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- 月下美人は、4月~9月の間苗が流通しているので、コンテナ・鉢植えで育てます。夏を迎え開花期になると、分枝した茎葉の節からツボミを出して真っ白な鼻を咲かせ、初夏から秋まで気ままに開花します。開花すると、強い芳香を周囲に漂わせ、夏の到来をを知らせてくれます。少しうつむき加減に咲いたツボミは、少しずつ上向きになっていきます。樹木の上に着生して育ち、花径は12cm以上の巨大輪になります。
- 夕方になると徐々に咲き始め、朝方には萎んでしまいます。花弁の中心には、多くの糸状の細い雄しべと、1本の雌しべがあります。夜に開花するという性質は、花粉を媒介するのがコウモリであることに起因していると考えられています。株が草丈100cm程度に生長しないと開花しないので、まず丈夫な株に育てる必要があります。
季節により移動させるので鉢植えで育てる
- 分類:サボテン科クジャクサボテン属 / 原産地:メキシコ、中米
- 別名:ゲッカコウ(漢字表記・月下香)
- 学名:Epiphyllum oxypetalum
- 園芸分類:多年草(多肉植物)/ 耐寒性(弱い)、耐暑性(普通)
- 草丈・樹高:100~200cm
- 苗の植え付け:4月~9月(開花株なら9月でも植え付けられる)
- 植え替え:5月~9月
- 挿し木:6月~9月
- 開花期:7月~11月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
- ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- 月下美人は、メキシコから中米の熱帯雨林に分布するサボテン科クジャクサボテン属の多年草(多肉植物)です。原産地は高温多湿の森林で、樹木や他の植物に絡みついて着生して生育する着生種です。
- 自家不和合性なので、同一種間の受粉では結実しません。結実には他の株からの受粉が必要な性質です。1980年代以前から輸入されていた個体を、葉挿しにより繫殖したものが広まり自家不和合性の性質が受け継がれてきました。その後、別の個体株が輸入され品種改良されたので、現在では人工授粉が可能となり結実させることが出来るようになりました。その結果作出されたのが「食用月下美人」で、花弁、果実が食用にできる品種があります。(厳密にいえばこのページの「料理・飲み物で楽しむ」欄は有りになるのですが、上記の説明を添付したので”なし”としています)
通気性、排水性のよい土壌を好む
- 用土
- コンテナ・鉢植えの場合、通気性のよい素焼き鉢5~6号サイズに、市販のシャコバサボテン用培養土または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:鹿沼土2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 肥料
- コンテナ・鉢植えの場合、鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、4月~9月の間月1回骨粉入り固形油かすなどを株元に置肥します。10月からは薄めの液体肥料を月2回施します。晩秋の11月~春の間は肥料を施さないようにします。
- 苗の植え付け
- 適期は、4月~9月です。
- コンテナ・鉢植えの場合、通気性のよい素焼き鉢5~6号サイズに、鉢底石を敷き、根鉢の根を傷めないように根鉢を1/3程崩して、古い土を落としてから植え付けます。定植したら、「用土」の項目で準備しておいた土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 植え替え
- 適期は、5月~9月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して、古い土や根を取り除き、新しい用土を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
- 増やし方
- 挿し木で増やす→適期は、6月~9月です。
- 茎を15~25cmの長さで切り取り挿し穂にします。
- 清潔で乾燥した赤玉土(小粒)か鹿沼土の入った挿し床に挿します。
- 1週間~10日経ったら、少しずつ水を施します。茎節から根を出して2週間程で発根します。
- 根が伸びたら、無肥料の用土(「用土」の項目の土と同じ)に植え替えます。
- 新芽が5~7cmに育ったら、液肥を施します。
株が蒸れると根腐れしやすい
- 水やり
- 鉢植えの場合、一般的にサボテン類は水をあまり欲しからないイメージがありますが、月下美人は水を欲しがります。土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- ただし、過湿になると根腐れを起こしやすいので、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
- 手入れ
- 剪定→適期は、9月下旬~10月中旬、春先です。新しいシュートや花を咲かせたことがない枝を放置すると、草丈が高くなり過ぎて株姿が乱れるので切り戻します。
- 花がら摘み→花後の枯れた花は、見かけがよくないので早めに切り取ります。
- 害虫→アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。春と秋は屋外の半日陰で、夏季は明るい日陰に置きましょう。最適適温は10℃前後なので、冬は室内に取り込みましょう。
- 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。