セルフヒール 季節の花-円筒形の花序から可憐な小花を咲かせる-イパネマおやじ

セルフヒールは、春の花期になると真っ直ぐに伸びた茎頂部に、5~7cmの円筒状の花穂を出します。そこからナス科特有の唇形の小花をたくさん咲かせます。花色は、白色、ピンク、薄紫色などの品種があります。

セルフヒール

ハーブティーなどに利用される

  • 分類:シソ科ウツボグサ属 / 原産地:ユーラシアの温帯地域
  • 別名:セイヨウウツボグサ、ウーンドワート(漢字表記:)
  • 学名:Prunella vulgaris
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(中程度)、耐暑性(中程度)
  • 草丈・樹高:30~50cm
  • タネまき:4月
  • 苗の植え付け:4月中旬~5月中旬、10月(育苗後または市販の苗を購入する)
  • 植え替え:4月中旬~5月中旬、10月
  • 株分け:4月~5月、10月
  • 開花期:5月中旬~6月
  • 収穫期:5月中旬~6月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • セルフヒールは、ユーラシアの温帯地域原産のシソ科ウツボグサ属の多年草で、ユーラシア大陸と北アメリカに分布しています。池や沼の湖畔、川沿いの湿地帯などの湿り気のある場所に自生しています。日本各地にも広く自生しているのがみられます。和名の、ウツボグサの「ウツボ(靫)」とは、花穂の形が武士が弓矢の矢を納めておく細長い筒の名前に由来しているといわれます。
  • ヨーロッパでは、古くから傷薬として利用されてきました。草丈は50cm程になり、葉は被針形や長楕円形で縁は小さな鋸歯があります。5月~6月の開花期になると、茎頂部に円筒形の花穂花序を見せて唇形の小花を咲かせます。花後は、茎から短い走出枝を伸ばして、先端に子株を作って越冬します。花が終わっても、茶色になり直立したまま立っているので、夏枯草(カコンソウ)とも呼ばれています。横へ匍匐して広がる品種は、グラウンドカバー用として使われることも多いです。
  • 近縁種
  • ミヤマウツボグサ → 広く自生がみられ、濃い青紫色の花を咲かせる。
  • タテヤマウツボグサ → 中部地方以北の高山に自生する。
  • ブルネラ(西洋ウツボグサ、オオバナウツボグサ)→ ヨーロッパ原産の品種。

セイヨウウツボグサ

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • 扁桃腺炎、止血作用、消炎作用、抗菌作用、うがい薬
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • ハーブティー
  • 用土
  • コンテナの場合、市販のハーブ用培養土または赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥や腐葉土を(1㎡当たり2kg程度)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • コンテナの場合、鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、芽だし前の春と、花後の秋に緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は基本的に必要ありません。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

シソ科

土質を選ばない丈夫なハーブ

  • タネまき
  • 適期は、4月です。
  • 箱まき(セルトレイが便利)は、市販の種まき用土か赤玉土(小粒)を敷きつめ、とても細かな好光性のタネを数粒をまいたら覆土をしないで、タネが風で飛ばされないように湿らせた土に貼りつけます。
  • 弱い苗を間引きながら本葉が2~3枚になり茎がしっかりしたら、ポリポットに移して仮植えします。ポリポットまきの場合(箱まきからポットに移植した苗も同じ)、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。
  • 苗の植えつけ
  • 適期は、4月中旬~5月中旬、秋は10月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、根鉢の根を傷めないように、丁寧に引き抜いてから植え付けます。「用土」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(65cm深型プランターだと2株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は30cm程で植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、4月中旬~5月中旬、秋は10月です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 株分け
  • 適期は、4月中旬~5月中旬、秋は10月です。植え替えの際、同時に作業しましょう。蔓のように伸びた茎が、大きくなった場合は、2~3株に切り分けて増やしましょう。
     

多年草

苗色の大

日当たりと風通しのよい場所を好む

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、冬は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 冬のマルチング→冬になると、冬芽だけ残して地面に張り付くようにして越冬します。目立たないので、踏みつけないようカバーしておきましょう。
  • 病気・害虫→特になし
  • 収穫
  • 8月中旬頃、花後で枯れた花穂を刈り取って天日干しします。1ケ月程で乾燥したら、ハーブティーにして利用します。
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。

苗色の大