取り木(とりき)とは、親株の枝や幹に不定根を発生させるための処理をして、発根後に切り離して独立した株とする栄養繁殖の方法です。親株の根から養水分をもらいながら、不定根を発生させる点が、親株から切り離してから発根させる挿し木との大きな違いです。

ガーデニングの風景

取り木を使った増やし方

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取り木とは

挿し木に比べて大きな株は得やすいのですが、大量の増殖には不向きです。一般的に、作業から発根まで約1ヶ月かかり、根が分離できるまで育つには、さらに1~2ヶ月を要します。

発根に必要な環境条件

作業は生育期間中に行います。発根に適した気温が、作業後に数か月続くこと、発根させたい部位に適度の湿り気と通気性を保つこと、植物が好む明るさなど、これらの環境が整っていることが作業の条件となります。

作業の適期は、盛り土法では芽が伸びる直前の3月、高とり法では5~6月です。

親株からの切り離し

発根を確認したら切り離して、植え付けますが、その際に多少は根が傷んでも、しおれない程度に根の量と適度な長さになっていることを確認します。ビニールの中の根が見えたら大丈夫です。ポリポットに鉢上げして、根が活着するまで、風の当たらない場所で管理します。

取り木にはどんな種類があるの?

高とり法(空中取り木)

地上部の枝や幹に傷をつけ、傷口周辺に水ゴケを巻くなどして湿度を保ちながら発根させる。インドゴムノキやドラセナ類などの観葉植物が大きくなりすぎたとき、株を増殖、更新させるために行うことが多い。

水ゴケを使う→茎や枝の一部を傷つけ、その一部を水ゴケで覆って発根させ、切り取る方法

  • 水ゴケを1~2時間水に浸してから、手でホグシながら長い繊維を集める。
  • 環状剥皮した部分に水苔を団子状に巻きつけ、乾燥しないように透明なビニール袋で覆ってカバーにする。
  • 十分な温度を保つため、ビニールの上下をしっかりと紐で結ぶ。
  • 発根が確認できたら、親株から切り離します。ビニールを外し、水ゴケを軽く取り除き植えつけます。
  • 保水性、通気性に優れる。植えつけるときは水ゴケを取り除く。
  • 発根が進みすぎると水ゴケを根から取り外しにくくなるので、包んだビニールの外から根が見え始めたら切り離します。

取り木 水苔で増やす

水ゴケの変わりにバーミキュライトを使う

発根した根から容易に離れ、根に多少は付着したままでも問題が無い。保水性はやや低いので、切り離すまでの水管理に気をつける。

取り木 バーミキュライトで増やす

盛り土法→リンゴの台木や月桂樹などの株立ちしやすい植物に用いられる方法

  • 環状剥皮した枝元が、土中に埋まるまで株元へ土をかける。
  • 水やりや雨で土が沈下するので、上から土を追加してかける。
  • 十分に発根したら、根を傷つけないように親株から切り離して植えつける。

親株を基部近くまで切り戻して新梢を株立ち状に発生させたら、新梢の基部が埋まるまで土を盛って発根させ、切り離す

取り木 盛り土で増やす

圧状法の手法の呼称は多数あるが、基本は同じです

伏せ木法(圧条法)→親株の基部から伸びた1~2年目の枝を曲げ、土中に埋めて発根後に切り離す方法です。枝がよく伸びるポトスやつるバラなどに用いられる方法。

  • 水やりを控えて、枝や茎が折れにくく曲がりやすい状態にしておく。
  • 元気で丈夫な外向きの枝を選び、環状剥皮しておきます。この枝を折らないように曲げて、8~10cmほどの深さで土中に埋める。
  • 枝が反り返らないように、針金などで固定します。

先どり法

基部の葉がついている枝の途中を地中に埋める。針金をU字形に曲げたピンや二又の枝などを利用して枝を固定する。曲げられた地中の枝に発根ホルモンが溜まって発根する。埋める枝が多い場合は、傘とり法といいます。

取り木 先取り法

撞木とり法

鐘をつくハンマー(撞木)に苗木の姿が似ていることから呼ばれています。萌芽前の3月頃、基部の枝の途中をU字形に曲げた針金などで押さえて地中に埋める。発根したら枝を付けている各部位を切り取る。

取り木 撞木で増やす

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