カロライナジャスミン 季節の花-春になるとラッパ状の小花を咲かせる-イパネマおやじ

カロライナ ジャスミン (Carolina jasmine) は、アメリカ南部から中央アメリカに分布する、つる性の常緑植物です。ジャスミンティーに利用される、ジャスミンとは異なる植物です。花にジャスミンに似た芳香があることから、カロライナジャスミンの花名が付いたようですね。

マチン科

本来のジャスミンとは異なる植物

  • 分類:ゲルセミウム(マチン)科・ゲルセミウム属 / 原産地:北米南部~メキシコ
  • 学名:Gelsemium sempervirens
  • 英名:Carolina jasmine
  • 別名:イエロージャスミン、ニセジャスミン
  • 園芸分類:つる性常緑低木 / 耐寒性(やや弱い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:3~5m
  • 苗の植え付け:4月中旬~5月中旬と、秋の9月~10月中旬
  • 植え替え:4月中旬~5月中旬
  • 挿し木:5月中旬~7月
  • 開花期:4月中旬~7月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • 落葉しないので冬でも緑が濃く茂る性質なので、壁面やフェンスなどに利用されます。
  • 樹勢は強く、旺盛に生長して年間に3m以上伸びます。鉢植えにする場合、支柱を立てて栽培します。
  • 春から初夏にかけて、ラッパ型をした黄色い小花を多数咲かせます。満開になると株を覆うほどに茂ります。花つきがよく、葉は濃緑色の照り葉で秋から冬にかけて寒気にあうと、黄色から赤味がかった色に変化します。
  • 花、葉、茎、根の全てが有毒で、間違えてジャスミンティーに使用して、中毒症状を起こした事例があるので注意しましょう。
  • 本来のジャスミンは、モクセイ科モクセイ属であり、本種とは別科・別属の植物です。
  • 当然、ジャスミンティーに用いるものではなく、有毒植物です。

カロライナジャスミン

  • 用土
  • コンテナ・鉢植えの場合、市販の草花用培養土、または赤玉土6:腐葉土4の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に土壌改良用の腐葉土と赤玉土などを(1㎡当たり2~3kg / 土壌の2~3割位の配合比率)を混ぜ込んでおきます。水はけと、水もちのよい土壌に改良しましょう。
  • 肥料 あまり肥料を必要としません
  • コンテナ・鉢植えの場合、苗を定植後の追肥は、花後と花芽分化後の秋に、固形の骨粉入り油かすか緩効性化成肥料を少量だけ置き肥します。
  • 地植えの場合、苗を定植後の追肥は、花後と花芽分化後の秋に、緩効性化成肥料を少量だけ置き肥します。

カロリーナ ジャスミンはつるの伸長が旺盛で3m程になる

春の開花時と夏の花芽分化時には水切れに注意

植え付け

適期は、開花時期の4月中旬~5月中旬と、秋の9月~10月中旬が適期です。

コンテナ・鉢植えの場合、鉢底石を敷き、「用土」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように根鉢を1/3程(軽く崩す程度で)崩して、古い土を落としてから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。

地植えの場合、「用土」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。

  • 植え替え
  • 適期は開花時期の、4月中旬~5月中旬です。
  • コンテナ・鉢植えの場合、鉢の中が根詰まりを起こすと生育不良になるので、生長の度合いを見て1~2年に1回は、大きめの鉢に植え替えましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 挿し木
  • 適期は5月中旬~7月です。
  • 葉が対で3組ついた位置で、つるを切り取り先端の柔らかい部分を取り除きます。先端の一対(2枚)を残して、下部の葉を取り除き、刺し穂を1時間程度水に浸けて吸水させてから土に挿します。
  • 直射日光の当たらない半日陰で、乾燥させないように管理しながら2~3週間が経つと根が出てきます。
  • 鉢に植え替えて、生長してきたら芽先を摘んで分枝をさせながら苗を作ります。

カロリーナ ジャスミンは黄色の小花を咲かせる

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寒さには強いが鉢植えは霜に注意する

  • 水やり
  • コンテナ・鉢植えの場合、鉢の表面が乾いたらタップリと水を与えます。春の開花時期や、夏の花芽分化期は乾燥させないように、水やりの回数を増やしましょう。
  • 地植えの場合、根付いたら自然の雨水のみで育つので、水やりの必要はありません。但し、乾燥する時期で長らく雨が途絶えるような場合は適時、水やりをしてください。
  • 手入れ
  • 樹勢が強く、つるが勢いよく伸びるが自然のままでも樹形はまとまります。フェンスや壁面などに這わせる際には、必要に応じて紐で固定したり絡ませる補助をしてやりましょう。
  • つるが伸びるのを誘導したり、株姿を整えるタイミングは、花後の7月下旬につるの1/3の位置で切り戻します。そこから新芽が出て、真夏になると翌春の花芽が付きます。秋以後になって、つるの切り戻し作業は避けましょう。
  • コンテナ・鉢植えの場合、アサガオの栽培に使う支柱を立てて、つるを整えながら絡ませます。
  • 病気→とくになし
  • 病害虫→ほとんど無いが、乾燥時期にハダニが葉の裏に発生することがあります。発生するのは、雨などの当たらない乾燥した環境なので、時々霧吹きで水分を吹き付けると発生を抑えることができる。クモの巣状の網を張るタイプがあるので、見つけ次第取り除きましょう。

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  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。半日以上は日の当たる場所に定植しましょう。
  • 比較的寒さには強く、関東以西では地植えでも栽培が可能です。寒冷地では鉢植えにして、冬は室内などで育てるようにしましょう。
  • 地域を問わず、霜や寒風の当たる場所での栽培は避けましょう。

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