ムラサキハナナ(オオアラセイトウ) 季節の草花-寒さに強く丈夫な植物-イパネマおやじ

  • ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)は、3月頃になると分枝した茎の先に総状花序を見せ、花径2~3cmの小花をたくさん咲かせます。強健な性質でとても栽培しやすく、こぼれ種でも元気に育ちます。若い葉は食用になるので、原産地の中国北部では野菜として広く栽培されています。花色は紫色が多いですが、一部白色が入っているものや、淡い紫色の種類もあります。
  • 秋にタネまきして、発芽した状態で冬を越し、春に開花する越年草です。園芸品種も多数あり、タネも流通しています。とても繁殖力が強いので野草のように、野原などで群生しているのが見かけられます。

ムラサキハナナ

寒さに強いので屋外で自然に育てられる

  • 分類:アブラナ科オオアラセイトウ属 / 原産地:中国
  • 別名:ハナダイコン(花大根)、ショカツサイ(諸葛菜)
  • 学名:Crychophragmus violaceus
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(弱い)
  • 草丈・樹高:40~60cm
  • タネまき:9月~10月
  • 苗の植え付け:9月~11月(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 開花期:3月~5月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • ムラサキハナナは、中国東部~中部に分布するアブラナ科オオアラセイトウ属の一年草です。野原や道路の道端などに自生しています。とても繁殖力があり、日当たりのよい場所に群生しています。美しい花を咲かせ、食用にも利用できることから、世界中の広い地域で栽培されています。多くは野生化して、ヨーロッパでは帰化植物として定着しています。日本へ渡来したのは17世紀とされていますが、広く栽培されるようになったのは戦後になってからです。国内でも、その強健性で広い範囲に野生化しており、空き地や野原などで咲いているのを見かけることが出来ます。こぼれ種でもよく育ちます。
  • 近縁種(名前の違いと由来)
  • オオアラセイトウ:和名のオオアラセイトウは、大きなアラセイトウ(ストック)という意味。花形が一重咲きのストックに似ていることから名付けられたといわれますが、詳細は不明です。
  • ショカツサイ(諸葛菜):和名のショカツサイ(諸葛菜)は、中国の三国志に登場する諸葛亮(字は孔明)が、軍隊の食料として栽培させたことに由来するといわれます。
  • ハナダイコン(花大根):花が美しく、葉が大根の葉に似ていることに由来しています。花がよく似ているアブラナ科ハナダイコン属の名前と同じですがこちらは正式名称で、オオアラセイトウ属とよく混同されることがあります。

アブラナ科

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植えつけの1週間程前に、土壌を深さ30cm以上に耕して土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり3~5kg)混ぜ込んでおきます。(水はけのよい土壌であれば耕すだけでよい)
  • 肥料 
  • コンテナの場合、市販の草花用倍用土を使う場合は、肥料は必要ありません。自作の用土を使う場合は、植えつけ前に少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
  • 地植えの場合、無肥料でも問題ありません。(追肥も不要です)

秋まきの一年草

こぼれ種でも育つ丈夫な植物

  • タネまき
  • 適期は、9月~10月です。
  • 冬の寒さに当たらないと花芽が形成されないので、早まきにならないようにします。寒冷地の場合も、秋まきが基本です。育苗箱か花壇に直まきして、間引きながら育てるのが簡単です。
  • 育苗箱に直まきする場合、「用土」と「肥料」の項目で用意した土に、タネが重ならないようにまいて、覆土は2mm程です。発芽するまで、水切れを起こさないように管理しましょう。本葉が4~5枚になったら定植します。
  • 花壇に直まきする場合、「用土」の項目で用意した土に、タネが重ならないようにバラまきして覆土は2mm程です。発芽するまで、水切れを起こさないように管理しましょう。弱い苗を間引きながら1本立ちさせます。
  • 苗の植えつけ
  • 適期は、9月~11月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。購入した苗か、育苗箱で育てた苗の葉が、4~5枚に育ったら定植します。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(株間は20cm程)
  • 地植えの場合(花壇に直まきした場合)、株間は20cm位空けて間引きながら1本立ちさせます。

耐寒性は強い

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冬の寒さで花芽が形成される

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 冬の対策→耐寒性に優れているので、特に寒さ対策の必要はありません。かえって、冬の寒さに当たらないと花芽が形成されないので、屋外に置いて自然の状態で管理します。
  • 害虫→アブラムシ、ハモグリバエ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

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