肥料を施すときは、肥料の性質や特徴を理解して、植物の状態と時期に応じて、種類と施し方を選定する事が大切です。そのためには、基本テクニックをマスターしておけば、施肥の失敗で大切な植物をダメにする心配はありません。

ガーデニングの風景

植物に肥料を施す

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生育段階別の肥料

草花はタネから発芽して生育し、開花・結実して枯れるという一生を送ります。れぞれの生育段階により、必要とする養分の質や量が異なります。

  • 発芽期
  • 家庭ではタネから育てるのは、少なくなりましたが、植物はタネに含まれる養分で発芽します。そのため、タネを蒔く土は基本的に無肥料がよいとされていますが、発芽後速やかに肥料を施さないと、徒長して軟弱な苗になってしまいます。
  • 苗の質は、その後の生育に大きく影響します。そこで、基本には反しますが、タネ蒔き用土に即効性の化成肥料を少量(植え付け時の三分の一くらい)を施しておくと、丈夫な苗に育ちます。元肥を施さない場合は、発芽後に液体肥慮を標準希釈量より薄めに施すようにします。
  • 生育期
  • 花や果実を楽しむ植物では、生育期の前半では枝葉を大きく育てる必要があるので、チッ素分の多い肥料を施します。中期から後半は花芽分化や結実が行われるので、リン酸分の多い肥料を施します。しかし、チッソ分やリン酸分だけではバランスがくずれてしまいますから、単肥ではなく複数の肥料を施します。
  • 生育前半:チッ素分1.5:リン酸分1:カリ分1の割合
  • 生育中~後期:チッソ分1:リン酸分1.5:カリ分1の割合
  • 開花・収穫後チッ素分1:リン酸分1:カリ分1.5の割合
  • 開花・収穫後
  • 1年草や野菜類は、開花や収穫が終われば肥料は不要になります。宿根草はそれから翌年の芽出しに向けて養分を蓄えるので、葉が枯れるまでカリ分の多い肥料を施して株を充実させます。タネを採る場合も同様です。

元肥のいろいろな種類

肥料を施す時期により呼び方が異なります。それぞれに適した肥料や使い方があります。使用量は製品により異なるので、袋などに記載されている分量を確認して施してください。

鉢植えに施す肥料を混ぜ合わせて調合する

元肥(もとひ・もとごえ)

草花、野菜の苗木を植え付けたり植え替えるときやタネまきのときにも、前もって混ぜたり埋めたりして土に栄養を与えておきます。このとき与える肥料を元肥といいます。元肥は植物の生育期間を通じて肥料効果が長く続くものがよいので、緩効性肥料の場合は植え付け直前に混ぜても良いが、遅効性肥料は2~3週間前に施しておきます。

元肥入り培養土の効果はどのくらい有効なの?

園芸店でよく見かける”元肥入り培養土”ですが、製品により「配合肥料」「緩効性肥料入り」などの具体的な記載がされているものから、単に「元肥入り」としか表示されていないものまで多種類が販売されています。

さらに配合の割合・効果の持続期間など知りたい情報が明記されていない製品もあります。植物は生育期間により、肥料を施さないようがよい場合もあります。元肥は、植え付け後の植物の生育に大きく係わる大切なものです。

元肥を選ぶポイントは

庭木などの地植えをしている植物は、冬期に寒肥などを施しますが、3~6ヶ月で開花や収穫が終わってしまう草花や野菜などは、植え付け時に元肥を施しておき、生育に応じて追肥で補うのが一般的な管理法です。

選ぶ元肥の種類によりその後の、肥培管理や生育に大きな影響を与えます。栽培期間中、必要な養分を追肥だけで補うことは非常に困難です。栽培期間に応じた元肥を施せば、追肥の回数も少なくなり楽に栽培ができるようになります。ただし鉢植えの場合は、鉢内の土の量が限られるため定期的に置き肥をしたり、水やり替わりに液体肥料などの追肥が必要です。元肥に使われる肥料は、一定期間継続して養分を供給するので、持続期間が長いものほど肥料成分が一度に溶け出す量は少なくなります。

元肥用の肥料も多くの種類があります。表示されている肥料成分が均一に供給される肥料、さらに製品ラベルに記載されている使用量も十分な量を表示したものから、追肥を前提にした量を表示したものなど様々です。表示されている内容を確認して、持続期間や使用量などを把握してから購入しましょう。

元肥に適した肥料

元肥向きの肥料は、肥料の三要素のバランスがとれていることと、長期間にわたり効果が持続する必要があります。

  • 肥料の溶け出る量をコントロールした製品
  • 水によく溶ける化成肥料を樹脂などで皮膜をつけることにより一度に溶け出さないようにしたものを、”皮覆複合肥料”と呼びます。覆う樹脂の厚さによって溶け出す期間が異なり、60~300日が目安の製品が一般的です。含まれる成分は水溶性のため、一定期間にわたり三要素が均一に溶け出してきます。
  • 化学的に肥料の分解をコントロールした製品:肥料原料の中にはすぐに水に溶け出さず加水分解や微生物分解によって植物に吸収されるようになっていたり、根酸などの酸によって溶け出して来るものがあります。これらの原料を組み合わせることで、長く効果のある製品です。
  • 有機質肥料をベースにした製品
  • 有機質肥料は発酵や微生物などで分解されてから、植物が吸収できる状態になります。施してから効果が出るまでに時間がかかるため、遅効性肥料とも呼ばれます。一般的に畑や花壇、庭木などに使用します。

※ 栽培テクニックはトップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

鉢やプランター植えの施し方は

  • 用土に混ぜる
  • 新たに苗を植えるときや、植え替えるときに培養土に肥料を混合する方法で、3~12ヶ月の有効期間がある肥料を用土に均一に混ぜ込んで使います。
  • 注:未発酵の有機質肥料は、用土と混合しないようにしましょう。植え穴の下部に入れ、根が直接に肥料と触れないようにします。
  • 用土に規定量の緩効性肥料を入れる 。ムラができないようによく混ぜる。
  • 用土の表面に置いたり、土中に差し込む
  • 豆粒大の肥料や固形の肥料を鉢土の表面に置いたり、棒状の肥料を鉢土に差し込む方法です。
  • 1~3ヶ月の間、肥料効果が続く製品が多く、1ヶ所にまとめて置くのではなく分散して置きます。
  • 株元と鉢縁の中間に施しますが、繰り返し使用する場合は、その都度異なる場所に施しましょう。

用土 自分で肥料を配合する

「草花への元肥」→粒状の緩効性肥料などを土に混ぜ込む

元肥 鉢植えの場合

「球根などの元肥」→肥料が球根に直接触れないように、表面の鉢縁に置き肥するか土に軽く差し込む

元肥 鉢植え

「プランターの場合」→肥料が根に直接触れないように容器の下部に施す

元肥 プランター植えの場合

⇒肥料を施す・シリーズ(ページリンク) 肥料を施すー1|肥料を施すー2

園芸メモ・栽培用語:肥料の三要素⇒チッ素・リン酸・カリを、バランスよく施すことで、植物は健全に生育します。

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