スカビオサ 季節の花-春から秋まで長く咲く花-イパネマおやじ

スカビオサは、春咲き、秋咲き、四季咲き性の多彩な品種がありますが、多くは春と秋に満開を向かえる品種が多いです。花期になると、伸びた茎先に花径3~6cmの頭頂花を咲かせます。花は筒状花が中心となり、その周りから花弁を長く伸ばします。花色は白、ピンク、紫、青、赤色など多彩な花色があります。

スカビオサはスイカズラ科

一・二年草と多年草タイプがある

  • 分類:スイカズラ科マツムシソウ属 / 原産地:南アフリカ、ユーラシア、アジア
  • 別名:マツムシソウ、リンボウギク(漢字表記:松虫草)
  • 学名:Scabiosa
  • 園芸分類:一・二年草、多年草 / 耐寒性(やや弱い~強い)、耐暑性(弱い~強い)品種により異なる
  • 草丈・樹高:20~100cm(矮性種は20cm程)
  • 苗の植え付け:春は3月~4月、秋が9月~11月上旬
  • 植え替え適期:3月~4月(多年草タイプのみ)
  • タネまき適期:9月下旬~10月上旬
  • 開花期:5月~6月、秋は10月~11月
  • 栽培方法:地植え、鉢植え ※記載している各適期は温暖地での目安です。(温暖地以外の場所は、環境に合わせた栽培を確認してください)

段落の仕切りライン

  • 特徴
  • スカビオサの仲間は、南アフリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界中に約80種が分布する一・二年草、多年草です。国内には、二年草のマツムシソウ(Scabiosa japonica Miq.)が自生しています。国内の各地に広く自生して、春と秋の高原を彩る山野草として親しまれています。その他にも、変種のシロバナマツムシソウ(f. albiflora)やタカネマツムシソウ(var. alpina)があります。
  • 一般的に広く栽培されているのは、花壇や切花用として人気のあるのは、花が盛り上がるように咲くセイヨウマツムシソウ(S. atropurpurea)や大輪の花を付けるコーカサスマツムシソウ(S. caucasica)です。特にセイヨウマツムシソウは、園芸品種も多く花色も豊富なので人気があります。各種とも共通しているのは、発芽が良好で生育もよく育てやすい植物といえます。
  • 近縁種
  • マツムシソウ(Scabiosa japonica Miq.)→国内に自生する種で二年草です。山地の草原などに自生する日本固有種です。和名がマツムシソウ(松虫草)と呼ばれ、名前の由来はマツムシの鳴く頃に花が咲くことからといわれています。冬越しは、ロゼットで過ごし、小苞や萼があります。
  • セイヨウマツムシソウ(S. atropurpurea)→南アフリカ、アフリカ、オーストラリアに自生。開花期は3月~11月と、殆ど一年中近く咲いている花期の長い種。
  • エゾマツムシソウ(S. jesoensis Nakai)→北海道、本州の北部地域の原産。多年草で、草丈20~50cm。茎は真っ直ぐに伸びて直立して、上部が分枝する。頭頂花を単輪咲かせ、花径4cm程の青紫色。開花期は7月~9月。

別名は松虫草

酸性土壌を嫌うので土壌改良をする

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • 疥癬、脳血栓・心筋梗塞の予防
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土 アルカリ性土壌を好む
  • 鉢植えの場合、市販の草花用の培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(多年草には、水はけのよい市販の山野草用の培養土を使うとよいです)
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して土壌改良用の牛ふん堆肥か腐葉土2割程を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。(酸性土壌を嫌うので、植え付ける2週間程前によく土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます。1㎡当り100g→1握り)

  • 肥料 基本的にあまり必要ありません
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の施肥は、春と秋に1回緩効性化成肥料を置肥します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、春に1回程度化成肥料を置肥します。
  • 置肥をする際には、植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)や冬季(休眠期)の施肥は控えます。

耐寒性は普通です

タネまきをするか春か秋に苗を購入する

  • 植え付け 春と秋に園芸店などで苗が流通する
  • 苗の植え付け適期は、春は3月~4月、秋が9月~11月上旬です。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、根鉢の根を傷めないように根鉢を1/3程(軽く崩す程度で)崩して、古い土を落としてから植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。株間は30cm位空けて植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、3月~4月です。多年草タイプのみ植え替えます。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回行いましょう。新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、3~4年に1回程度、株分けを兼ねて植え替えると花付きがよくなります。2年くらいで枯れることもあるので、挿し芽で苗を作り直すとよいです。
  • 増やし方
  • タネまきで増やす→適期は、9月下旬~10月上旬です。箱まき(セルトレーが便利)かポットまきにします。箱まきの場合は本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。(タネは殻の中に入っていて発芽し難いので、前日から一晩水に浸しておく) 
  • 株分けで増やす→多年草タイプのみ株分けできます。適期は、3月~4月です。植え替えと同時に作業しましょう。

春から夏に開花する

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、過湿に注意しながら土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 支柱たて→草丈が長くなり、茎が倒れやすくなるので支柱を設置しましょう。
  • マルチング→梅雨時期から夏場にかけて高温多湿になりやすいので、株元にワラなどを敷き詰めて地面の温度上昇を抑えましょう。
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は、早めに摘み取ることで、次々と新しい花を咲かせます。
  • 病気→灰色かび病
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

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