マダガスカルジャスミン 季節の花-濃緑色の葉は一年中観賞できる-イパネマおやじ

マダガスカルジャスミン (Madagascar jasmine) は、4月頃から花芽の分化が始まり、初夏になると葉腋に集散花序を見せ純白の花を咲かせます。アサガオのように、つるを支柱に絡ませて伸長するので、好みの形に誘引して樹形を整える楽しみがあります。一般的には、アサガオの誘引にも使われる”あんどん仕立て用の支柱”を使うと、扱いやすので広く使われています。

マダガスカルジャスミン

寒さに弱いので室内で育てる

  • 分類:キョウチクトウ科シタキソウ属 / 原産地:マダガスカル島
  • 別名:マダガスカルシタキソウ
  • 学名:Stephanotis floribunda
  • 園芸分類:つる性常緑低木 / 耐寒性(弱い)耐暑性(中程度)
  • 草丈・樹高:2~5m
  • 苗の植え付け:4月下旬~6月(苗を購入する)
  • 植え替え:4月下旬~6月
  • 挿し木:5月下旬~6月
  • 開花期:6月~9月(4月~5月は花芽分化期)
  • 栽培方法:コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • 濃緑色の葉を一年中茂らせるので、観葉植物として室内の緑化になり存在感があります。花名が、ジャスミンと付いていますが、よく知られているモクセイ科のジャスミンとは異なる植物です。花の香りがジャスミンに似ていることから名付けられたものです。剪定をしながら、あんどん仕立ての支柱に絡ませ、50~70cmの樹高にして、室内で栽培されています。
  • 茎を切ると、アルカロイドという毒性を含む白い樹液が出ます。触れると、人によっては皮膚がかぶれることがあるので注意しましょう。

シタキソウ属

切り戻し剪定をして樹高を調整する

  • 用土
  • コンテナの場合、市販の観葉植物用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 肥料
  • コンテナの場合、鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、5月~10月の生育期に、月1回緩効性化成肥料を置肥するか、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 肥料の3要素は、チッ素分(主に葉を生長させる)、リン酸分(花や実を生長)、カリウム分(根を生長)です。肥料の配分は、花を咲かせるリン酸を多めにして、チッ素とカリウム分が等分の肥料を使います。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

つる植物

  • 植え付け
  • 適期は、4月下旬~6月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、根鉢の根を傷めないように、根鉢を1/3程軽く崩す程度で、軽く古い土を落としてから植え付けます。「用土」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。土と根をなじませて定植したら、つるの誘引用のあんどん仕立ての支柱を設置します。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、4月下旬~6月です。5月前後の開花前に作業しましょう。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2年に1回を目安に行いましょう。あんどん仕立て用の支柱から、つるをほどきます。つるを1/2程の長さに切り戻し、一回り大きな鉢に底石を敷き、根鉢を軽く崩して古い土を1/2程軽く落としてから植え付けます。再び、つるの誘引用のあんどん仕立ての支柱を設置します。植え替え直後にタップリの水を施します。
  • 2年目以後になると、花が咲かなくなることがあります。多くの場合、原因は”日当たりが悪い”、”切り戻し剪定が不十分”、”肥料の成分が適当でない”などが考えられます。
  • 挿し木
  • 適期は、5月下旬~6月です。当年つる茎の先端から2節の長さで切り取り挿し穂にします。切り口からアルカロイドを含んだ白い樹液が出てくるので、1時間ほど水に浸して洗い流します。下葉を取り除き、赤玉土(小粒)か鹿沼土(小粒)の挿し床に挿します。

熱帯植物

植物仕切り線大

春先には剪定と誘引をする

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。5月~10月の生育期は、花を咲かせるために多くの水が必要なので、水切れを起こさないように管理しましょう。秋になったら徐々に水の量を減らして、冬季は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから3~4日待ってから)
  • 手入れ
  • 冬の管理→寒さに弱いので、晩秋になったら室内に取り込んで、日当たりのよい場所に置きます。冬の水やりは控えめに施しましょう。(表土が乾いてから3~4日待ってから)日照不足や温度が低いと落葉することがあるります。冬季は、暖かい室内などに置き、耐寒温度の5℃以下にならないように管理します。午前中は日に当たる場所で水を切らさないように管理します。
  • 切り戻し剪定→適期は、3月下旬~4月です。新しく伸長した蔓にしかツボミが付かない、という特徴があります。古い蔓には花が咲かないので、思い切って前年に伸びた蔓を1/2程の長さに切り戻します。そうすると、切り口から新しい蔓が伸びて新しい樹形に生長します。
  • 病気→特になし
  • 害虫→アブラムシ、カイガラムシ、ハダニ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。室内に置く場合でも1日5時間程度は日に当てましょう。
  • 真夏日の直射に当たると、日焼けを起こすので半日向か午前中のみ日に当たる場所に置きます。春になったら、戸外に出して日に当てましょう。

植物仕切り線大