ローダンセマム 季節の花-マーガレットに似た花を咲かせる-イパネマおやじ

ローダンセマム (Rhodanthemum) は、初春の3月頃になると分枝した茎の葉のつけ根から、花茎を伸ばして頭頂部に花径4~7cmの頭状花を咲かせます。花は、中心部の筒状花と、その外周の舌状花とで形成される集合花です。マーガレットに似た花姿で、花色は白やピンクです。中心部が茶褐色になる種と、黄色になる品種があります。

ローダンセマムはキク科

日当たりと風通しのよい場所を好む

  • 分類:キク科ローダンセマム属 / 原産地:モロッコ、北アフリカ
  • 別名:モロッコデージー
  • 学名:Rhodanthemum
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(やや弱い)
  • 草丈・樹高:10~30cm
  • 苗の植え付け:2月~4月、9月~11月
  • 植え替え:3月~4月、9月~11月
  • 挿し芽:3月~5月、秋は9月~10月
  • 開花期:3月~6月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)

段落のライン緑色

  • 特徴
  • ローダンセマムの仲間は、北アフリカのモロッコやアルジェリアの周辺に約15種が分布するキク科ローダンセマム属の多年草です。その多くは山地の岩場などに自生しています。
  • 主に栽培されているのは、花の中心が茶褐色になるローダンセマム・ガヤヌフ種(Rhodanthemum gayanum)と、花径の大きなローダンセマム・ホスマリエンセ種(R. hosmariense)に、その両種の交配種です。
  • 近縁種
  • ローダンセマム属は以前は、キク属あるいはフランスギク属の節に分類されていましたが、分離されてローダンセマム属になりました。世界中に10~15種が分布しています。
  • ローダンセマム・カタナンセ種(Rhodanthemum catanache)→モロッコ原産の多年草で、草丈は5~15cm。頭状花は単生で、舌状花は平らに開き花径は4~5cm。花色は舌状花はクリーム色で、基部は暗褐色。開花期は4月~5月。
  • ローダンセマム・ガヤヌフ種(R. gayanum)→別名は、アサギリコギク。アルジェリア、モロッコ原産。落葉多年草で、暑さに弱く一年草扱いされる。草丈20~30cm。花色は舌状花の上面は白~ピンクで、裏面はピンクあるいは中央に濃いピンク色の縦線が入る。中心の小花は褐色で、開花期は3月~6月。
  • ローダンセマム・ホスマリエンセ種(R. hosmariense)→別名は、モロッコデージーです。アルジェリア、モロッコ原産でフランスギクによく似ている。多年草で、草丈25~30cm。花色は舌状花は白で、中心小花は黄色で花径は3~5cm。開花期は3月~6月。

舌状花を咲かせる

水はけがよく水保ちのよい土を好む

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)/ 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土 酸性土壌が苦手です
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:パーライト1:ピートモス1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。赤玉土は弱酸性ですが、少量だけ苦土石灰を混ぜ込みます(用土1L当り3g程)
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます(1㎡当り100~200g)さらに、植えつけの1週間程前に、水はけをよくするために土壌改良用の牛ふん堆肥や腐葉土を(1㎡当り2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料 あまり多くの肥料は必要ありません
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として、少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整します)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、3月~5月の間は液体肥料を月間2~4回、9月~11月上旬の間は緩効性化成肥料を定期的に置肥します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として、少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、3月~5月、9月~11月上旬の間、緩効性化成肥料を定期的に置肥します。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

白色の草花

  • 苗の植え付け
  • 適期は、2月~4月、9月~11月です。夏季には半日陰になる場所が好ましい。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、根鉢の古い根を切り取り、古い土を落としてから植え付けます。「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。土と苗をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(株間は15~20cm)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。堆肥を底に敷いて、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は15~20cmで植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、3月~4月、9月~11月です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し芽 
  • 適期は、3月~5月、秋は9月~10月です。太くて充実した新芽の先端を、5~7cmの長さで切り取り挿し穂にします。経年と共に立ち枯れしやすくなるので、挿し芽株を育てておくと安心です。

春に開花する

夏季は半日陰になる場所がよい

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたら、鉢底から少し流れ出るくらいタップリと水を施します。乾燥には強いが、過湿になると立ち枯れたり根腐れするので注意しましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 切り戻し→適期は、梅雨前です。風通しをよくするために、地表から4~5cmを残して切り戻すと夏越しがしやすくなります。夏越し後、9月~10月に再び切り戻してやると、分枝が活発になり株が充実します。
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は、放置すると病気の原因となるので花茎のつけ根から切り取ります。
  • 病気→立ち枯病
  • 害虫→アブラムシ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナを移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも夏季の日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

段落のライン緑色