鉢植えで育てる 庭に植える植物を鉢で育てる-イパネマおやじ

鉢植えで育てるとは、本来植物は大地に根を張って生きています。その大地の代わりに、鉢という空間を設けて植物を栽培するのがコンテナガーデンです。庭がなくても、ベランダや部屋の中など自由な好きな場所に置ける楽しさは格別です。

鉢には色んな種類があります

知っておきたい植木鉢のこと

限られたスペースの鉢栽培で植物を育てていくためには、生長に合わせて鉢のサイズを替えたり、置き場所を工夫するなどの管理が必要です。そのためには、鉢の基礎や根との関わりを理解する必要があります。

鉢植えと地植えの違い

  • 土壌となる土の量が違う
  • 鉢植えの場合、器の中の限られた土の量で栽培するので、植物も鉢の中での範囲にしか根を張ることができず、庭植えのように大きく育てることができません。
  • 鉢植えは、根の伸長が制限されるため、株の老化が早まり生殖生長に移行するので、庭植えと比べると早く開花が進みます。
  • 通常は植物が根の張る範囲に制限がない場合、可能な限り根を張り、根、茎、葉が大きくなろうとします。
  • 根、茎、葉などを植物の栄養器官といいます。栄養器官が先に生長するので、庭植えは鉢植えよりも開花が遅れます。

段落の仕切りライン

  • 水やりが欠かせない
  • 庭植えは、一度根がつけば特別のことがない限り、水やりの必要はありません。自然の土中に張った根から、制限なく水を吸い上げることが出来るので、手助けの必要はありません。しかし、鉢植えの場合、人間が水を施さなければ植物は枯れてしまいます。
  • 鉢植えの植物の根は、鉢の高さの底から2/3の部分に広く根を広げているのが一般的です。
  • しかし、生長の度合いは水やりの頻度によって変わってきます。水やりの回数が多く、鉢土をいつも湿らせていると、根は表土に近くて浅い部分に集中します。
  • 根が浅い部分でも水分を吸収できるのと、空気を求めてのことです。
  • 逆に水やりの回数が少なく、表土を乾かし気味に管理すると、根は水分を求めて伸長するので、鉢の底部分に多く分布するようになります。株が伸長してくると、表土より上の部分が生長して重くなってきます。根がしっかりと鉢底まで張っていないと、株が倒れることになります。

鉢植えガーデニング

どうして同じ鉢に植えっ放しではダメなのか?

  • 植え替え(鉢替え)はなぜ必要なのか
  • 水やりによって団粒構造が壊れてくるので、新しい鉢土に更新する→
  • 鉢栽培には、水やりは欠かせません。土が乾いたら水やりをする・・これを繰り返す必要があります。繰り返していると、徐々に鉢土の団粒構造が壊れ、水はけや通気性が悪くなって、根の生育不足になります。そのために鉢土を新しく更新する必要があります。
  • 鉢が小さいと根が窒息しそうになる→
  • 鉢の中の根が伸長して、鉢の中が一杯に詰まって空気の層がなくなり窒息してしまいます。更に、水切れを起こしやすくなり、根腐れや葉先が枯れたりして株の枯れる原因となります。それを防ぐためにも鉢替えが必要です。
  • 地上部と土中とのバランスを整える→
  • ほとんどの植物は、植えつけ・植え替えから2年も経つと、ちょうどよいサイズだった鉢も、生長した地上部と釣り合わなくなってきます。風などで倒れやすく、地上部の生育に必要な、根が伸びるスペースが足りなくなってきます。こうなると株全体の大きさに見合った鉢に替える必要があります。

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鉢植え栽培

根をしっかり張ることが出来る鉢を選ぶ

  • 基本は小から大へと移る
  • 根は鉢壁に当たると、そこから枝分かれして伸びていく性質がある→
  • 小さな苗は、小さな鉢に植えることにより、早めに鉢壁に当たり枝分かれをして、根が鉢全体に行き渡ります。そこで、今までより少し大き目の中鉢に植え替えて、同様に枝分かれを繰り返したら、次の大鉢へと植え替えていきます。
  • この行程を経た植物は、根の量が多いしっかりとした株になります。鉢替えのタイミングは、鉢底から根が伸びだしてきたら、鉢の中が根で詰まってきた合図なので鉢替えをしましょう。
  • 大は小を兼ねない→
  • それでは、植物は鉢のサイズが小さくて根詰まりを起こすのを嫌いますが、鉢のサイズが大きければよいのかというと、大きすぎる鉢も嫌いなのです。
  • 植物の株のサイズに不釣合いな大鉢に植えると、根の量が少ないので吸い上げる水の量も少なくなり、鉢土がなかなか乾きません。そのため根腐れを起こしやすくなります。
  • 根が鉢壁になかなか当たらないので、あまり枝分かれできずに根の量が少ない貧弱な株になってしまいます。やはり、鉢のサイズは適度なものを選びましょう。決して「大は小を兼ねる」ことはありません。

鉢植えで育てる

  • 鉢のサイズ
  • プラスチック鉢や素焼き鉢など、植物を育てるための鉢のサイズは、直径で決まっています。
  • 鉢サイズの単位は「号」です⇔1号:3cm。(例えば、9号は3×9=27cm)
  • 0.5号~9号までは0.5号きざみ。9号からは1号きざみ。一般的には12~13号を使うことが多いようです。( 鉢のサイズは、鉢底の裏に表示されています)
  • 鉢の深さは3種類→
  • 浅鉢:高さが口径の半分。素焼き鉢に多くみられ、平鉢とも呼びます。
  • 普通鉢:口径と高さがほぼ同じサイズ。標準鉢ともいい、材質は素焼きとプラスチックがある。最も多く使われるサイズ。
  • 深鉢:口径よりも高さがあるタイプ。プラスチック鉢に多く、長鉢、腰高鉢、懸崖鉢とも呼びます。

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