モクレンの植え付けは3月上旬まで 季節の花-春を代表する花の一つ

更新日: 2020/12/02

モクレンは、春先になると葉が伸びる前に枝先に花をつけます。花弁はやや細く、丸みを帯びたツボミから開花すると、弁数6枚で萼片は小さな緑色です。花色は外側が濃い紫色で内側の白色が混じる。樹高が高い上に枝が横張り性なので、鉢植えで育てるのは難しいのですが、一応鉢植えの手順も記載しました。(地植えでの栽培をお奨めします)

モクレンは落葉高木

早春から咲く代表的な春の花

  • 分類:モクレン科モクレン属 / 原産地:中国
  • 別名:シモクレン(紫木蓮)
  • 学名:Magnolia liliflora (= Magnolia quinquepeta)
  • 英名:magnolia
  • 園芸分類:落葉高木 / 耐寒性 
  • 樹高:4~6m
  • 開花期:3月下旬~4月 /
  • 栽培方法:地植え、鉢植え

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  • 特徴
  • モクレンの仲間は、世界でも最もポピュラーな花木の一つとして親しまれています。海外での呼び名は「マグノリア」と呼ばれています。我国では春を告げる花として、古来より庭木などで栽培されてきました。
  • モクレン類は、アジアや北米に約90種類が分布しています。国内で主に栽培されているのは、シモクレンとハクモクレンです。一般的に「モクレン」と呼ぶ場合はシモクレンのことです。ここで紹介するのは、そのシモクレン(紫木蓮)です。
  • 近縁種・モクレン類
  • ハクモクレン(Magnolia denudata Desr.)→中国原産の落葉高木で、樹高10~15m。開花期は3月中旬~4月。新葉が出る前に厚みのある白色の花弁を上向きに咲かせる。開花期間が3~4日だけと、咲くのは短いが強い芳香を放つのが特徴。
  • サラサモクレン(M. x soulangeana)→モクレンとハクモクレンの交雑種。樹高6~10mで、花は葉の伸び出す前に開花する。開花期は3~4月、花色は淡い赤色~暗赤色。
  • 黄モクレン(M. acuminata)→北米原産の落葉高木で、樹高15~30mにも及ぶ。開花期は5~6月、新葉の伸び出すのと同時期に花径8cm程の黄色い花を咲かせる。開花すると強い芳香を放ち、キュウリのような果実を付けるのが特徴。
  • コブシ(M. praecosissima)→日本にも自生する落葉高木。樹高5~10mで、ツボミの形が握り拳に似ていることから名付けられた。早春に鮮やかな白色の花を咲かせる。

モクレンは中国原産です

特に水はけのよい土壌を好む

  • 適応・(ハーブ、漢方としての適用) / 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土  特に水はけのよい土壌を好みます。
  • 鉢植えの場合、普段より多めに鉢底石を敷いて、赤玉土(小粒)8:腐葉土2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(鉢底石は植木鉢の容量の1/4程度の深さまで敷く)
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土や完熟堆肥とピートモスを3割ほど混ぜ込んで、植え穴に戻します。(水はけが悪い土壌なら、更に川砂を1~2割混ぜ込む)
  • 肥料
  • 鉢植えの場合、定植後の施肥は3~6月の間、月1回の間隔で固形の骨粉入り油かすを置肥します。
  • 地植えの場合、定植後の施肥は1~2月と5月に、緩効性化成肥料か固形の骨粉入り油かすを施します。若木ならば、更に9月頃に同じ肥料を施します。
  • 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に散布する。
  • 追肥または地面に埋める場合、枝先の端下に深さ7~8cm程で株元を囲むように穴を掘り、肥料を地面に埋める。(根と肥料が直接触れないように注意する)

  • 植え付け
  • 苗の植え付け適期は、2月~3月です。
  • 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、深植えしないように植え付けます。植え付け直後にタップリの水を施したら、支柱を立てて紐で苗木を固定します。
  • 地植えの場合、植え穴は根鉢の倍の大きさに堀り上げ、深植えしないように定植して、元肥を混ぜ込んでおいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施したら、支柱を立てて紐で苗木を固定します。
  • 植え替え
  • 適期は、4月中旬~5月上旬です。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を崩さないように、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。

モクレンは紫色の花を咲かせる

  • 増やし方 タネまきで増やすのが簡単でしょう。
  • タネまきで増やす→適期は、9~10月です。秋になって、果実が熟したら実が裂け始めるので、採取して陰干しします。次に、果実を水洗いして果肉を取り除き、赤玉土(小粒)などの清潔な用土に採りまきします。春になり、発芽して本葉2~3枚になったら、1鉢に1苗を鉢上げします。
  • 接ぎ木で増やす→適期は、2月~3月です。台木にコブシの苗木を使います。一般家庭で行うには少し難易度が高い。

果実が熟したら採りまきする

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。

モクレンは樹高が10m以上になる

  • 手入れ
  • 剪定→基本的な適期は、落葉期の11月下旬~2月です。短い枝を残すようにして、全体に透かし剪定をします。徒長枝や混み合った枝を基部から切り取ります。
  • 樹形を整える程度の剪定は、花後~新葉が出る前の5月頃が適期です。(モクレンの花芽は、7~8月上旬に作られるので、その前に行う)
  • 病気→特になし / 害虫→カミキリムシ

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  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。

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