ダチュラ(チョウセンアサガオ)季節の草花-アサガオに似た花を咲かせる-イパネマおやじ

ダチュラ は、漏斗状の花形でヒルガオ科のアサガオに似ていることからアサガオの花名が付いています。ナス科チョウセンアサガオ属の一年草あるいは多年草です。日本では、寒さに弱く冬には枯れるので一年草として扱われています。

夏の暑さにも強く、日当たりのよい場所に置くと次々と花を咲かせます。コンテナ栽培、地植えともに比較的育てやすい草花です。

ダチュラ

アサガオに似た漏斗状の花を咲かせる

  • 分類:ナス科チョウセンアサガオ(ダチュラ)属 / 原産地:インド、中東、南北アメリカ
  • 別名:チョウセンアサガオ(漢字表記:朝鮮朝顔)、ダツラ、イガナス
  • 学名:Datura
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:60~100cm
  • タネまき:4月~5月
  • 苗の植え付け:4月~6月
  • 開花期:7月~10月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)

注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。

※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。

気象庁ホームページ:地域別の気候情報はコチラ https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/cgi-bin/view/index.php

  • 特徴
  • ダチュラ(チョウセンアサガオ)の仲間は、インド、中東、南北アメリカに8種類が分布する一年草あるいは多年草です。いずれの品種も漏斗状の花を咲かせます。ダチュラは、全草にアルカロイド類の有毒物質を含んでいて、誤食すると強い中毒症状を起こします。
  • 甘い芳香がある花を咲かせ、上向きに開花して花後にはトゲのある果実を付けます。その中でも、主に栽培されているのは、チョウセンアサガオの和名を持つダチュラ・メテル種 ( Datura metel ) と、アメリカチョウセンアサガオと呼ばれるダチュラ・インノクシア種 ( D. inoxia ) です。
  • 日本へ渡来したのは江戸時代で、薬用植物として栽培され、本州以南の広い地域で栽培されました。花名の「チョウセン」は、朝鮮に由来したものではなく海外から入ってきたものを意味しています。また「アサガオ」という名前が付いているのは、花形がアサガオに似ていることに由来しています。茎上部の葉の付け根に、長さ10~15cmの漏斗状の花を咲かせます。花形は似ているが、本来アサガオはヒルガオ科に、チョウセンアサガオはナス科に分類されていて異なる植物です。花形は、一重咲きや八重咲きで花色は白色、黄色、紫色などがあります。
  • 類似した植物で、よく混同されるのが「エンジェルストランペット」という和名で呼ばれている、キダチチョウセンアサガオがあります。以前は同じダチュラ属に分類されていましたが、現在は木本性のブルグマンシア属に分類されています。(サイト内 詳細ページ)花は下向きに下垂して開花します。強い毒性があり、食べると食中毒を起こします。
  • 近縁種
  • チョウセンアサガオ ( Datura metel ) →インド、中近東、中南米に分布するナス科の一年草。現在は世界中に広がり野生化している。日本では、本州以南の広い地域に帰化して野生化しています。草丈80~100cmで、7月~9月頃に葉腋から長さ10~15cmの漏斗状花を咲かせる。花後にトゲで覆われた果実を付け、熟すると皮が弾けて種子を飛ばす。
  • アメリカチョウセンアサガオ ( D. inoxia ) →中南米に分布するナス科の低木状一年草。現在は世界中の広い地域で栽培されていて、アフリカ、オーストラリア、アジアやヨーロッパなどで帰化している。草丈60~150cmで、7月~9月頃に葉腋から花径10cm、長さ13~20cm程の漏斗状花を咲かせる。
  • ヨウシュチョウセンアサガオ ( D. stramonium ) →北米に分布するナス科の一年草。現在は、オセアニア、南米、アフリカ、ヨーロッパに広がり帰化している。草丈30~150cmで、8月~10月頃に葉腋から7~10cmの筒状の粟い青紫色の花を咲かせる。花後に直径3~5mmの果実を付ける。

チョウセンアサガオ

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕し、植えつけの1週間程前に、水はけが悪い土壌には土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料 
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をする)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、月2~3回薄めの速効性液体肥料、または月に1~2回緩効性化成肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、月に1~2回緩効性化成肥料をバラまきします。
  • 植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)は施肥は控えめにします。

ナス科

春まきの一年草

  • タネまき
  • 適期は、4月~5月です。
  • 箱まき(セルトレイが便利)やポリポットまきの場合、市販の種まき用土か赤玉土(小粒)、またはバーミキュライトなどの清潔な用土を敷きつめ、3~4粒をまいたら5mm程覆土をします。発芽するまでは、よく観察して水切れを起こさないように注意しましょう。弱い苗を間引きながら、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。
  • 花壇かコンテナに直まきする場合、「用土」と「肥料」の項目で用意した土に、1ケ所に2~3粒を点まきして覆土は5mm程です。発芽するまでは、よく観察して水切れを起こさないように注意しましょう。弱い苗を間引きながら1本立ちさせます。(株間は40cm程)

チョウセンアサガオ

寒さに弱く暑さに強い植物

  • 苗の植えつけ
  • 適期は、4月~6月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように、植え付けます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。堆肥を底に敷いて、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は40cm位空けて植え付けます。

チョウセンアサガオ属

段落の仕切りライン

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。暑さに強いので、特に夏の生長・開花期はタップリの水が必要です。水切れに注意して管理しましょう。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 刈り込み→枝葉が茂り過ぎたら、伸びすぎた枝や葉を切り取り風通しをよくしましょう。
  • 病気→特になし
  • 害虫→ハダニ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。夏の暑さにも強いので、水やりを小まめにしましょう。

段落の仕切りライン