きゅうり 野菜-初夏から秋まで収穫できる果菜-イパネマおやじ

きゅうり(胡瓜)は、店舗などで販売され食べられているものは、肥大途中の未熟果です。水分が大半で、栄養価はほとんど無いのですが、サラダや漬物などに利用され日々の食卓にはお馴染みの野菜ですね。タネまきから収穫まで約70日と、果菜類の中でも最も早く収穫が期待できます。生育旺盛なので、水と肥料切れを起こさないように管理する必要があります。

最も多く栽培されている品種は、果皮が青々とした緑色で、長さが20cm余りの白イボ系です。長さが14~15cmのミニキュウリや、イボが多くて果皮が柔らかめで歯応えのよい四葉系品種などもあります。好みに応じて、タネを選んで育ててみるのも家庭菜園ならではの楽しみ方ですね。

きゅうり(胡瓜)は、病害の多い植物なので、病害に強い品種を選ぶことが大切です。食用なので、薬剤散布はできるだけ避けたいところです。その場合は、最初にタネまきした30~40日後に、再度2回目のタネまきして収穫が可能になったら最初にまいた古い株を整理すると無農薬栽培も可能です。つるが長く伸びて、株も広がるので、地植え(畑)で育てましょう。

連作を嫌うので、輪作年限は2~3年以内にしましょう。タネまきから収穫まで70日位という、野菜の中でも生育の早い植物なので、生育中は肥料と水を切らさないように管理します。

キュウリは野菜です

コンパニオンプランツとしてネギを植えるとよい

  • 分類:ウリ科キュウリ属 / 原産地:インド西北部のヒマラヤ南山麓
  • 別名:(漢字表記:胡瓜)
  • 学名:Cucumis sativus
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(弱い)
  • 草丈:200cm
  • タネまき:4月中旬~5月下旬(発芽地温25~30℃)
  • 苗の植え付け:4月下旬~6月中旬(生育適温20~25℃)
  • 収穫期:6月~10月上旬
  • 栽培方法:地植え、鉢植え、プランター ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)

季節の花の段落ライン

  • 特徴
  • 節成りタイプ→全ての節ごとに雌花が付き、結実します。多くの収穫を期待できる品種で、水と肥料を切らさないように管理します。
  • 飛び節成りタイプ→全ての節ではなく、飛び飛びの節に雌花が付いて結実します。最初の収穫は、節成りタイプより時間がかかりますが、長期間に亘り収穫が期待できます。収穫の総量は、節成りタイプよりも多くが可能です。
  • 品種別の特徴
  • 自根苗→タネまきして芽が出たら、そのまま育てるもの。
  • 接木苗→台木と、地上部になる穂木をつなぎ合わせたもの。自根苗タイプより、強健で病気や連作に強い。育てやすいので、初心者向きの苗です。
  • よしなり→飛び節成りタイプで、べと病、うどんこ病に強い品種。丈夫で育てやすいので家庭菜園向き。梅雨後も弱りにくく、長期間の収穫が可能です。
  • フリーダム→節成りタイプで、うどんこ病に強い品種。丈夫で、実付きがよく収穫量の多い品種です。いぼ無しでシャっとして歯ごたえのよいので、浅漬けやサラダに適しています。

キュウリはウリ科です

受粉しなくても結実する

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • 利尿作用、腎炎、脚気
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • サラダ、漬物、酢の物
  • 用土
  • 鉢植えの場合、20L以上の大型鉢に1株を植え付けます。野菜用培養土または、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1:の割合で混ぜ合わせた土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して土壌改良用の牛ふん堆肥などを混ぜ込んで環境を作っておきます。酸性土壌を嫌うので、植え付けの2週間程前によく土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます。(1㎡当り100g→1握り)
  • 肥料 
  • 鉢植えの場合、元肥として化成肥料(N:P:K=8:8:8 を100g)を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、10日~14日に1回液体肥料を施す。または化成肥料を追肥します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として化成肥料(N:P:K=8:8:8 を1㎡当り 150~200g)を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、10日~14日に1回、液体肥料または化成肥料を追肥します。(化成肥料は1㎡当り60g)
  • 追肥または地面に埋める場合、枝先の端下に深さ7~8cm程で株元を囲むように穴を掘り、肥料を地面に埋める。(根と肥料が直接触れないように注意する)

土を30cm程の深さによく耕したら、「用土」と「肥料」の項目で準備した土を混ぜ込みます。そこに畝幅100cm、畝の高さ20cmの畝を作ります。畝全体を覆うようにマルチフィルム(黒マルチ)を張りましょう。(株間は50~60cm)

きゅうりの育て方

畝を作ったら合掌作りの支柱を立てる

  • タネまき
  • 発芽まで発芽適温の25~30℃を保って管理します。発芽したら風通しをよくして、定植前は20℃位で管理します。温室のように保温した中でタネまきする場合は、普通の時期より約1ケ月早く蒔きます。
  • 春まき→適期は、4月中旬~5月下旬です。箱まきかポットまきにします。箱まきの場合は本葉が3~5枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。
  • ポットまき→直系3cm、深さ1cmの植え穴に2~3粒をまく。4~5日で発芽が揃うので、子葉が出たら2本立ち、本葉1枚になったら1本立ちに間引きます。
  • 箱まき→筋まきにして、2cm間隔でタネをまき覆土は5mmにする。子葉が開いたらポットに移植します。育苗期間は約30日位で本葉3~5枚の苗に育てます。
  • 夏まき→適期は、6月上旬です。畑に直まきをして、間引きをしながら育てます。(栽培管理が難しい)
  • 秋まき→適期は、8月上旬です。畑に直まきをして、間引きをしながら育てます。(栽培管理が難しい)
  • 苗の植え付け 生育適温は20~25℃です
  • 苗の植え付け適期、タネまきを4月上旬にして育てた苗は、5月上旬頃に植え付けます。または、流通している苗を購入して植え付けます。植え付ける、株間が狭いと蔓同士が絡まって生育不良になります。
  • 鉢植えの場合、20L以上の大きめの鉢に1株を植え付けます。(プランターは株間40cm以上空ける)
  • 地植えの場合、土を深さ30cm位の深さでよく耕したら、「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に、畝幅100cm、畝の高さ20cmの畝を作ります。畝全体を覆うようにマルチフィルム(黒マルチ)を張りましょう。(株間は50~60cm)
  • 整枝・摘芯・摘葉・摘花→つるが伸びてきたら、根元から5~8節までの、わき芽、雌花は摘み取る。5節より上部のわき芽は子づるとして伸ばします。子づるに雌花が付いたら、その先の葉を2枚だけ残し、その先は摘み取ります。(1子づるに1~2果が目安)古くなった葉や大き過ぎる葉は、取り除き風通しをよくしましょう。(但し、下葉は取り除き過ぎると樹勢が衰えるので注意する)
  • 連作を嫌う性質なので、以前に栽培した畑では、土壌病害のつる割れ病を予防するために、カボチャの台木に接いだ接ぎ木苗を栽培しましょう。
きゅうりの畑

合掌作りの支柱につるが伸びている

生育期はタップリと水を施す

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。乾燥した天候が続く場合は施しましょう。
  • 手入れ
  • 敷きワラを敷く→本来つるは地面を這うように伸長する性質なので、支柱に誘引する場合は、べと病や浅い根を守るために敷きワラを薄く敷きつめます。
  • 病気→べと病、つる枯れ病、褐斑病、うどんこ病
  • 害虫→アブラムシ
  • 収穫
  • 実の付き始めの2~3本は、小さい時期に収穫します。そうすると、株の生長が活発になります。その後は、実の長さが20cm位になったら収穫します。収穫時に、表面のトゲは落とさないように注意しましょう。(トゲが落ちると鮮度も落ちやすい)
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。葉が大きくて多く茂ると、株の内側が蒸れて高温になりやすいので、風通しをよくするように管理します。

季節の花の段落ライン