エスキナンサス 季節の花-ハンギングで育てる観葉植物-イパネマおやじ

エスキナンサス (Lipstick Plant) は、春になると茎の先端に長さ4~7cmの筒状の花や、平咲きの花など個性的な形の花を咲かせます。花色は種によって異なり、赤橙色やオレンジ色、黄緑色などがあります。

本来、原産地では樹上や岩などに着生する植物です。樹の表面などに着生して根を張り付かせるように伸長します。つる性のものや茎が直立する種など様々です。コンテナや鉢植えなどの、平面に植えた場合はうまく生長しません。吊り鉢などで垂れ下がるように、つるを伸ばせる環境が適しています。

エスキナンサス

吊り鉢

直射日光や寒さに弱いので鉢植えで育てる

  • 分類:イワタバコ科エスキナンサス属 / 原産地:マレーシア、インド、ジャワ、ニューギニア
  • 別名:バスケットパイン、リップスティックプラント
  • 学名:Aeschynanthus spp.
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:50~100cm
  • 苗の植え付け:5月中旬~7月(市販の苗が流通する)
  • 植え替え:5月中旬~6月
  • 株分け:5月中旬~6月
  • 挿し木:5月中旬~7月上旬
  • 開花期:5月~9月(種により異なる)
  • 栽培方法:ハンギング(吊り鉢) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • エスキナンサスは、東南アジア~ニューギニアにかけて、約100種類が自生するイワタバコ科エスキナンサス属の着生植物です。常緑性で直立するものや半つる性など、多彩な種があります。葉に光沢がある照り葉の品種は、一年を通して観葉植物として楽しめます。
  • 近縁種
  • エスキナンサス・パラシーティクス (Aeschynanthus parasiticus)→原産地はインド。つる性常緑樹です。花冠は桃赤色で、長さ5~7cm。細長い筒状花を茎頂部に10~20個咲かせる。
  • エスキナンサス・エリプティクス (A. ellipticus)→原産地はニューギニア。つる性多年草です。通年開花で、茎上部の葉腋から長さ7~8cmの筒状花を咲かせる。花冠は淡い赤色で4裂する。
  • エスキナンサス・スペキオースス (A. speciosus)→原産地はマレー半島、ジャワ、ボルネオ。匍匐性多年草。春になると、茎頂部に10個程の筒状花を咲かせる。花冠は朱赤色で長さは6~8cm。
  • エスキナンサス・ラディカンス (Aeschynanthus radicans)→和名はハナツルグサ。原産地はマレー半島、ジャワ島。匍匐性多年草です。春になると茎の先端に、花冠が筒状で長さ5~6cmの赤橙色の花を咲かせる。

多年草

春と秋は屋外の柔らかい日当たりのある場所に置く

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • ハンギングの場合、赤玉土(小粒)5:腐葉土2:ピートモス3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 肥料 
  • ハンギングの場合、鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、5月~9月の生育期の間、月2~3回薄めの速効性液体肥料、または月に1回、緩効性化成肥料を置肥します。
  • 追肥の際には、植物の根に直接肥料が触れないように注意します。冬季(休眠期)の施肥は控えます。

観葉植物

  • 苗の植えつけ
  • 適期は、5月中旬~7月です。購入した鉢植えの、鉢サイズが小さな場合が多いので、1回り大きなサイズに植えつけましょう。
  • ハンギングの場合、鉢底石を敷き、「用土」の項目で準備しておいた先程の土をハンギング用の容器に入れます。根鉢の根を傷めないように根鉢を軽く崩して、古い土を落としてから植え付けます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、5月中旬~6月です。
  • ハンギングの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して、古い根や傷んだつる茎を切り取り、新しい「用土」を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 株分け 
  • 適期は、5月中旬~6月です。2~3年に1回は堀り上げて株分けしましょう。植え替えの際、同時に作業しましょう。用土は、「苗の植えつけ」と同じ用土です。株分けして新しく植え付ける鉢サイズは今までと同じサイズにしましょう。1~2回り大きなサイズに植え替えないこと。(サイズが大きすぎると根を張り切れない)
  • 挿し木
  • 適期は、5月中旬~7月上旬です。茎先を切り除き、2~3節の長さで切り取り挿し穂にします。下葉を取り除き、葉が付いていた節の部分を水苔に包むようにして挿します。半日陰に置いて、水を切らさないように管理します。約1ケ月で発根するので、「苗の植えつけ」と同じ「用土」に定植します。

着生植物

苗色大

つる茎を垂らすようにすると元気に育つ

  • 水やり
  • ハンギングの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、休眠期(夏・冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから1週間程待ってから)
  • 手入れ
  • 摘芯→新芽が伸びる頃に、枝数を増やすために茎先を切り戻します。花芽のある枝は切らないように注意しましょう。
  • 剪定→つる茎が伸びてくると、株元の葉が落ちやすくなります。花芽のない枝が伸びてきたら、根元から切り戻しましょう。
  • 病気→斑点病、茎腐病
  • 害虫→アブラムシ、カイガラムシ
  • 日当たり
  • 夏季は、直射日光の当たらない場所に置きます。強い日差しに当たると、葉焼けを起こします。
  • 湿度と気温の高い場所には耐えるので、バスルームの窓辺などに吊り鉢をしてもよいでしょう。
  • 真夏を除く春から秋は、屋外の柔らかい日の当たる場所に置きましょう。夏季は、室内のレースのカーテン越しに日の当たるような場所に置きましょう。

苗色大