ムシトリナデシコ 季節の花-秋まき一年草-イパネマおやじ 

ムシトリナデシコ ( Catchfly ) は、春になると芝桜に似た白色やローズピンク色の花を咲かせます。花名の由来は、茎の一部から粘液を出し、そこに小さな虫がよく引っ付くことに由来していますが、食虫植物ではありません。

ナデシコ科

秋まきの一年草

  • 分類:ナデシコ科マンテマ(シレネ)属 / 原産地:ヨーロッパ中南部
  • 別名:コマチソウ、シレネ
  • 学名:Silene armeria
  • 英名:Catchfly
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(弱い)
  • 草丈・樹高:30~60cm
  • タネまき:9月下旬~10月
  • 苗の植え付け:10月~11月上旬(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 開花期:5月~6月
  • 種の採取:6月~7月(花後)
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php
シレネ・マリティマ

シレネ・マリティマ

  • 特徴
  • ムシトリナデシコは、ヨーロッパ中南部を中心に分布するナデシコ科マンテマ属の一年草・二年草です。主な原産地はヨーロッパ中央部~南部、東部でしたが、観賞用として広く栽培されるようになり、ヨーロッパ全体、北アメリカにも帰化して自生しています。荒れた草地や道端などに群生しているのが見られます。日本へ渡来したのは明治時代とされ、草むらや道端に自生しているのが見られます。繁殖力が旺盛でこぼれ種でも増えます。
  • 寒さに当たらないと発芽しないので、寒冷地以外では秋まきをします。花名の由来は、花の基部や茎の上部の節下に、粘液性の分泌物を出します。これに小さな虫が引っ付くと動けなくなることに由来するが、食虫植物ではありません。
  • 近縁種 マンテマ属
  • ムシトリナデシコ(Silene armeria)→当ページ掲載の品種。原産地は、ヨーロッパ、トルコで一年草。草丈は30~60cm。茎頂部に集散花序を見せ、萼は先の太い円筒形で、その先に花弁があり5裂する。花色が白色の品種もあり開花期は5月~6月。
  • シレネ・マリティマ(S. maritima)→別名は、浜辺マンテマ。原産地はヨーロッパ、マディラ諸島で多年草。草丈は10~30cm。集散花序を見せ、3~7個の花を付ける。開花後は萼が膨らんで袋状になる。開花期は5月~7月。
  • シレネ・ディオイカ(S. dioica)→別名は、レッドカンピオン。原産地はヨーロッパ、アジアで二年草あるいは多年草。草丈は25~50cm。半常緑の多年草で、茎が分枝して花径2cm程の5弁花を付ける。開花期は5月~7月。

コマチソウ

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • 中性~弱アルカリ性の土壌を好みます。
  • コンテナの場合、赤玉土(中粒)5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済み)2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んでおきます。さらに、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • あまり多くの肥料は必要ありません
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、春先の3月~4月に、月2~3回液肥を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、必要ありません。
シレネ・ディオイカ

シレネ・ディオイカ

タネまきは粒子の細かい用土に播く

  • タネまき
  • 適期は、9月下旬~10月です。
  • タネがとても細かいので、箱まきかポリポットまきにします。タネまき用の土が粗いと、スキ間に入ると地表から奥へ沈みこんで発芽しにくくなるので、用土は粒子の細かいバーミキュライト、ピートモス、赤玉土(小粒)などの清潔な用土を敷きつめ播き床にします。覆土はタネが薄く見え隠れする程度にしましょう。併せて、ある程度の寒さに当たらないと発芽しない性質なので、覆土が厚くならないように注意しましょう。
  • 箱まきかポリポットまきにします。箱まきの場合は本葉が3~4枚になったらポリポットに仮植えします。ポリポットに根が回って本葉が5~7枚たら花壇や鉢に定植します。ポリポットまきも同様に、ポットの底に根が回って本葉が5~7枚になったら、1本立ちにして花壇や鉢に定植します。

ヨーロッパ原産

  • 苗の植え付け
  • 適期は、10月~11月上旬です。(寒冷地は3月~5月)
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように抜き取り、古い土を軽く落としてから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(株間20~25cm程)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は25~30cmで植え付けます。

秋まき一年草

季節の花木仕切りライン大

温暖地では防寒対策はいらない

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るくらいタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 種の採取
  • 花後の6月頃になると、円筒状の萼が茶色くなると先端が開いてきたら採取します。梅雨時期に入って種が濡れていると採取が難しいので、梅雨入り前に行いましょう。
  • 手入れ
  • 防寒対策→寒さに強いので、特に対策の必要はありません。
  • 害虫→アブラムシ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

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