ヤマブキ ハーブ-黄金色の小輪花を先端に1輪咲かせる-イパネマおやじ
ヤマブキ (Japanese rose) は、北海道から九州までの丘陵地などに自生する落葉低木です。庭や公園などで栽培されているものを含めれば、全国の至る場所で見られます。バラ科のヤマブキ属の原種はヤマブキ1種のみで構成されています。(園芸品種は数種あります)
山地の斜面や谷川沿いに自生
- 分類:バラ科ヤマブキ属 / 原産地:日本、中国
- 別名:カガミグサ、オモカゲグサ
- 学名:Kerria japonica
- 英名:Jananese rose
- 園芸分類:落葉低木 / 耐寒性(強い)、耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:100~200cm
- 苗の植え付け:2月下旬~3月、10月~12月
- 植え替え:落葉期の10月~12月
- 株分け:落葉期の10月~12月
- 挿し木:6月~7月
- 開花期:4月~5月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
- 近縁種
- ヤエヤマブキ(’Plentiflora’)→庭園や庭木として広く使われている品種です。雌しべが退化して、雄しべは花びらに変わっているので、普通は結実しません。
- シロバナヤマブキ(’Albescens’)→淡いクリーム色の花を咲かせる。
- キクザキヤマブキ(’Stellata’)→花びら細長い。
- フイリヤマブキ(’Variegata’)→美しい葉をもつが生命力が弱い。
- 似ているが別属→シロヤマブキ(’Rhodotypos scandens’):ヤマブキに似た純白花を咲かせますが、ヤマブキとは異なるシロヤマブキ属の低木です。
- 特徴
- 葉脇から花軸を伸ばし、先端に1輪の花を咲かせます。花の直径は3cm~5cm、花びらは一重で鮮やかな山吹色の花を咲かせます。枝が細くて風に吹かれると、揺れやすい様から”山振り”と呼ばれ、転じて”山吹”となったといわれます。
- シロヤマブキと混同されることがあるが、ヤマブキとシロヤマブキは別属でヤマブキは花が5弁、シロヤマブキは4弁です。
- 枝の芯がスポンジのようで、中心にある芯を棒状のもので押すと、スルッと抜けます。この時に出る音から、”スッポン”という方言名があります。
多くの枝を伸ばして横張りなるので広いスペースが必要
- 適応
- 切り傷の止血剤
- 料理・飲み物で楽しむ
- なし
- 用土
- 有機質の土壌を好みます。
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)8:腐葉土2の割合で混ぜ込んだ土を利用します。
- 地植えの場合、腐葉土か堆肥をタップリと土に混ぜ込んでおきます。乾燥気味よりも少し湿り気のある土壌の方がよく育ちます。
- 肥料
- 2月上旬から3月下旬に寒肥を、開花後の6月に緩効性化成肥料や固形の油かすを施します。有機質に富んだ土壌を好むので、肥料を与えすぎるよりも腐葉土を株の周囲にタップリと混ぜ込んだ方がより生長する。
- 植え付け
- 適期は、2月下旬~3月、10月~12月です。
- 生長がとまった10月上旬から11月下旬、冬は厳寒期を除く2月下旬から3月下旬に植え付けをします。ヤマブキは根が粗いので、堀り上げる際は慎重にしましょう。
- 鉢植えの場合、根鉢の大きさの倍の深さと幅の穴を掘り、土には腐葉土や完熟堆肥を混ぜ込んでおきます。植えつけたら、根鉢の周囲にタップリと水を施しておきましょう。
- 植え替え
- 適期は、落葉期の10月~12月です
- コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、鉢底から根が伸び出てきたらに行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 株分け
- 適期は、落葉期の10月~12月です。
- コンテナの場合、株分けと同時に作業しましょう。株を堀上げ、枝を5本程度に分けて植え付けます。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 挿し木
- 適期は、6月~7月です。
- 長さ5cm位で枝先を切り取り挿し穂にします。2時間くらい水に浸して吸水してから、用土に挿し木をします。(挿し木:詳細ページ)
日当たり水はけがよければ手間いらず
- 水やり
- 自然に自生している場所は、やや高度のある丘陵地や沢沿いなどです。強い乾燥は苦手です。
- コンテナの場合、春から秋にかけての生長期には土の表面が乾いたらタップリと水を施しましょう。冬は落葉して生長も止まるので、水やりを控えます。
- 地植えの場合、湿気のある場所であれば一度根付いたら自然にまかせます。
- 手入れ
- 病気→特になし
- 害虫→シロオビアワフキ・枝に泡状のものが付いていたら、シロオビアワフキの幼虫が付着して吸汁している状態です。枯れることは無いが、取り除いておきましょう。
- 剪定→適期は11月から3月上旬の落葉中に行いましょう。枯れ枝を基部から除く程度の剪定にしておきます。枝の寿命が短いので、新しい枝に更新しながら株を育てていきます。樹高も低いので、伸びていない途中から剪定すると、その部分から枯れこむことがあります。
- 日当たり
- 極端に乾燥しない日なたから半日陰であれば、容易に育てることができます。少なくとも、午前中は日の当たる場所で育てましょう。