ウメは11月から植えつけできる ハーブ-早春に咲く花

ウメは、バラ科の落葉樹で樹高が6~10mの落葉小高木です。百花に先駆けて開花することから「花の兄」とも呼ばれます。開花時期は2~3月頃に、花径2.5cmの5弁花をつけます。芳香のある小輪花は、白色、緋色、淡紅色、紅色などの多彩な花色があります。6月頃に果実は黄緑色に熟します。

ウメは観賞用と食用がある

花の観賞と果実の収穫が楽しみ

  • 分類:バラ科アンズ属 / 原産地:中国
  • 別名:ムメ(牟女)(ウメの漢字表記:梅)
  • 学名:Armericana mume (=Prunus mume)
  • 英名:Plum
  • 園芸分類:落葉小高木 / 耐寒性 
  • 草丈:6~10m
  • 開花期:2~3月頃 
  • 栽培方法:地植え、鉢植え
  • 特徴
  • 日本へ渡来したのは奈良時代で、遣唐使が中国より薬用植物としてもたらしました。芳香のある花は観賞に、果実は薬用、食用、果実酒などに利用されます。古くから品種改良が行われ、鉢植え、花壇、盆栽など様々に栽培されています。
  • 花を観賞するのに適した種類の「花梅」と、果実を収穫するのに適した種類の「実梅」に大別されます。観賞用の梅は、花色が桃色や赤色の鮮やかな品種が主で、果実もできるが種が大きくて果肉が少ない、数が少ないなどのが特徴。一方の実梅(果実を食用にする種類)は、実つきがよく果肉も厚くて食用に適している。花は一重咲きで白色~薄桃色が主で地味な印象の花をつける。

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  • 近縁種
  • 紅梅系→野梅系から変化したもの。葉や枝が野梅の趣がある。花色に関わらず、枝を折ってみると木部の髄が紅色の品種。紅千鳥、大盃、関守、唐梅、佐橋紅などがある。
  • 野梅系→ウメが本来から持っている性質を引き継いでいる種。本来の野梅性。蕾の先が筆の穂のように尖り、紅色になる紅筆性。小ぶりで、とげ状の小枝が少ない難波性。蕾も枝も緑色をした青軸性。などに分類されます。
  • 豊後系→ブンゴウメの系統で、ウメとアンズの中間的な性質。葉や枝が、他の系統よりも大きく多くの実がなる。観賞用に実梅としても人気がある品種。
  • 杏系→豊後系よりも更にアンズに近い性質。ウメの趣が少なく、花からの芳香はなく、葉に毛が無い。花期も遅い。記念梅・獅子頭など。

ウメは落葉小高木

  • 適応・(ハーブ、漢方としての適用)
  • 烏梅(うばい)→未熟な梅を燻した生薬。健胃、駆虫薬、染料
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • 梅干、梅肉エキス、梅酒
  • 用土
  • 水はけがよく、有機質の多い肥沃な土壌を好みます。
  • 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土(堆肥)4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植えつけする場所の土をよく耕して腐葉土に堆肥も混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 追肥→花梅は緩効性化成肥料を4月に、実梅の場合は、チッ素分を控えカリの値が大きい肥料を6月下旬~7月上旬に施します。(鉢植え、地植えともに施肥)
  • 寒肥→花梅と実梅ともに地植えの場合、12~1月に施します。緩効性肥料か油かすや骨粉などの有機質肥料を施します。鉢植えの場合、開花後に緩効性化成肥料を株元に施します。
  • 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。
  • 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料の堆肥を混ぜ込んでおきます。

クリスマスの風景

  • 植えつけ
  • 適期は、11月下旬~3月上旬です。寒冷地の極寒時期と、開花期は花が咲き終わるのを待ってから。
  • 植え替え
  • 適期は、花後の3月です。
  • 鉢植えの場合、2~3年に1回を目安に植え替えをしましょう。根鉢を1/3程取り除き長い根を切り取ります。
  • 地植えの場合、基本は必要ありませんが、3年位経過したら株の健康状態を確認しましょう。

  • 増やし方
  • タネまき→適期は11月です。保存しておいたタネをよく水洗いしてからまきます。
  • 接ぎ木→適期は3月中旬~下旬です。大半の品種は接ぎ木で増やします。前年枝を5~7cm切り取って穂木にします。すぐに鉢植えにしてある台木に接ぎ木します。接合部をビニールテープで下から上へ巻き上げ固定。鉢のままビニール袋に入れて密封して乾燥を防ぎます。
  • 挿し木→ウメはさし木の活着が悪いので一般的には行いませんが、一部には発根しやすい品種もあります。野梅系の”白難波”がよく知られています。

ウメは樹高3~10m

地植えの場合も2年程は水やりする

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、植えつけ後2年未満の株は、土の表面が乾いたらタップリと水やりしましょう。
  • 手入れ
  • 鉢植えの剪定→花後の花がらを摘み取ります。コンパクトな樹形に仕立てるなら、開花後に枝の付け根から2~3芽を残して枝を切り戻します。この時、芽吹くための葉芽を一緒に切り戻さないように注意して作業しましょう。残した芽の伸長する向きも確認して残す芽を選びましょう。
  • 地植えの剪定→適期は6~7月です。徒長した枝を切り戻し、混み合って重なり合った枝を間引きします。開花時に整った株姿になるように仕立てるには、11月から開花までの落葉期に樹形を乱す枝の切り戻しを行いましょう。
  • 病気→うどんこ病
  • 害虫→アブラムシ、カイガラムシ

※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

ウメは接ぎ木で増やす

梅の実の収穫は楽しみですよ

  • 収穫
  • 青梅の収穫期は6月上旬~中旬です。梅干用にする場合は、黄色くなる6月下旬~7月上旬頃です。小梅は結実が早いので、5月上旬頃から収穫できます。
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

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