サルビア・ファリナセア 季節の草花-セージの仲間で春まき一年草-イパネマおやじ

サルビア・ファリナセア ( ブルーサルビア ) は、春まきの多年草です。地植え栽培の場合、耐寒性が低くく冬の寒さで枯れてしまうことが多いので、日本では春まき一年草として扱うのが一般的です。ただし、温暖地で霜が降らない地域であれば、防寒対策を施せば露地植えでも冬越しが可能です。

ブルーサルビア

唇形花を咲かせる

  • 分類:シソ科アキギリ(サルビア)属 / 原産地:北アメリ南部、メキシコ
  • 別名:ブルーサルビア
  • 学名:Salvia farinacea
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:30~60cm
  • タネまき:4月下旬~5月
  • 苗の植え付け:5月~6月(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 植え替え:4月中旬~5月上旬
  • 開花期:5月~10月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)

注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。

※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。

気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php

  • 特徴
  • ブルーサルビアは、北アメリカ南部のテキサス州、ニューメキシコ州、、メキシコの草地や森林の縁などに分布する、シソ科アキギリ(サルビア)属の多年草です。本来、原産地では多年草ですが、耐寒性が低く日本では冬の寒さで枯れてしまうことが多いので、一年草として扱うのが一般的です。ただし、霜の降らない温暖地であれば、凍結対策をすることで冬越しも可能ですので、地植えをする場合は北米原産の寒さに強い品種を選びましょう。
  • 花期になると、茎頂部や葉の付け根から花序を出し、花径1cm程の唇形花を穂状に咲かせます。唇形花とは、筒状の花の先が上下に2分割している様子が、唇の形に似ていることに由来します。上唇には細かな毛が密生し、下唇には中央部に白い筋が入ります。
  • 花序柄や萼は、細かな毛で覆われています。花序は20~30cmの長さになり、小花が密生します。花色は青~青紫色が目立ちますが、白色の品種も流通しています。(流通上では、白色品種はホワイトサルビアと呼ばれる)

近縁種

  • サルビア・スプレンデンス(Salvia Splendens) →和名は、ヒゴロモソウとも呼ばれますが、一般的にはあまり使われていない。通常、サルビアという場合は、サルビア・スプレンデンスとその園芸品種を指しています。ブラジル原産のシソ科アキギリ属の多年草。緋色の明るい花を咲かせることから、見映えがよく観賞用として広く栽培されています。(サイト内 詳細ページ
  • サルビア・コッキネア (Salvia coccinea) →通称はベニバナサルビア。北~南アメリカ原産の多年草ですが、日本では一年草扱いです。草丈は50~70cm程で、茎頂部に穂状花序を付け、花冠は筒状で長さは約2cm。花色はスカーレットまたは濃赤色です。
  • サルビア・ガラニチカ (S. guaranitica) →通称はメドーセージ。ヨーロッパ原産で耐寒性がある。草丈90~150cmの落葉低木。茎頂部に穂状花序を付け、長さ3~5cmの青紫色の唇形花を咲かせる。本来メドウセージとは(S. pratensis)のことだが、日本で誤ってメドーセージと名付けられた。(サイト内 詳細ページ
  • サルビア・ミクロフィラ (S. microphylla) →通称はチェリーセージ(ホットリップス)。中南米~南米原産の多年草で耐寒性があり、暖地では常緑、寒冷地では落葉する。日本では宿根草として扱う。草丈60~120cmで、茎頂部に穂状花序~総状花序を付け、2唇形の花を咲かせる。花色は白色と赤色の2色だが、暑い時期は赤1色に時期により白色のみ、あるいは赤白2色になる。
  • 他にも、アメジストセージ、サルビア・イオダンタ、サルビア・プテンシスなど多くの品種があります。

中南米の原産

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • ポプリ、香料
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土 肥沃な土壌を好む
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)5:腐葉土4:くん炭1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(他には、赤玉土・小粒5:ピートモス5:)酸性土壌が苦手なので、本来は赤玉土は弱酸性ですが少量だけ苦土石灰を混ぜ込みます(用土10L当り20~30g)
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~150g)を混ぜ込んでおきます。さらに、植えつけの1週間程前に、水はけの悪い土壌には土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料 多肥を好む
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、月1回緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を(1㎡当たり50g)混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、月1回緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)や冬季(休眠期)の施肥は控えます。

シソ科の草花

肥料を絶やさないように管理する

  • タネまき 発芽適温20~25℃
  • 適期は、4月下旬~5月です。
  • 箱まき(セルトレイが便利)の場合、市販の種まき用土か赤玉土(小粒)、またはバーミキュライトなどの清潔な用土を敷きつめ、2~3粒ずつまいて5mm程覆土をします。発芽するまで、よく観察して水切れを起こさないように注意しましょう。弱い苗を間引きながら、本葉が3~4枚になったらポリポット(6cmポリポット)に仮植えします。ポリポットで週1回液体肥料を施しながら、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。
  • 苗の植えつけ
  • 適期は、5月~6月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように植え付けます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(株間は30cm、65cmプランターで3株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。堆肥を底に敷いて、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は30cm位空けて植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、4月中旬~5月上旬です。
  • コンテナの場合、屋内に置いて冬越しをしましょう。根詰まりを防ぐために、毎年植え替えましょう。
  • 地植えの場合、温暖地以南であれば、農ポリでトンネルをすれば冬越しが可能です。晩秋になったら、地表から5cm程の高さで刈り込みます。そして、株元にワラや腐葉土で覆って、凍結対策を施しましょう。
  • 個人的には、タネまきから容易に育てられるので、手間のかかる冬越しをする必要はないとは思います。

春まき一年草

段落の仕切りライン

長めの花序に多くの花を咲かせる

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたら、鉢底から少し流れ出るくらいタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 防寒対策→温暖地以南で地植えの場合、晩秋になったら、地表から5cm程の高さで刈り込みます。そして、株元にワラや腐葉土で覆って、凍結対策を施しましょう。農ポリでトンネルを作るのも有効な対策です。鉢植えは、屋内に取り込む。
  • 切り戻し:夏季になって暑さで花数が少なくなり、下葉が枯れてくる場合は草丈の1/2の高さで切り戻します。秋になると、再び新しい花を咲かせます。
  • 病気→特になし
  • 害虫→アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシ
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。

段落の仕切りライン