セツブンソウ 季節の花-秋に植える山野草-イパネマおやじ

セツブンソウ ( Winter aconite ) は、日本固有種の山野草です。本州は関東以西の山地の木陰や樹林の下などに分布するキンポウゲ科セツブンソウ属の球根植物です。石灰岩質の礫地を好む一方で、極端な多湿と乾燥を嫌います。

セツブンソウ

コンテナ栽培で移動させて育てると便利

  • 分類:キンポウゲ科セツブンソウ属 / 原産地:日本(関東以西の本州、四国、九州、沖縄)
  • 別名:(漢字表記:節分草)
  • 学名:Eranthis pinnatifida (=Shibateranthis pinnatifida)
  • 園芸分類:球根植物・山野草 / 耐寒性(中程度)、耐暑性(中程度)
  • 草丈・樹高:15~20cm
  • タネまき:4月~5月(タネまきから発芽まで1年程を要する)
  • 球根の植え付け:8月下旬~9月中旬
  • 植え替え:8月下旬~9月中旬(球根の掘り上げ)
  • 開花期:2月~3月
  • 種の採取:4月(球根はほとんど分球しないのでタネまきで増やす)
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)※ コンテナ栽培の方が適する
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php
  • 特徴
  • 適正な生育環境は、芽だし期~開花までは、雨が当たらない日当たりのよい場所。そして花後に地上部が枯れて、休眠期に入るまでは半日陰。球根の状態で休眠期に入って、地中の温度が上昇すると球根が傷みやすく、枯れやすくなるので、直射日光を避けて、軒下の半日陰に移動。以上のように、山野草なのでデリケートな環境を求めるので、移動の可能なコンテナ栽培がお奨めです。地植えで育てるならば、コンテナのように季節ごとに移動ができないので、西日の当たらない落葉樹の下で、木陰ができて少し傾斜のある水はけのよい場所を好みます。
  • 花名の由来は、他の草木に先駆けて開花して、節分の時期に花を咲かせることから節分草になったといわれます。地下に直径1.5cm程の球形状の塊茎をもち、花茎を伸ばして葉(総苞片)を伸ばして、茎先に白色の花を咲かせます。花びらのように見えるのは5個の萼片で、花弁は退化して黄色の密腺になっています。葯は青紫色で、多数の雄しべに2~5個の雌しべがあります。
  • まだ寒気を感じる冬の間に、真っ直ぐに伸長した茎先の総苞葉の中心から花茎を伸ばし、先端に花径2cm程の小花を1個付けます。他の植物に先駆けて葉を茂らせ、多くの木々が新緑で覆われる晩春には、結実して地上部を枯らし秋まで休眠します。晩秋~冬期になると、地中にある黒褐色の塊茎(球根の一種)から白い芽を伸ばし始めます。春の到来とともに、白い花弁のように見える萼片を開きます。セツブンソウが、株姿を地上部に見せるのは、春期の3ケ月程です。素朴で可憐な姿が魅力の山野草で、コンテナや地植えで育てましょう。
  • タネまきから育てるには、タネまきしてから発芽するまでに約1年程、2年経過すると少し本葉を茂らせ、花を付けるまでに約3年間を要するとされ、一般的には流通するポット苗を購入することをお奨めします。

※ 球根の種類→サイト内 詳細ページ

  • 近縁種
  • キバナセツブンソウの仲間 英名はWinter aconite 冬のトリカブトと呼ばれ有毒物質を含む。
  • セイヨウセツブンソウ(Eranthis cilicica)→アジア南西部に分布する。
  • オオバナキバナセツブンソウ(Eranthis hyemalis)→南ヨーロッパに分布する。
  • ヨウシュセツブンソウ(Eranthis × tubergenii あるいは E. hyemalisのシノニム)→上記2種の交配種。一般的に広く流通している品種。

球根植物

早春に開花する

早春に開花して晩春には枯れて休眠する

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土 水はけのよい土壌を好みます
  • コンテナの場合、赤玉土(小粒)5:鹿沼土(小粒)4:軽石(小粒):1の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、塊茎の2~3倍の植え穴を掘って、掘り上げた土に土壌改良用の軽石(小粒)や赤玉土(小粒)を全体の2~3割程混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • コンテナの場合、元肥は必要ありません。球根を定植後の追肥は、芽出し~枯れる前の3月~5月、生育期の9月~12月に2000倍に希釈した液肥を、週1回施します。(花を充実するには、カリウム分多いめ窒素分少なめの肥料)
  • 地植えの場合、元肥は必要ありません。球根を定植後の追肥は、芽出し~枯れる前の3月~5月、生育期の9月~12月に2000倍に希釈した液肥を、週1回施します。(花を充実するには、カリウム分多いめ窒素分少なめの肥料)

キンポウゲ科

生育適温は-5℃~15℃で寒さに強い

  • タネまき 発芽適温5℃
  • 球根の分球がほとんど期待できないので、タネまきで増やします。種が手に入れにくいのと、種を採取したらすぐに播かないと発芽率が低くなります。春の開花後に果実が割れてきたら種を採取しましょう。種を採取する場合、花に水をかけてしまうと結実しにくくなるので、開花中の水やりは花に直接水がかからないよう注意して、株元の近くから水やりします。
  • 鉢植えの場合、適期は4月です。タネまきしてから発芽するまでに約1年程、2年経過すると少し本葉を茂らせ、花を付けるまでに約3年間を要するとされています。土全体が湿る程度で、乾燥し過ぎないようにして、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。
  • 球根の植え付け 生育適温-5~15℃(マイナス10℃までは耐える)
  • 適期は、9月~10月です。直径が10円玉程の小さな球根ですが、意外と深い場所を好んで育ちます。
  • コンテナの場合、植え付け作業と同じ「用土」の項目で用意した土に、球根の尖った方を上にして、球根同士の間隔3cm、深さ3cmで植え付け、覆土は5mm程にします。
  • 植え替え
  • 適期は、9月~10月です。
  • コンテナの場合、地上部が枯れて休眠期に行います。用土が古くなってくると生育不良になるので、新しい用土に入れ替えて、2年に1回を目安に行いましょう。緑の葉が残っている状態で掘り上げると、芽を傷めるので地上部が完全に枯れてから作業します。
  • 地植えの場合、基本はコンテナ栽培と同様ですが、3年に1回は植え替えましょう。

多年草

日本の原産

季節の花木仕切りライン大

  • 水やり 過湿を嫌います
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。地表部が枯れて休眠に入ったら、水やりを控えましょう。種を採取する場合、花に水をかけてしまうと結実しにくくなるので、開花中の水やりは花に直接水がかからないよう注意して、株元の近くから水やりします。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 花がら摘み→種を採取をしない場合は、花がらを早めに摘み取りましょう。放置すると、開花に必要な栄養分を取られてしまいます。
  • 置き場所→芽だし期~開花までは、雨が当たらない日当たりのよい場所。そして花後に地上部が枯れて、休眠期に入るまでは半日陰。球根の状態で休眠期に入って、地中の温度が上昇すると球根が傷みやすく、枯れやすくなるので、直射日光を避けて、軒下の半日陰に移動。
  • 種の採取→春の開花後に、果実が茶色く色付きはじめ、サヤの先が割れてきたら種を採取しましょう。開花中に、他の株に受粉してやると、より結実しやすくなります。
  • 防寒対策→関東以西の平地であれば屋外での冬越しは可能で、少々の雪や霜が降りても耐えられます。(マイナス10℃位までは耐える)
  • 病気→軟腐病、炭痕病
  • 害虫→アブラムシ、ヨトウムシ
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
  • 芽だし期~開花までは、雨が当たらない日当たりのよい場所。そして花後に地上部が枯れて、休眠期に入るまでは半日陰。球根の状態で休眠期に入って、地中の温度が上昇すると球根が傷みやすく、枯れやすくなるので、直射日光を避けて、軒下の半日陰に移動。

季節の花木仕切りライン大