11月中旬までにはタネまきをする 季節の花-ヱリンジウム

エリンジウムは、花を包むように切れ込みのある美しい葉をつけ、縁には尖ったトゲがあります。葉は淡い紫色や銀緑色の個性的な色合いになることから人気があります。原産がバルカン半島などの乾燥した地域なので、日本の高温多湿な気候には弱く、夏の暑さに弱いので少し育て難い植物ではあります。

エリンジウムは多年草

寒さに強く暑さに弱い

  • 分類:セリ科エリジウム(ヒゴタイサイコ)属 / 原産地:ヨーロッパ~中央アジア、南北アメリカ
  • 別名:マツカサアザミ(漢字表記:松傘薊)、エリンジュウム
  • 学名:Eryngium
  • 英名:
  • 園芸分類:多年生草本 / 耐寒性 
  • 草丈:30~150cm
  • 開花期:5月下旬~6月 
  • 栽培方法:鉢植え、コンテナ(地植えは避けた方がよい)
  • 特徴
  • エリンジウム(エリンジュウムとも呼ぶ)は、世界中に約250種が分布していて、花後に枯れる二年草と多年草とがあります。日本で広く知られ栽培されているのは、ヨーロッパ~中央アジア原産のプラナムやギガンテウム、アルピヌムなどがあります。丸い花序の花だけでなく、総苞(そうほう)と呼ばれる葉は切れ込みが入り、縁には鋭いトゲがあります。この総苞の色合いやシャープな形状が個性的なことから人気のある園芸品種です。
  • スーパーなどで売られていて、馴染みのあるキノコのエリンギは特定のエリンジウムの根に寄生して生えるキノコです。日本では、自生も野生種もありません。

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  • 近縁種
  • エリンジウム・アルピヌム(Eryngium alpinum)→苞がレース状に広がり、白色や濃紫色の花を咲かせる。
  • エリンジウム・ギガンテウム(E. giganteum)→金属のような銀白色、大輪サイズの花に苞も美しい。二年草扱い。
  • エリンジウム・プラナム(E. planum)→最も栽培されている品種で強健種。アザミに似た株立ちと花姿。マツカサアザミ(松傘薊)と呼ばれる。

エリンジウムはアザミに似ている

乾燥気味で水はけのよい土を好む

  • 用土
  • 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、酸性土壌を嫌うので石灰と、土をよく耕して腐葉土を混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 基本的に多くの量は必要ありません。
  • 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性の化成肥料を少量混ぜ込んでおきます。春は4月頃、秋は10月頃に追肥として緩効性の化成肥料を少量施します。
  • 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料の堆肥を混ぜ込んでおきます。鉢植えと同じように春は4月頃、秋は10月頃に追肥として緩効性の化成肥料を少量施しましょう。

エリンジウムは草丈30~150cmです

直根で植え替えを嫌う性質

  • 植えつけ・植え替え
  • 適期は、春が3月中旬~4月、秋が10月~11月中旬です。
  • 直根なので、根鉢を崩されるのを嫌うので、根鉢を壊さないように丁寧に取り出して植えつけます。
  • 増やし方
  • 直根で株分けを嫌うので、できればタネまきからがよいでしょう。
  • タネまき→秋まきは9月下旬~11月中旬(暖地では10月中旬まで)、春まきは3~4月です。
  • 株分け→植え替えと同時に行います。(上記、植え替えを参照)

エリンジウムは葉の先にトゲがある

  • 水やり
  • 高温多湿が苦手で乾燥には強い植物です。
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。長雨の時期には、軒下へ移動させましょう。
  • 過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
  • 手入れ
  • 秋に植えつけた場合、春に開花させるには霜除けをして生育を助けます。
  • 切り戻し:開花後になると暑さで地上部が枯れるので、地際から刈り取ります。秋になって涼しくなると葉が伸びてきます。
  • 病気・害虫→特になし

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エリンジウムは春まき秋まきともに出来る

  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

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