ユリオプスデージー 季節の花-秋から翌年の春まで咲く-イパネマおやじ

ユリオプスデージー ( Gray leaved euryops ) は、晩秋の花期になると分枝した茎頂部から、花柄を伸ばして花径3~4cmの花を咲かせます。常緑小低木ですが、樹高は100cm程でコンパクトな樹形なので、多年草のように扱うことが出来ます。一見マーガレットのような花形で、鮮やかな黄色の花姿は冬期の貴重な花として花壇を彩ってくれます。花色は黄色のみですが、花形は一重咲きや八重咲きがあります。

ユリオプスデージー

乾燥には強いが過湿に弱い

  • 分類:キク科ユリオプス属 / 原産地:南アフリカ
  • 別名:(漢字表記:)
  • 学名:Euryops pectinatus
  • 園芸分類:常緑小低木 / 耐寒性(半耐寒性)、耐暑性(半耐暑性)
  • 草丈・樹高:70~100cm
  • 苗の植え付け:3月~5月、9月~10月(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 植え替え:3月~5月、9月~10月
  • 挿し木:5月~6月、9月
  • 開花期:11月~5月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php
  • 特徴
  • ユリオプスデージーは、南アフリカ南部に分布するキク科ユリオプス属の常緑小低木で、世界中に約100種の園芸品種が栽培されています。その中で、広く栽培されているのは花色の美しいユリオプス・ぺクチナータス(Euryops pectinatus)種です。一般的にユリオプスデージーと呼ぶのは、当種を指しています。
  • 近縁種 ユリオプス属 
  • ユリオプス・ぺクチナータス(Euryops pectinatus)→和名は、ユリオプスデージー。南アフリカ原産の常緑低木。樹高は40~100cmで、鮮やかな黄色の頭花を咲かせる。開花期は11月~5月。一般的に、ユリオプスデージーと呼ばれるのは当種を指している。
  • ユリオプス・クリサンセモイド(Euryops chrysanthemoides=旧属名 Steirodiscus uryopoides)→和名は、マーガレットコスモス。南アフリカ原産のユリオプス属の常緑低木。樹高は50~200cmで、黄色のデージーに似た頭花を咲かせる。開花期は通年で、盛りは3月~9月。
  • ユリオプス・バージネウス(Euryops virgineus)→和名は、ゴールデンクラッカー。南アフリカ原産の常緑低木。樹高は50~150cmで、明るい黄色の頭花を咲かせる。開花期は1月~5月。

キク科

南アフリカ原産

  • 苗を選ぶ
  • 苗の購入期:10月~4月。よい苗を選ぶことが栽培の結果に直結する大切なことです。徒長したものや病気が発生している可能性のある苗をウッカリ購入すると、どんなに大切に育ててもよい花を咲かせることはできません。
  • 通販なら実績のある店舗、園芸店なら商品の回転の早い店(人気のある店舗)を選ぶことがポイントです。植え付け期のベストなタイミングで新鮮な苗を購入しましょう。
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1:(他には赤玉土(小粒)6:腐葉土4:)の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販の草花用培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、根鉢の2~3倍の植え穴を掘って、掘り出した土に土壌改良用の腐葉土や牛ふん堆肥(1㎡当たり2~3kg)を混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、生育期の4月~10月に、1~2ケ月に1回、緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回液肥を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、基本は必要ありません。生育の状態をみて、花つきや葉色が悪い場合は、少量の緩効性化成肥料を置肥します。
  • 植物の根や葉に、直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)や冬季(休眠期)の施肥は控えめにします。

低木

凍らせなければ地植えでも冬越し可能

  • 苗の植え付け
  • 適期は、3月~5月、9月~10月です。生育適温は10~25℃です。
  • コンテナの場合、根がよく張るので大きめの鉢に、鉢底石を敷き「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように根鉢を1/3程(軽く崩す程度で)崩して、古い土を落としてから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(株間30cm程、60cmプランターで2株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は30~40cm程で植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、3月~5月、9月~10月です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。用土と元肥は「植え付け」と同じです。植え替え直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し木 
  • 適期は、5月~6月、9月です。新芽の先端から7~10cmの長さで切り取り挿し穂にします。
  • 挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。挿し穂は、1時間程水に浸して水揚げしておきます。挿し床の用土は、事前に水をかけて湿らせておきます。
  • 植え付け後の約1ケ月間、日陰に置いて乾燥しないように管理します。発根したら小さな鉢に1本を植え付けて、屋内などの暖かい場所で管理します。春になって十分暖かくなったら、コンテナや花壇に定植します。(初夏に挿した場合は晩秋までに定植する)

秋から咲く花

季節の花木ライン大

梅雨時は軒下などへ移動させる

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、休眠期(冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 夏の剪定・切り戻し→適期は、花後の6月頃です。1/2~1/3の草丈になるように切り戻すと、脇芽が伸びて秋には新しい花を咲かせます。
  • 防寒対策→地植えの場合、半耐寒性(-5℃以上まで)なので関東以南の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、凍結する場所では、株元にマルチングするなどの防寒対策が必要です。腐葉土やバークチップなどのマルチング材で、株元を覆って寒さから守りましょう。コンテナの場合、寒風の当たる場所を避け、霜の当たらない軒下などへ移動させましょう。
  • 置き場所→春から秋は屋外に置きましょう。東向き、または南向きの日当たりと風通しのよい場所がよいでしょう。
  • 害虫→アブラムシ
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に、一日中当たるのを避けましょう。午後からはコンテナを日陰に移動してやりましょう。

季節の花木ライン大