ランタナ 季節の花-春に植え付けると秋まで開花する-イパネマおやじ
ランタナは、5月頃になると分枝した茎頂部の葉の付け根から小さな花を多数咲かせます。開花期は5月~10月で、夏の時期も含め元気に咲き続けます。強健なので、鉢植え用としても人気があります。熱帯性ですが比較的寒さにも耐えて、暖地であれば戸外での冬越しも可能です。(防寒対策をすれば可能)
育てPOINT
立ち木タイプ、匍匐や下垂するタイプなどがあり、花色が、咲き始めと後半では異なる色に変化するタイプが多くあります。ランタナにはトゲがあり、野生化して自生しているものは、しっかり根を張っているので引き抜くのが難しいです。新たに育てる場合は、株全体の美しい園芸品種を園芸店などで購入して植え付けましょう。
生育旺盛で丈夫な植物です
- 分類:クマツヅラ科シチヘンゲ(ランタナ)属 / 原産地:熱帯アメリカ、ウルグアイ、ブラジル
- 別名:シチヘンゲ(七変化)→匍匐タイプ、ランタナ・カマラ→立ち木タイプ
- 学名:Lantana
- 園芸分類:低木 / 耐寒性(やや弱い)、耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:30~100cm(品種により異なる)
- 苗の植え付け:4月~6月
- 植え替え:4月~6月
- 挿し木:6月~7月
- 開花期:5月~10月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- ※ 記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。
タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。 最近の気候変動により地方別(関東地方、東北地方など) の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。 - ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- ランタナは、南アメリカの熱帯・亜熱帯地域に約150種が分布する常緑性低木です。日本へ渡来したのは江戸時代で、以来長い間栽培されてきました。国内で、主に栽培されているのは、低木タイプのランタナ・カマラと匍匐性のランタナ・モンテヴィデンシスです。最近は、この2種類の原種から作出された園芸品種も多く流通しています。
- 近縁種
- ランタナ・カマラ(Lantana camara)→代表的な品種で、常緑低木。樹高は100cm程で、葉は明緑色で形がシソの葉に似ている。花径7~8mmの小花が集って花笠状に開花する。開花期は7~11月で、黄橙色~紫紅色へ変わる。
- ランタナ・モンテヴィデンシス(L. montevidensis)→和名がコバナノランタナ。常緑低木で、仲間の中では、葉が小さいのが特徴。茎がつる状に匍匐して広がり伸長100cm程から下垂する。花径が1.5cm程で花色は桃紅紫色です。
やや寒さに弱く暑さには強い
- 用土 あまり土壌を選びません
- コンテナの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んでおきます。(さらに水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割加える)
- 肥料 開花期はリン酸分多めの肥料を使う
- コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、5月~10月(開花期間中)に、月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。加えて、同じ期間中に緩効性化成肥料を規定量置肥します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として牛糞堆肥などの有機質肥料か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、開花期間中に2~3回、骨粉入り固形油かすを置肥します。
- 肥料の3要素は、チッ素分(主に葉を生長させる)、リン酸分(花や実を生長)、カリウム分(根を生長)です。(一般的な共通ポイント)
- 植物の根に直接肥料が触れないように注意しましょう。(真夏や冬の施肥は控える)
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、4月~6月です。
- コンテナの場合、鉢底石を敷き定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、4月です。
- コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して古い土を1/3程取り除き、古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
挿し木
適期は、6月~7月が最適ですが、気温が高ければいつでも可能です。
- 水やり
- コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 真夏や乾燥が続く時期は水切れに注意して管理しましょう。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
手間がかからず育てやすい
- 手入れ
- 剪定→適期は、生育期間中ならいつでも剪定できます。樹形が乱れたら、株元から切り戻しましょう。
- 切り戻し:枝を増やして花数を増やすために、5月から6月に半分を残して上部を切り取ります。
- 花がら摘み→花後は実が付きやすいので、早めに摘み取ります。
- 病気→特になし
- 害虫→オンシツコナジラミ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 日当たりがよいと、より花つきがよく樹形もまとまりやすくなります。
ガーデン風景: