や陶器鉢は通気性が悪く、株が乾き難い)水苔の他にも、ヤシ殻チップやパークチップを使うこともあります。
  • 肥料 肥料切れを起こさないようにしましょう
  • 鉢植えの場合、苗を定植後の施肥は、4月~7月の間、毎月骨粉入り固形油かすを置肥します。更に、新芽の出る5月頃~バルブの肥ってくる10月の間、7~10日に1回液体肥料を施します。(真夏日の時期は、株の様子を見ながら控えめに施す)
  • 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。

シンビジウム

  • 植え付け・植え替え
  • 苗の植え付け・植え替えは、4月~5月です。植え替えは、2年に1回を目安に行います。2年目以降は、鉢が根と用土で満杯になる位の、タイトなサイズを用いましょう。
  • 鉢植えの場合、根鉢を抜いて、黒ずんだり傷んだ根は取り除き、ほぐしてから植え付けます。古いバルブ(球根)は、植えると新芽が出るので、増やすことができます。
  • 株分け
  • 適期は、植え替えと同じく4月~5月です。大きくなり過ぎた株は、株分けをして増やしましょう。3バルブ(球根)以上を1株として株分けします。
  • 株分けをする際は、バルブを傷めないように切り分けます。葉の出ていない枯れたバルブは取り除きます。株分け後は1週間くらい半日陰で保存します。

シンビジュームは開花期が長い花

植物仕切り線大

多くは地生ランで少数だが着生タイプもある

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、春~秋の生育期は土の表面が乾いたらタップリと水を施します。夏季は、乾燥させないように特にタップリと施しましょう。冬季は控えめにして、土の表面が乾いて2日程待ってから施しましょう。冬季の過湿は、根腐れの原因となります。
  • 手入れ
  • 支柱たて→花芽が伸びてきたら支柱を立てて、花茎が真っ直ぐに伸びるように誘引します。誘引するのが遅くなると、花茎が硬くなり難しくなる。
  • 芽かき→花芽を摘むことで、花数を抑え大きな花が咲くようにします。新芽の数を抑えることで、充実した株になります。1つのバルブに1つの芽だけ残して他は取り除きます。(注意:9月頃~11月に出る葉芽は取り除くが、花芽は摘まないように)春先に、6号鉢なら2~3個、7号鉢なら3~4個のバランスのよい芽を残して、他の芽は切り取ります。
  • 花茎切り取り→花もちがよいのですが、古くなった花を放置しておくと、花に栄養を取られ株全体に栄養が回らず、来期の開花にも響きます。適時、切り花にするとよいです。(切花は、4~6℃で管理すると3週間程楽しめます)
  • 病気→ウイルス病
  • 害虫→アブラムシ、カイガラムシ、ナメクジ
  • 日当たり・置き場所
  • 耐寒温度は7℃以上が目安です。
  • 冬は、室内の日の当る窓際などで管理し、4月~5月は日当たりのよい屋外に置き、夏は直射日光で日焼けを起こさないように風通しのよい半日陰に、秋は日当たりのよい屋外に置き、10月下旬になったら室内に移しましょう。

植物仕切り線大