ネリネ 季節の花-10月頃から晩秋まで開花する球根植物-イパネマおやじ

ネリネ (Nerine) は、開花時期の秋になると花芽を真っ直ぐに伸ばして、茎頂部に散形花序を見せ、ヒガンバナに似た短い花柄のある花を10~20輪咲かせます。花径4cm程で、花弁は細長く反り返り長めの雄しべが突き出します。過湿を嫌う性質で、梅雨の時期が苦手なので地植えには適していません。時期により場所を移動できる鉢植えが適しています。

一見するとヒガンバナ(リコリス)にも見えますが、花弁に日光が当たると、細かいラメを散りばめたようにキラキラと光り輝くように見えるので「ダイヤモンドツリー」とも呼ばれます。ヒガンバナのような、原色の明るい花色の種はありませんが、白色や淡いピンク色、朱赤色などの絞り咲きなど、魅力のある花色があります。

ネリネ

梅雨や寒さが苦手なので鉢植えで育てる

  • 分類:ヒガンバナ科ヒメヒガンバナ(ネリネ)属 / 原産地:南アフリカ
  • 別名:ダイヤモンドリリー
  • 学名:Nerine
  • 園芸分類:多年草(球根) / 耐寒性(弱い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:30~50cm
  • タネまき:可能だが開花まで4~5年かかるので球根か苗から育てるのが一般的
  • 苗の植え付け・植え替え:8月下旬~9月中旬 ※ 春植え品種は4月~5月
  • 株分け(分球):
  • 開花期:10月中旬~12月中旬
  • 栽培方法:コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • ネリネの仲間は、南アフリカを中心に約30種類が分布するヒガンバナ科ヒメヒガンバナ(ネリネ)属の多年草です。花形がヒガンバナに似ていて見まちがう程ですが、ヒガンバナ(別名・マンジュシャゲ)は、ヒガンバナ科ヒガンバナ属であり別属の植物です。南アフリカでは約25種が分布していて、西部岬の岩山地帯に自生する、サルニエンシス種が花の美しさから観賞用として人気があり、広く栽培されています。
  • ヒガンバナ(彼岸花)と比べると、開花時期が遅く、長期間咲く、毒が無い、開花中も葉が付いていて日当たりのよい場所を好むという特徴があります。
  • 近縁種
  • ネリネ・サルニエンシス (Nerine sarniensis) →南アフリカ原産の多年草。別名がダイヤモンドリリーと呼ばれ、球根を持ち冬生長型。球根は初秋から活発に生長を始め、花芽を出して間もなく葉も続く。気温が上昇すると葉は黄色く乾き始め、球根として乾燥した休眠期に入る。散形花序を見せ、7~15個の花をつける。花形はユリに似ていて、放射状に開花する。 花色は、深紅色~緋色、淡いピンク色~ローズピンク色、純白色がある。開花期は晩夏~初秋。
  • ネリネ・ボーデニー (Nerine bowdenii) → 南アフリカ原産の多年草。ヒメヒガンバナ属の仲間の中では、最も耐寒性がある。草丈が70cm程になる、落葉性で夏生長型。花芽は生長期の後半に現われ、半球形の頭状花序を見せ、8~10数個の花をつける。花形は花弁の先端が反曲して軽く波打つか、強く巻き込むように反り返る。花色は、明るいピンク色や白色。開花期は10月~12月。
  • ネリネ・ウンデュラータ (Nerine undulate) → 南アフリカ原産の多年草で4月~5月の春植え品種。別名がネリネ・クリスパと呼ばれ、球根を持ち夏生長型。花茎を伸ばして、10月頃になると茎頂部に散形花序を見せ、花径5cm程の花を8~12個つける。花色はピンク色で、開花期は10月~12月。

ダイヤモンドリリー

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用) / 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • コンテナの場合、赤玉土(小粒)単用または、赤玉土(小粒)8:川砂2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。腐葉土は使わないほうがよいでしょう。
  • 肥料
  • 基本的に多くの肥料は必要ありません。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷いて、苗を定植後は、芽出し後の10月頃、株に元気がない場合は、リン酸とカリウムを多めに含む固形肥料を株元に置肥します。他には、花後のお礼肥として緩効性化成肥料を少量だけ株元に置肥、そして葉が残っている場合は、薄めの液体肥料を月に2~3回施しましょう。
  • 追肥をする際には、植物の根に直接肥料が触れないように注意しましょう。

季節の草花

苗色大

球根は堀り上げずに自然にまかせる

  • 球根の植えつけ
  • 適期は、8月下旬~9月中旬です。
  • コンテナの場合、3号鉢を用意したら鉢底石を敷き、「用土」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。鉢サイズは少し窮屈な方がよい花を咲かせます。本来、南アフリカでは岩場などで自生しているので、狭い土壌を好む性質。
  • 3号鉢に用土を入れたら、1球を植えつけます。球根の肩から上が地表に出るくらい、浅く植えます。植えつけたら、2~3週間は涼しい場所で管理して、ツボミが出たら日当たりのいい場所へ移しましょう。(3号鉢に1球、5号鉢だと3球が目安)
  • 苗の植えつけ
  • 適期は、8月~10月の花が咲く前です。鉢サイズや株の個数、植えつけ方法は球根の植えつけと同じです。植えつけたら、2~3週間は涼しい場所で管理して、ツボミが出たら日当たりのいい場所へ移しましょう。
  • 植え替え(分球)
  • 適期は、8月下旬~9月中旬です。
  • 一度植えつけたら、3~4年は植え替える必要はありません。葉が枯れても球根は堀り上げすに、放置した方が元気に育つようです。経年とともに、球根が増え過ぎて、鉢の中が詰まってきたり、花つきが悪くなったら植え替えましょう。

ヒガンバナ科

水はけのよい土壌を好む

  • 水やり
  • コンテナの場合、植えつけた際に水やりをしたら、その後はほとんど施す必要はありません。葉が枯れる6月頃から花が咲き始める10月頃までは休眠期なので、水やりを止めて涼しい場所で管理しましょう。10月頃に開花してからは、表土が乾燥したら施してください。
  • 手入れ
  • 夏の管理→休眠中の夏は、雨に当たらない涼しい場所で管理しましょう。
  • 冬の管理→寒さに弱いので、ベランダや室内で日当たりのよい窓辺などに置きましょう。
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は、花首から折り取ります。
  • 病気→白絹病、菌核病
  • 害虫→センチュウ
  • 日当たり
  • 日当たりと水はけのよい土壌を好みます。

苗色大