スモモは１１月から春先が植えつけ適期 ハーブ種苗-果樹
- スモモは３～４月に、サクラによく似た白色の５弁花を咲かせます。花や果実が杏にもよく似ているバラ科スモモ属の果樹です。アンズと比べると果皮が無毛です。ウメと同様に日本の気候に適しているので、家庭菜園に適した品種を選べば栽培は容易な植物です。
- 日本スモモは自分の花粉では結実しにくい、自家不和合性という性質ですが、”メスレー”や”ビューティー”などの品種は、１品種だけで確実に結実する品種もあるので、これを選べば育てやすいです。
- 同じように｢スモモ又はプルーン」とよばれる近縁種に、ヨーロッパスモモ（Prunus domestica）があります。
万葉の時代から栽培されている果樹
- 分類：バラ科サクラ属 / 原産地：中国南部の長江流域
- 別名：（スモモ漢字表記：李）
- 学名：Prunus salicina Lindl
- 英名：Plum
- 園芸分類：落葉低木 / 耐寒性
- 樹高：２～４ｍ
- 開花期：３月下旬～４月上旬
- 栽培方法：地植え、鉢植え
- 特徴
- 我が国での栽培の歴史は古く「万葉集」や「日本書紀」などにも記載があり、万葉の時代には既に庭園で栽培されていた果樹です。スモモの品種は、全世界で約１０００種類以上があるとされています。国内では、在来種のスモモとアメリカ・スモモとの交雑種が栽培されているだけです。国によっては生食用をプラム、乾燥果実にしたものをプルーンと呼んで区別しています。
- 近縁種・園芸品種
- ビューティー→１品種だけで確実に結実する。塾期は６月下旬～７月上旬。
- 大石早生→日本スモモ。自家不結実性なので受粉樹が必要。塾期は６月下旬で、広く栽培されている早生品種。
- メスレー→日本スモモ。１品種だけで確実に結実する。塾期は７月上旬です。
- 彩の姫→日本スモモ。１品種だけで結実する。塾期は７月です。
- 適応・（ハーブ、漢方としての適用）
- アセモなどの浴湯料
- 料理・飲み物で楽しむ
- スモモ酒、ジャムに加工、生食フルーツ
- 用土
- 水はけ水もちのよい土壌が適する。他の条件にはこだわりません。
- 鉢植えの場合、赤玉土（小粒）７：腐葉土３：の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。寒肥として２月、花後の５月、収穫後の１０月に有機質肥料か速効性化成肥料を施します。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質の肥料分や堆肥を混ぜ込んでおきます。寒肥として２月、収穫後の１０月に有機質肥料か速効性化成肥料を施します。
- 植えつけ
- 適期は、１１月～３月です。
- 鉢植えの場合、８号鉢以上に植えつけます。植えつけ直後に、地表から５０ｃｍ位の高さで苗木を切り戻します。タップリの水を施したら、支柱を立てて紐で苗木を固定します。
- 地植えの場合、植え穴は根鉢の３倍位の、根を広げて植えられる大きさで、堆肥を底に敷いて元肥を混ぜ込んだ土を植え穴に戻します。植えつけ直後に、地表から５０ｃｍ位の高さで苗木を切り戻します。タップリと水を施したら支柱を立てて紐で苗木を誘引します。
- 植え替え
- 適期は、１１月～３月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりして通気性が悪くなったら行います。目安は２年～３年に１回です。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 増やし方
- 接ぎ木で増やす→適期は２月中旬～４月上旬に休眠接ぎ、８月下旬～９月上旬に芽接ぎをします。
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。過湿は嫌いますが、乾くと実の味が落ちるので水切れを起こさないように管理します。
- 地植えの場合、通常の環境であれば特に必要ありません。
- 手入れ
- スモモは、二年生以上の古枝によく結実します。旺盛な徒長枝が多数発生するので不要な若い枝を切り取ります。元気な新梢にも花芽が付くことがありますが、結実はあまり期待できません。
- 冬剪定→適期は、１２月～２月下旬です。果実は短い枝に結実しやすいので、１年生の長い枝は、２０～３０ｃｍに切り詰めるか、間引きをします。
- 夏剪定→樹形をコンパクトに保ちたい場合は、長く伸びている新梢を摘芯するか、切り詰めます。
- 摘果→果実が多く付きすぎると、大きくなった実同士がぶつかり生長しません。果実が親指サイズの時期に、一部の実を摘み取ります。
- 病気→ふくろみ病、灰星病
- 害虫→アブラムシ、カイガラムシ、コスカシバ
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- 適期は、６月下旬～８月です。果実が色づいて、柔らかくなるまで完熟させてから収穫します。収穫が早すぎると酸味が残ります。
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
