ベゴニア・センパフローレンス 季節の草花-小振りな草姿に鮮やかな花色-イパネマおやじ
- ベゴニア・センパフローレンス (Perpetual begonia) は、南米原産でシュウカイドウ科の色彩豊かな花です。原産地では、暑さに強くて毎年花を咲かせる多年草です。国内では、寒さには弱く冬には枯れる一年草として扱うことが多いです。別名が「四季咲きベゴニア」とも呼ばれ、室内に取り込んで、日当たりのよい窓辺などに置いて管理すれば冬越しも可能です。葉はプリンとして光沢があり、肉厚で丸みのある可愛らしい形をしています。
- 花色は、白、ピンク、紅紫、桃色などの明るい花色は観ていて飽きません。春になり開花期が近づくと、伸ばした茎頂部の葉の付け根から花茎を伸ばし、花径2~4cmの花が房咲きになります。
春から晩秋まで咲き続ける草花
- 分類:シュウカイドウ科シュウカイドウ(ベゴニア)属 / 原産地:南アメリカ、ブラジル
- 別名:四季咲きベゴニア
- 学名:Begonia semperflorens-cultorum
- 英名:Begonia
- 園芸分類:一年草・宿根草 / 耐寒性(弱い)耐暑性(普通)
- 草丈・樹高:15~60cm
- タネまき:とても細かく扱いが難しいので苗から育てるのがお奨め
- 苗の植え付け:4月~6月、9月~10月
- 植え替え:4月~6月
- 挿し芽:4月中旬~10月
- 開花期:4月~10月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- ベゴニアの仲間、シュウカイドウ(ベゴニア)属の常緑多年草です。オーストラリアを除く、熱帯から亜熱帯地域に約1400種が分布しています。一つの属としては、最も大きな植物群の一つで、亜種や交雑種も入れると、その数は2000種を上回るといわれています。その膨大な品種群の中の一つである、ベゴニア・センパフローレンスは「ベゴニア」と呼ばれる中でも、最も有名な品種群です。
- 耐寒性が弱い常緑性で、葉は多肉質。茎は基部では分枝しないで直立します。茎頂近くの葉脇に総状花序を付けます。雌雄異花同株で、雄花は大小2枚ずつの4枚の花弁で、雌花は大小が不揃いの5枚の花弁で、ろう細工のような光沢があります。八重咲き種や大輪種もあり花径が5cmを越えるものもあります。
- 近縁種
- ベゴニア・センパフローレンス(Begonia semperflorens-cultorum)は、原種ではなく、クラスタ種の変異種(Begonia cucullata)と、矮性のベゴニア・シュミティアーナ(B. schmidtiana)との交雑種が作出され、さらに他種との交配、突然変異を経て作出された品種群を、ベゴニア・センパフローレンスと呼んでいます。総称ということですね。
水はけよく適度な保水性の土壌を好む
- 用土
- 鉢植えの場合、市販の草花用培用土、または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:バーミキュライト2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んでおきます。(水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割加える)
- 肥料 植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏の施肥は控えます。
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、4月~10月(開花中)に、月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として牛ふん堆肥を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、4月~10月(開花中)に、月1回くらい化成肥料を置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、4月~6月、9月~10月です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。株間は20cm位空けて植え付けます。
- 植え替え
- 鉢植えの場合、適期は4月~5月中旬です。鉢植えは、室内などに置いて冬越しをさせたら春に植え替えます。根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢をできるだけ崩さないように、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、寒さで冬には枯れるので必要ありません。または、地植えしている株を、10~11月中に掘り上げておきます。(鉢植えにして冬を越す)
- 挿し芽
- 適期は、4月下旬~10月です。茎先の部分を切り取り挿し穂にしますが、先の花芽の付いている節からは葉芽が出ないので、そこより下の葉芽の付いている節を利用します。挿し穂は長さ6~7cmにして、下葉を取り除きます。(挿し木の詳細ページ)
地植えの株は10月頃に掘り上げて鉢に移す
- 水やり 肉厚の葉は保水性があり、やり過ぎると根腐れを起こしやすい
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 切り戻し→適期は、梅雨前に一度開花した枝葉を1/2の長さに切り戻します。風通しもよくなり株の蒸れを防ぎます。再び茎が伸びて秋まで花を咲かせます。
- 花がら摘み→枯れた花がらが株の上にあると、風通しが悪くなり過湿の原因となるので、小まめに取り除きましょう。
- 夏の終わり頃に、伸び過ぎたり傷んだ枝を切り戻して草姿を整えます。
- 病気→うどんこ病
- 害虫→アブラムシ
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい場所を好みます。