スイートピー 季節の花-秋に植え付ける可愛らしい花-イパネマおやじ

  • スイートピー (Sweet pea) は、イタリアのシチリア島原産の蔓性一年草あるいは宿根草です。支柱や他の植物に蔓を絡ませながら、伸びていきます。春先から蔓を伸ばしながら、4月~6月に開花する春の花としてお馴染みのマメ科の植物です。多少手間はかかりますが、支柱やネットを設置して蔓の誘引をする必要があります。
  • 春咲き品種の多くは、蔓が200cm以上にも伸長する種が多いのですが、コンテナ栽培に適している、蔓の伸長が30~40cm程で支柱やネットの必要がない矮性種もあります。甘い香りのある、蝶々のような可愛らしい花を咲かせ、花もちがよいので切り花としても人気があります。

マメ科の草花

マメ科植物の連作を避ける

  • 分類:マメ科レンリソウ属 / 原産地:イタリア・シチリア島
  • 別名:ジャコウレンリソウ、ジャコウエンドウ、カオリエンドウ
  • 学名:Lathyrus odoratus L.
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(やや弱い)、耐暑性(弱い)
  • 草丈・樹高:20~300cm
  • タネまき:10月~11月上旬
  • 苗の植え付け:10月中旬~11月中旬(秋の終わり頃から苗が流通する)
  • 開花期:4月中旬~6月上旬
  • 種の採取:花後に結実するので、サヤの種子を採取して貯蔵する
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • スイートピーには、春咲き、夏咲き、冬咲きの3タイプがあります。育てやすいのは、4月~6月に開花する品種が多く育てられています。
  • 春咲き品種 →開花期は、4月~6月です。ハウス栽培で低温管理すると、2月~3月に開花する。広く栽培されているのは、この種が多いようです。
  • 夏咲き品種→開花期は、5月~8月です。ハウス栽培で低温管理しすると、2月~3月に開花する。宿根スイートピーはこの種です。
  • 冬咲き品種→低温管理する必要がなく、ハウス栽培で11月頃から開花する。

スイートピー

  • 用土 酸性土壌を嫌います
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)5:腐葉土4:パーライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。赤玉土は弱酸性ですが、少量だけ苦土石灰を混ぜ込みます(用土1L当り3~5g)
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます(1㎡当り100~200g)さらに、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥や腐葉土を(1㎡当り2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料 
  • チッ素分が少なく、リン酸分の多い肥料を使います。施す分量は通常の1/2程度でよいです。
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、3月~5月の間、月1回骨粉入り固形油かすを少量だけ置肥します。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します)
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、3月~5月の間、月1回骨粉入り固形油かすを少量だけ置肥します。
  • 肥料の3要素は、チッ素分(主に葉を生長させる)、リン酸分(花や実を生長)、カリウム分(根を生長)です。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

つる性植物

移植を嫌うので花壇へ直まきかポットまきにする

  • タネまき 発芽適温15~20℃
  • 表皮が硬い硬実種子なので、一晩吸水させ柔らかくしてまきましょう。早まきすると大苗に育ち過ぎて耐寒性が劣り、低温障害を受けやすいので注意しましょう。(苗の本葉2~4枚の時期が最も耐寒性が強い)
  • 適期は、10月~11月上旬です。根が直根性で移植を嫌うので、花壇やコンテナに直まきするかポリポットまきにします。
  • ポリポットまきする場合、市販の種まき用土か赤玉土(小粒)を入れ、2~3粒をまいたら1cm程覆土します。弱い苗を間引きながら(引き抜くと残したい苗が傷むのでハサミで切り取る)、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。(冬季はフレームで保護して春に定植するのが望ましい)
  • 花壇かコンテナに直まきする場合、「用土」と「肥料」の項目で用意した土に、20~25cm間隔で1ケ所に2~3粒を点まき、覆土は1cm程です。発芽するまでは、よく観察して水切れを起こさないように注意しましょう。
  • 苗の植え付け
  • ポット苗が晩秋~早春に流通します。その他、初夏になるとハンギングバスケットやあんどん仕立ての開花株などが、通販や園芸店などで流通します。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、根鉢の根を傷めないように、軽く古い土を落としてから植え付けます。土と根をなじませて定植したら、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。植え付け直後にタップリの水を施します。(株間は20~25cm、65cmプランターで3株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。(株間は20~25cm)
  • 植え替え
  • 一年草なので必要ありません。タネまきから育てた苗を定植する以外は、植え替えをしないほうがよいです。

地中海原産

段落の仕切りライン大

日当たりと水はけ風通しのよい場所を好む

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。根が深いので、水が流れ出るほどタップリと施しましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 摘芯→草丈が20cm程に伸びたら先端から5~6節で切り取り、多くの脇芽を伸ばすようにします。摘芯することで、枝数が増えて株が大きくなります。(あまり蔓の伸びない矮性種は必要ない)
  • 花がら摘み→花後の花は早めに切り取ります。(種子を採取したい場合は、摘まずに実らせるようにします)
  • 巻きヒゲの誘引→草丈が長くなり、蔓の巻きヒゲが伸びてきたら支柱やネットに誘引してやります。(洗濯バサミなどで、傷めないよう止めるとキレイに巻き付きます)
  • 防寒対策→地植えの場合、関東以南の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、凍結する場所では、株元にマルチングするなどの防寒対策しておきましょう。
  • 病気→うどんこ病
  • 害虫→アブラムシ
  • タネの採取
  • 花後に果実が熟して、莢(さや)が茶色くなったら採取して、中の種子を乾燥させたら保存して、秋に蒔きます。(茎枝と蔓を揺らしてやると、受粉がスムーズになり実りやすくなります)
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。

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