ブロッコリー 8月から育てる野菜-イパネマおやじ

ブロッコリー (Broccoli) は、アブラナ科の一年草で、冷涼な気候を好み高温多湿を嫌います。特に花蕾(からい)が肥大する時期は、最も高温に弱い性質です。ブロッコリーは、トウ立ちした花蕾を食用に利用する野菜です。ビタミンAやビタミンCがレモンの2倍以上もある緑黄色野菜で、抗酸化成分や抗ガン成分を多く含むことから、健康野菜として高い人気があります。

花蕾を次々と分枝する側花蕾タイプと茎頂部に大きな花蕾を付ける頂花蕾タイプ、その中間型の3つのタイプがあります。タネまきから収穫まで120日程度の早生種、145日程度の晩生種があり更にその中間の中生種があります。花蕾の色は、国内では緑色になる品種が大半だが海外では、白色、黄緑色、紫色の品種も栽培されています。タネまきから収穫まで75日前後かかりますが、コツさえつかめば初心者でも簡単に育てることができます。

アブラナ科

乾燥と多湿を嫌います

  • 分類:アブラナ科アブラナ属 / 原産地:イタリア
  • 別名:ミドリハナヤサイ(漢字表記:緑花野菜)
  • 学名:Brassica oleracea var. italica plenck
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(やや強い)、耐暑性(やや弱い)
  • 草丈・樹高:40~70cm
  • タネまき:8月中旬~9月上旬、(春まきは3月上旬~4月上旬)
  • 苗の植え付け:8月下旬~9月中旬(育苗後または市販の苗が流通する)※春まきは、3月下旬~4月中旬
  • 収穫期:早生種はタネまきから120日前後、晩生種でタネまきから145日前後
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • アブラナ科アブラナ属の一年草で、南ヨーロッパでは古くから栽培された歴史があります。20世紀になってからアメリカで広く栽培されるようになりました。我国へ渡来したのは1970年以後とされています。
  • 初心者の栽培では、タネまきから育てるのは難しい野菜ですが、苗から育てるのは難易度も低く、比較的簡単に育てることができます。タネまきは、春まきと秋まき(夏まき)が出来ますが、春まきは害虫被害が多い上にトウ立ちしやすいので、一般的に家庭菜園では夏以後に苗から育て、秋に収穫するのかお奨めです。夏まきの時期は、気温が高く害虫被害を受けやすいので、苗は高床に置いて風通しをよくし、寒冷紗などを使い害虫がつくのを防ぎながら発芽させましょう。
  • 近縁種
  • ブロッコリーとカリフラワーの違い→カリフラワーは、ブロッコリーの突然変異で花蕾が白色化したものといわれています。キャベツ類の中でも、より近い種で兄弟のようなものです。共に、茎頂部に花蕾が形成されて、この部分を食用として利用します。

食用野菜

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • なし
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • サラダ、煮物
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の野菜用培養土または赤玉土(小粒)6:腐葉土3:バーミキュライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。酸性土壌が苦手なので、既に赤玉土は弱酸性ですが少量だけ苦土石灰を混ぜ込みます(用土10L当り20~30g) ※ブロッコリーは株の直径が50cm以上になるので大型で深型タイプのサイズが必要
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んでおきます。さらに、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 畝立て
  • 地植えのための土作りが完了したら、幅幅80~90cm・畝高15cm程の畝を立てます。2条まき以上にする場合は、畝同士の間隔は40cm以上空けましょう。水が溜まらないように畝の表面は平らに作ります。
  • 肥料 
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として葉野菜用化成肥料(10L当たり10~20g)を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、1回目は植えつけて2~3週間後、2回目は1回目の施肥後から2~3週間に1回のサイクルで施しましょう。分量は1株当たり10~20gを株元にまいて土寄せしておきます。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として葉野菜用化成肥料(1㎡当たり100g)を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、1回目は植えつけて本葉が10枚位に育った頃、その後は、2~3週間に1回、花蕾が見え始める頃まで、株間(1㎡当たり30g)にまいて土寄せします。花蕾が見え始めるまでは十分に肥料を施し、株を大きく育てましょう。花蕾が出来始めたら最後の施肥をして、その後は施す必要はありません。※ 側花蕾を収穫する品種の場合は、花蕾が出来てから収穫が完了するまでは肥料は施し続ける必要があります。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

一年草

苗色大

  • タネまき 発芽適温(地温)20~25℃
  • 適期は、8月中旬~9月上旬です。直まきもできますが、初心者の場合は発芽させるのが難しいので、箱まきかポリポットまきがおススメです。
  • ポリポットまきの場合、3号ポリ鉢(9cm)に、市販の種まき用土か赤玉土(小粒)、またはバーミキュライトなどの清潔な用土を敷きつめ、直径3cm・深さ1cm程の穴を作り、3~4粒をまいたら5mm程の覆土をして水やりをします。発芽後は7~10日に1回、薄めの液体肥料を水やりを兼ねて施しながら、弱い苗を間引きながら1本立ちにして、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、畑やコンテナに定植します。
  • 箱まきの場合、市販の種まき用土か赤玉土(小粒)を敷きつめ、深さ1cm程のU字溝を掘ります。1~2cm間隔・1粒をまき水やりをします。発芽後は7~10日に1回、薄めの液体肥料を水やりを兼ねて施します。弱い苗を間引きながら、本葉が2~3枚になり茎がしっかりしたら、3号ポリポットに移して仮植えします。本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、畑やコンテナに移して定植します。

タネまき

上手な育て方のポイントは追肥と水やりのタイミング

  • 苗の植えつけ 生育適温15~20℃
  • 適期は、8月下旬~9月中旬です。(春植えは、3月下旬~4月中旬)
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢を傷めないようにポリポットから抜き出したら、土と根をなじませてから定植して、植え付け直後にタップリの水を施します。(10号鉢に1株、65cmの深型プランターに1~2株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程、畝作りをした土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は40cm位空けて植え付けます。

原産地はイタリア

大きな花蕾を収穫するにはまず茎を大きく育てる

  • 水やり
  • 水やりは朝に行いますが、過湿に弱いので夕方には表面が乾く程度に施します。ブロッコリーは、苗を植えつけてから活着するまでは毎日水やりをしますが、苗が根付いた後は土の表面が乾いたらタップリと施しましょう。
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、土壌は乾き過ぎず湿り過ぎずの状態で管理しましょう。水の施し過ぎを防ぐために、株元に敷きワラなどをして地中の乾燥対策をしておくとよいです。
  • 手入れ
  • 中耕、土寄せ→追肥を施すのは、1回目は植えつけて2~3週間後、2回目は1回目の施肥後から2~3週間に1回ですが、2回目の追肥の際に中耕を行い、株元に土寄せして株の倒れるの防ぎましょう。
  • マルチング→ブロッコリーは、乾燥や過湿を嫌います。土壌は乾き過ぎず湿り過ぎずの状態で管理しましょう。特に夏まきの場合は、水の施し過ぎを防ぐために敷き藁などをして乾燥を防ぎましょう。
  • 害虫→アオムシ、コナガ、ヨトウムシ
  • 収穫
  • 花蕾が大きく育ったら、蕾から花弁が出る前に収穫しましょう。側枝花蕾を収穫する場合は、3回目の追肥をしておきます。側枝花蕾も同様に、大きく育ったものから摘み取ります。
  • 日当たり

長時間日が当たり風通しのよい場所を好みます。

苗色大