コンフリー ハーブ苗-初夏になると茎の先端に小花を咲かせる|イパネマおやじ

コンフリー common comfrey は、ヨーロッパ、小アジア、西シベリアに分布している多年草です。日本へ渡来したのは明治時代中期で、観賞用として栽培されました。葉にビタミンやカルシウムなどのミネラル分をを多く含み、1970年代には健康食品として扱われていました。しかし、現在は厚生労働省からコンフリーの取り扱いについて、コンフリーが原因と思われる肝静脈閉塞性疾患等の健康被害が報告されていることで、摂取を控えるよう通達がだされています。

コンフリーは多年草

全草に含まれるアルカロイドは有害です

  • 分類:ムラサキ科ヒレハリソウ属 
  • 原産地:ヨーロッパ、小アジア、シベリア西部
  • 学名:Symphytum officinale
  • 別名:シンフィツム(和名:ヒレハリソウ)
  • 多年草・耐寒性 / 草丈:30~100cm
  • 開花期:6~8月 /
  • 栽培方法:地植え、鉢植えも可能だが地植えを推奨
  • 特徴
  • ピンクや薄紫色、白色、橙色などの花色があり、可愛らしい花がうつむき気味に咲きます。
  • 葉は水分を多量に含んでいて、すり潰すと粘りのあるペースト状になり、古くから捻挫や打ち身に効く湿布薬として利用されていました。
  • 葉の先端は尖った25cm位の披針形で、細かな葉脈が入っています。株は全体に広がり約60cm幅に生長します。茎や葉は粗めの白い短毛があります。
  • 「近縁種」→斑入りのドワーフコンフリー(S.ibericum’Goldsmith’)→葉が斑模様で、夏には日焼けしやすいので日陰で育てます。
  • ドワーフコンフリー(S.ibericum)→小型な種類で、草丈25~30cmの矮性種で花色は薄青またはクリーム色です。

コンフリーはムラサキ科ヒレハリソウ属

  • 適応
  • 打ち身、捻挫、外傷
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • 1970年代には、健康によい植物とされ、葉が天ぷら、炒め物、和え物など色んな料理に用いられましたが、現在では多量に摂取しないように厚生労働省が勧告しています。

コンフリーは繁殖力が旺盛で育てやすいハーブ

  • 用土
  • 湿り気のある土壌を好むので、水もちのよいことが条件です。アルカリ性を好むので、植え付ける前に石灰を混ぜ込んで、土を中和します。
  • 地植えの場合、土をよく耕して石灰を混ぜ込んで約2週間ほど、そのまま放置してから植え付けをします。
  • 鉢植えの場合、腐葉土3:赤玉土(小粒)7の割合で石灰を一緒に混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 植え付ける時に、緩効性タイプの肥料を混ぜ込んでおきます。
  • 秋になったら、追肥として緩効性化成肥料を与えましょう。ただし、与えすぎると生育が旺盛な植物なので、庭全体に広がりかねません。与える量は、袋に表示されている目安より少なめにしましょう。

コンフリーは耐寒性

コンフリーの植えつけや増やし方は?

  • タネまき・植えつけで増やす
  • 適期は4~5月、秋は9月です。
  • 苗を購入して地植えにする場合は、注意点はスペースです。一株当たり、半径30cm以上は必要です。
  • 植え替えで増やす
  • 適期は4~5月、秋は9月です。
  • 地植えの場合、3年に1回くらいの植え替えが必要です。ただし、広がっていくスペースが十分にあればそのままでもよいでしょう。
  • 鉢植えにした場合は生育が旺盛なので、毎年植え替えが必要です。
  • 根伏せ(根挿し)で増やす
  • 植え替えの際に、ゴボウのような太い根を10cm前後に切り取って、その根を土の上に寝かせて5cmくらい覆土しておくだけで発芽します。

※サイト内参考ページ:取り木で増やす(伏せ木法)

  • 水やり
  • 湿り気のある土壌を好むので、乾燥させないように管理しましょう。
  • 地植えの場合、植え付けの直後と真夏を除いては、水を与える必要はありません。
  • 鉢植えの場合、土の表面が半乾きになったらタップリと与えましょう。冬季は地上部は枯れてしまいますが、根は生きているので水やりを忘れないように注意しましょう。
  • 手入れ
  • 生育旺盛で、茎はあまり伸びないで地際から葉を四方に広げながら株全体が大きくなっていくので鉢植えには適さず、地植えの方がお勧めです。一度植え付けたら特に手間はかかりません。
  • 冬は地上部が枯れて、根だけの状態になります。寒冷地などで凍結がある場所では、表土に腐葉土やワラを敷き詰めて防寒対策をしましょう。
  • 病気→なし
  • 害虫→なし

※ ハーブの栽培手入れ⇒トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

  • 収穫
  • 葉の収穫は、生育期間中であれば何時でも可能です。
  • 根出葉を刈り取って、有機質肥料として堆肥や敷き草に利用すると有用です。
  • 夏の終わる頃に肥料をタップリ与えておくと、しっかり栄養を蓄えます。
  • 日当たり・置き場所
  • 日当たりのよい場所でも育ちますが、木漏れ日の当たるような半日陰の場所が、よりよく育ちます。