ミニバラを育てる バラの園芸・作業|イパネマおやじ
ミニチュアバラ(以後は、ミニバラと呼びます)は小さな鉢でも育てられ、手軽に育てられる草花と同じ感覚で、栽培を始める方が多いようです。しかし、多くあるバラの種類の中でも、最も栽培が難しい系統といってもよいでしょう。その理由は、ハダニと黒星病に弱いからです。
ミニバラを育てるためのポイント
ミニバラは鉢植えやコンテナでも育てられ、数あるバラの品種の中でも割合気軽に育てる方が多く人気もあります。株が小さいので、育てるのも簡単だと思われがちですが、実は病害虫の防除がむつかしく、葉をおとさずに管理するのは至難の技といえます。
バラの中では最も栽培がむつかしい品種といわれるその理由は、ハダニ・黒星病の被害を受けやすく、時には夏場などには、枝だけになってしまう事例が多く発生します。日頃からよく観察して、定期的な薬剤散布が必要です。
- ハダニ対策→
- 花が咲き終わるとスグに、花がらを小まめに摘み取る。
- 葉裏を水洗いする。(散水ホースの先に、穴の小さなノズルつけて水圧で洗い流すようにする)
- 殺ダニ剤を散布します。同時に乾燥させすぎないように注意しましょう。
- もし、ハダニがついてしまったら、葉を全て摘み取り軽く剪定し、枝を水洗いして殺ダニ剤を散布しましょう。
ミニバラの苗選びはどうすればよいのか
接ぎ木苗と挿し木苗の2種類があります。鉢植えの開花苗のほとんどは、挿し木苗です。
- 接ぎ木苗の特長→
- パティオ・タイプと呼ばれる大型のミニバラが多く、地植えにも適しています。
- 土壌を選ばない。
- 生長が早く、大苗になるのが早い。
- 肥料やけしにくい。
- 根腐れや、過湿に強い。
- 先に、苗床などで苗を作り、春に5~6号鉢に鉢上げされたものが出回ります。
- 挿し木苗の特長→
- 極小輪から、花径4~5cmで樹高が高くならない品種、またはハンギングタイプのものが多い。
- 用土によって、初期の生育に影響がある。
- つぎ木苗に比べて生長が早い。
- つぎ木苗に比べて樹形がまとまりやすい。
- 肥料やけを起こしやすい。
- 根腐れを起こしやすい。
- 株元からシュートが発生する。
- 挿し木をする段階から出荷まで、全ての工程を室内で行うことが多い。
※参考:よい苗の見分け方(「バラの園芸・作業」⇒バラ苗の植えつけー1を参照)
ミニバラ:フェアリー・ウィングス(Fairy Wings)
- ミニバラの用土→
- ミニバラは水はけのよい土壌で育てることが、大切なポイントです。
- ピートモス7:赤玉土(中粒)2:パーライト1で混ぜ合わせます。
- 赤玉土(中粒)7:赤土1:ピートモス2の割合で混ぜ合わせます。
- ミニバラを植えつける→
- 基本的には、他のバラと同じ要領です。
- 但し、ミニバラはポット苗が多いので、ポット苗から取り出す際に、根鉢を崩さないよう注意しましょう。
ミニバラの花がら摘みと剪定
- 花がら摘み→
- ミニバラの場合は、ハイブリッドティー系統やフロリバンダ系統のように、丁寧に花がらを摘み取る必要はありません。(品種によっては、摘み取る必要のないものもあります)但し、樹高が高くなるポリアンサ系統などは、摘み取るほうがよいでしょう。
- 花後に、花がらが茶色くなってから摘むと、芽が出るまでに2週間位かかります。全体に咲いている花がある中で、咲き終わった花房を迅速に摘み取ると、1週間位で芽が出てきます。
- ミニバラの冬剪定→
- 株の高さの1/2程度に刈り込む。ミニバラの場合も、ブッシュ・ローズ系統(ハイブリッドティー、フロリバンダ)の剪定と同じです。
- 一般的には、樹形全体がコンモリしたイメージに仕立てます。樹高の半分位いの高さで、細い枝を多く残しながらセンターが少し高くなるように仕立てます。
ミニバラ:ニコル(Nicole)・宮城野(Miyagino)・ドレスデン・ドール(Dresden Doll)
お奨め品種→宮城野(Miyagino)、ミニオネット(Mignonette)、姫(Hime)、ベビー・カクテル(Baby Cocktail)、プティトゥ・フォリ(Petite Folie)、フェアリー・ウィングス(Fairy Wings)、ドレスデン・ドール(Dresden Doll)、つるリトル・アーチスト(Cl Littele Artist)
※ 当サイト内のミニバラの栽培案内は⇒トップページの「バラの園芸・作業」を参照してください。