クチナシの挿し木適期は6~7月 季節の花-イパネマおやじ

  • クチナシの花には強い芳香があり、初夏の頃になると花径5~6cmの白い花を咲かせます。開花すると周囲に甘い香りを漂わせ、その芳香はキンモクセイやチンチョウゲと並んで三香木の一つとされています。
  • 花の基部は筒状で、花冠は6裂して一重咲きになります。花びらは厚みがあり、開花してから徐々に黄色くなっていきます。葉は濃緑色で、楕円形の表面は光沢のある照り葉です。花形は、バラのような花容や八重咲きになる園芸品種もあります。花後には果実が出来て、熟するとオレンジ色になります。(八重咲き品種は結実しません)
  • クチナシの果実は、熟しても裂けたりはじけません。このことから、口が無い。「口無」という名前の由来についての説があります。細かく枝を伸ばして茂るので、生垣や植え込みなどに利用されています。小型種や矮性種は、鉢栽培や地植えにしてグラウンドカバーなどにも利用されます。やや寒さに弱いので、寒冷地での冬越しは、室内へ取り込んで管理します。(関東以南の平地や暖地では露地植えも可能)

クチナシは耐寒性がやや弱い

寒冷地では防寒対策や霜よけが必要

  • 分類:アカネ科クチナシ属 / 原産地:本州の東海地方以西、四国、九州、沖縄、東アジア
  • 別名:ガーデにア(漢字表記:梔子)
  • 学名:Gardenia jasminoides
  • 園芸分類:常緑低木 / 耐寒性(やや弱い)、耐暑性(強い)
  • 樹高:1~2m(矮性品種・25~40cm)
  • 苗の植え付け適期:3月下旬~4月、9月中旬~10月
  • 植え替え適期:3月下旬~4月
  • 挿し木適期:6月~7月
  • 開花期:6月~7月(熟果期:10月~12月)
  • 栽培方法:地植え、鉢植え ※記載している各適期は暖地での目安です。

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特徴

クチナシは、東アジアや日本の本州東海地方以南に分布するアカネ科の常緑低木です。国内の海岸近くの山野に自生しているのが多く見られます。

クチナシは日本原産の低木

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • 山梔子(漢方のサンシシ)→胆汁分泌の促進、鎮静、血圧降下作用/
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • 果実は食品の黄色着色料に利用
  • 用土 水はけがよく適度な湿り気のある土壌を好みます
  • 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して植物性完熟堆肥や腐葉土2~3割を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。

  • 肥料 
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の施肥は、1月~2月に1回、花後の8月に1回、骨粉入り固形油かすを置肥します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として有機質肥料か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、1月~2月に1回寒肥として骨粉入り固形油かすを置肥します。
  • 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。

クチナシは白色の花

関東以南の平地や暖地では露地栽培が可能

  • 植え付け 寒い時期、暑い時期は避けて暖かい時期に植え付けます
  • 苗の植え付け適期は、春が3月下旬~4月、秋が9月中旬~10月です。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、3月下旬~4月です。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 寒冷地で地植えしている株は、10~11月中に地中から掘り上げて、鉢上げします。(鉢植えにして屋内などで冬を越させる)
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 増やし方 
  • 株分けで増やす→適期は、3月下旬~4月です。植え替えと同時に作業しましょう。
  • 挿し木で増やす→適期は、6月~7月です。当年枝の先を15cm程の長さで切り取り、挿し穂にします。(挿し木の詳細:サイト内ページ

クチナシは常緑性低木です

果実は熟しても裂開しない

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。真夏は、水切れに注意しましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。高温期などに、乾燥が続く場合は施しましょう。
  • 手入れ
  • 剪定→適期は、花後の7月下旬~8月です。クチナシの花芽は、花後に伸びた枝に作られます。そして、真夏を越して秋になると花芽分化して、翌年に花を付けます。剪定は、伸びすぎた枝や混みあった枝を切り戻す程度の、軽い剪定でよいでしょう。古い枝には花芽が付きにくいので、枝分かれしている部分で切り取り枝の更新をします。
  • 防寒対策→地植えの場合、関東以南の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、凍結する場所では、株元にマルチングするなどの防寒対策が必要です。寒冷地で地植えしている株は、10~11月中に地中から掘り上げて、鉢上げします。(鉢植えにして屋内などで冬を越させる)
  • 害虫→オオスカシバ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 半日陰でも育つが、花つきが悪くなったり茎が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。高温期の直射日光や、西日が当たる乾燥しやすい場所を嫌います。

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