ミソハギ ハーブ-地上部を乾燥させると生薬の千屈菜になる-イパネマおやじ
ミソハギ (misohagi) は、日本各地の日当たりのよい湿原や小川、水路の縁などで見かける多年草です。細い地下茎を伸ばして群生します。お盆の迎え火を焚く前に、この花を使って周囲に水をまく風習は、現在も全国的にみられる風物詩です。
ウォーターガーデンの植え込みに適している
- 分類:ミソハギ科・ミソハギ属 / 原産地:日本、朝鮮半島
- 別名:ボンバナ(盆花)、ショウリョウバナ(精霊花)、漢字表記(溝萩あるいは禊萩)
- 学名:Lythrum anceps
- 英名:ナシ
- 園芸分類:多年生草本
- 草丈:100cm
- 開花期:7~9月 / 栽培方法:地植え、鉢植え
- 近縁種
- エゾミハギ(L. Salicalia)→同じような環境に生え、全体に一回り大きく、花が密生して付きます。ミソハギとの違いは、花穂の部分に毛が生えている点です。
- 特徴
- 茎は真っすぐに立ち、株元は木質化して堅くなります。細い地下茎を伸ばして群生します。
- 対になっている葉は、細長い卵形で小さく濃緑色です。花は、濃いマゼンタピンクで茎の先端から穂になって咲きます。穂状の大きさは30cm位で、小花1輪のサイズは1cmくらいです。
- お盆に迎え火を焚く際に、ミソハギの花穂(かすい)で周囲に水をまく習慣があり、現在も日本各地で見られます。
茎は真っすぐに伸びて株元は木質化する
- 適応
- 下痢止め、急性腸炎、膀胱炎、むくみ、(生薬名・千屈菜)
- 料理・飲み物で楽しむ
- 和え物、炒め物、佃煮
- 若苗を摘み取り、熱湯で茹でてから水にさらしてアクを抜いてから調理する。花は、生または軽く湯通しをしてから、サラダなどで食べる。
- 用土
- 普通は、草花が育たないような湿った土壌でよく生育します。
- 地植えの場合、腐葉土と完熟堆肥をよく混ぜ込んで、水はけ・水もちのよい土を作ります。
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で緩効性化成肥料を混ぜ込んだ土か、市販の草花用培養土を使います。
- 肥料
- 鉢植え地植え共に、適期は4~6月です。
- タネまき
- 適期は2~3月です。
- 植え付け・植え替え
- 適期は2~3月です。
- 挿し芽
- 適期は、春が4月、秋が9月です。
- 株分け
- 適期は、春が3~4月、秋が10~11月です。
お盆の迎え火をたく前にミソハギで水をまく習慣がある
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。(腰水栽培でもよい)
- 手入れ
- 病気→特になし
- 病害虫→ヨトウムシ・食害を見つけたら、株元を浅く掘ってヨトウムシを探します。
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。