ハナズオウの植え付け適期は2月下旬から 季節の花-落葉小高木

  • ハナズオウ(花蘇芳)は、春の香りが色濃くなる4月になると、葉が伸びる前の枝を覆いつくすように、花径2cm程の小輪花を付けます。花色は濃いピンク~赤紫色ですが、園芸品種には白花を咲かせるものもあります。
  • 落葉低木で樹高は、3~5mですが栽培環境により多少変化します。原産地の中国では10m以上に生長するそうです。株元から多くの枝を伸ばして、株立ちになります。枝はあまり横へは広がらず、ほうき状になります。
  • (用語:株立ち・かうだち→1本の株の根元から複数の茎が伸びること。大木になりにくい)

ハナズオウはマメ科です

枝を覆うほど多くの花を咲かせる

  • 分類:マメ科ハナズオウ属 / 原産地:中国
  • 別名:スオウバナ
  • 学名:Cercis chinensis Bounge
  • 英名:Chinese redbud
  • 園芸分類:落葉小高木 / 耐寒性強、耐暑性 
  • 草丈:3~5m(原産地中国では10m以上にも及ぶ)
  • 開花期:4~5月 
  • 栽培方法:地植え、鉢植え

  • 特徴
  • ハナズオウは、中国北部から朝鮮半島に分布しています。日本へ渡来した時期は江戸時代初期とされ、中部アメリカ原産のアメリカハナズオウは明治28年とされているので、何れも長く栽培されてきた花木です。特徴は、豆のサヤエンドウに似た花を咲かせるることと、茶色の美しい樹皮をしています。
  • 近縁種
  • シロバナズオウ(Cercis chinensis cv. Alba)→ハナズオウの園芸品種で、清楚な白色の花を咲かせます。耐寒・耐暑性に優れ育てやすい品種。樹高1.5~2mで、公園や公共用地などにも植えつけられている。まとまりのよい樹形で、管理しやすく育てやすい花木です。
  • アメリカハナズオウ(C. canadensis)→中部アメリカが原産で、樹高7~9mに及びます。株は主幹1本で真っ直ぐに伸長して大木になります。ハート形の赤紫色の葉を付ける”フォレスト・パンシー”のような個性的な品種もある。
  • セイヨウハナズオウ(C. siliquastrum)→南ヨーロッパから西アジアに分布しています。樹高10~12mになる高木。赤紫色の花を付け、葉は赤紫色で、平たくて細長い豆果を枝からブラ下がるように付ける。キリスト教圏では「ユダの木」とも呼ばれる。

ハナズオウは落葉小高木

  • 適応・(ハーブ、漢方としての適用) / 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • 水はけがよく肥沃な土壌であれば他はこだわりません。  
  • 用土に、市販の草花用の培養土を使う場合、予め元肥が混ぜ込んである場合があるので元肥は少量にします。
  • 鉢植えの場合、鉢底には鉢底石を敷いて、市販の草花用の培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。
  • 肥料
  • マメ科の植物なので、根に根粒菌があり空気中のチッ素を摂り込んでいるので、チッ素系の肥料は不要です。
  • 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、1~2月に株元に化成肥料を埋めておく。花後の5月に油かすと骨粉を混ぜた肥料を施す。
  • 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、1~2月に株元に化成肥料を埋めておく。花後の5月に油かすと骨粉を混ぜた肥料を施す。

  • 植え付け・植え替え
  • 苗の植え付け適期は、春が2月中旬~3月、秋が10月下旬~12月上旬です。
  • 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
  • 鉢植えの場合、9~10号以上の深鉢がいいでしょう。
  • 地植えの場合、植え穴は根鉢の3倍の大きさで、元肥を混ぜ込んだ土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施したます。
  • 増やし方
  • タネまきで増やす→10月に豆果を採取して、タネを取り出しスグに採りまく。又は、採取したタネを翌春まで冷蔵庫で保存して、3月にまきます。
  • 秋に豆果を採取したら、3日程陰干してから種子を取り出し、よく水洗いしてから清潔な用土に採りまきをします。春にまく場合、乾燥しないように湿気を保ち、冷蔵庫で保存する。

ハナズオウは樹高2m程

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
  • 手入れ
  • 剪定→適期は、落葉期の12~3月、花後の5月です。枝が重なって混み合っていたり徒長枝などを間引き、丈夫な枝を残します。前年枝には、7月頃から花芽をつくりだすので、切り取りすぎると開花数が減ることになります。花芽のある節からは、花が咲いても芽は伸びないので、枝の途中を切る際には葉芽の部分を残します。
  • 病気→特になし
  • 害虫→イラガ類

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ハナズオウは耐寒性がある

  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。