ダリア 季節の花-丈夫で育てやすく長く咲く花-イパネマおやじ

ダリア (Dahlia) は、6月~10月(8月は咲きにくい)の開花期になると、分枝して伸びた茎頂部に大きな頭状花を咲かせます。開花した花は、横向きあるいはうつむき気味に咲きます。頭状花の中心部は細かな筒状花と、外周の舌状花で形成されています。花形は、一重咲き、八重咲き、コラレット咲き、オーキット咲きまで変化に富んだ品種があります。花色は、白色、黄色、ピンク、橙色、桃色、赤色、複色など多彩な品種があります。

比較的育てやすく、開花期が長いので暑い時期の花壇を彩ってくれる花です。球根植物で、根が肥大して塊状になった部分に栄養をタップリ蓄える、塊根(カイコン)タイプです。ダリアやラナンキュラスなどが代表的な植物です。

ダリア

鉢底石は大粒の軽石や鹿沼土を使う

  • 分類:キク科テンジクボタン属 / 原産地:グアテマラ、メキシコ
  • 別名:テンジクボタン(漢字表記:天竺牡丹)
  • 学名:Dahlia
  • 園芸分類:多年草(球根) / 耐寒性(弱い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:30~150cm(矮性種は20~40cm、皇帝ダリアは2~4m)
  • タネまき:4月
  • 球根の植え付け:4月~5月
  • 分球:3月頃(晩秋の11月頃に掘り上げて保存しておく)
  • 挿し芽:5月~6月
  • 開花期:6月~10月(真夏は咲きにくい)
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • ダリアは、メキシコから中央アメリカに約36種が分布するダリア属の多年草です。 メキシコに自生していたダリア・ピナータ (Dahlia pinnata) を、交配親にした交配が活発に行われ、現在に至る多くの園芸品種が作出されました。本来の原産地の環境は、夏は冷涼、冬は温暖な気候で生育する植物です。
  • 晩秋になり気温が下がってくると、寒さに弱いので地上部の葉茎が枯れて、地下の球根だけで越冬します。関東以南の平地であれば、簡単なマルチングを施せば冬越しが可能ですが、地中が凍るような寒冷地では、堀り上げて乾燥状態で保存する必要があります。
  • 近縁種 (園芸品種)
  • ダリアの品種改良は、現在も盛んに行われています。世界中で作出された品種は約3万種以上といわれ、他の植物と比べても、その数が最も多い植物です。
  • 大輪・巨大輪種→鉢サイズは7~8号。120~200cm。皇帝ダリアは、草丈400cmにも及びます。
  • 小・中輪種→鉢サイズは5~6号、草丈が20~120cm。広く栽培されているタイプで、ガーデンダリアまたはプチダリアと総称で呼ばれてもいます。

多年草

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(中粒)6:腐葉土3:バーミキュライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。(水はけの悪い土壌は、川砂を1~2割程混ぜ込む)
  • 肥料
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、5月と9月に骨粉入り固形油粕または化成肥料を置肥、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、5月と9月に骨粉入り固形油粕または化成肥料を置肥します。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

長く開花する

秋に球根を掘り上げて保存する

  • タネまき
  • 適期は、4月です。発芽適温は20~25℃です。
  • 箱まき(セルトレイが便利)かポリポットまきします。1ケ所に2~3粒を5cm間隔でまいて、覆土は5mm程です。発芽するまで約1週間は水を切らさないよう管理します。発芽後は地表が乾いたら水を施します。
  • 弱い苗を間引きながら本葉が2~3枚になり茎がしっかりしたら、ポリポットに移して仮植えします。ポリポットまきの場合、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。
  • 球根の植えつけ
  • 適期は、4月~5月です。必ず球根に発芽部となる芽が付いているものを選ぶ。
  • 大型種→鉢サイズは10号以上。草丈が120~200cm、皇帝ダリアは草丈400cmにも及びます。
  • 小・中型種→鉢サイズは5~6号、草丈が20~120cm。広く栽培されているタイプで、ガーデンダリアまたはプチダリアと総称で呼ばれてもいます。

塊根

  • コンテナの場合、大粒の軽石などの鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。球根の芽が、深さ5~10cmになるように植えます。(大型種は株間60cm・深さ10cm、小・中型種は株間40cm・深さ5cm)植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。球根の芽が、深さ5~10cmになるように植えます。(大型種は株間60~80cm・深さ10cm、小・中型種は株間40cm・深さ5cm)定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 分球
  • 適期は、3月頃です。晩秋の11月頃に掘り上げて保存しておいた塊根を、植え付け直前に切り分けます。分球をする際には、必ず成長点のある茎の部分を付けるようにします。球根のみでは発芽しません。
  • 参考:球根植物の手入れ→サイト内ページ
  • 挿し芽 
  • 適期は、5月~6月月です。基本的な増やし方は、芽を土に植えて増やしますが、2つの方法があります。
  • かき芽法→球根から直接切り取った芽を植える方法。発芽点より伸びた芽を、一節残して上部を切り取り挿し芽にします。2~3倍に薄めた発根促進剤に、切り口を数秒間浸してから用土に挿します。約2週間で発芽するまで、乾燥しないように日陰で管理して発芽させます。発芽したら徐々に日陰から日向に移動させます。
  • 脇芽法→生長した茎から出る脇芽を切り取って植える方法。脇芽の付いた枝を7~8cmの長さで切り取り挿し穂にします。2~3倍に薄めた発根促進時剤に、切り口を数秒間浸しておき、切り口を3cm程土壌に指しこむ。約2週間で発芽するまで、乾燥しないように日陰で管理して発芽させます。発芽したら徐々に日陰から日向に移動させます。

暑さに強い草花

段落のライン苗色大

日当たりと水はけのよい場所を好む

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。ツボミが見えて生育期に入る春~秋は、水きれを起こさないように管理しましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。高温期などで乾燥が続く場合は施します。
  • 手入れ
  • 摘芯→大輪種は、茎が5~6節に伸びた時に下部2節の脇芽を残して、それより先部分の節の脇芽は全てかき取って、天花1花のみを咲かせます。小・中輪種は、茎が5~6節に伸びた時に下部3節を残して、それより先部分の脇芽をかき取ると、下部3節の脇芽が伸びて5~6本の茎立ちになります。
  • 切り戻し→適期は、梅雨の終わった7月頃です。真夏の前に、思い切って1/2程切り戻しておくと夏越しが楽になります。(ダリアの茎は、筒状で中が空洞なので水が溜まりやすく降雨などに要注意)
  • 花がら摘み→花がらは早めに摘み取りましょう。
  • 防寒対策・冬越し→地植えの場合、関東以南の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、凍結する場所では、株元に盛り土やマルチングするなどの防寒対策が必要です。寒冷地で地植えしている株は、初霜が降りる前に地中から掘り上げて春まで保存します。(鉢植えは屋内で冬を越させる)
  • 掘り上げ→適期は、葉茎が枯れて霜が降りる前です。茎を切り取り、一週間ほど日陰で乾燥させます。後は、乾燥しすぎないようピートモスの中に入れて、ダンボール箱などの中で春まで保存します。
  • 支柱たて:小型の矮性種いがいは、草丈が長くなり、茎が倒れやすくなったら支柱を設置しましょう。
  • 病気→うどんこ病、灰色カビ病
  • 害虫→アブラムシ、フキノメイガ(幼虫)
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。

段落のライン苗色大