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- カンナは、暑い夏になると真っ直ぐに伸ばした花茎の先端に、華やかな色彩の花を咲かせます。菖蒲かアヤメに似た花姿で、花弁のように見えるのは雄しべが花びら状に変化した仮雄しべです。本来の花弁は小さく、大きな仮雄しべの裏に隠れています。花色は、白、オレンジ色、黄、赤、ピンク、複色など多彩な花色があります。
- カンナ属は、1属のみだけから成ります。しかし、その仲間は約50種以上あり様々な種の交雑が行われ、数多くの園芸品種があります。そのグループは、草丈の低いフレンチカンナ系統と高性種のイタリアンカンナ系統に大別されます。カンナは、地下に根茎を持つ熱帯植物の多年草です。実生系の中には抽水栽培も出来る品種もある。

カンナは地下に根茎を持つ多年草
- 分類:カンナ科カンナ(ダンドク)属 / 原産地:中央アメリカ、熱帯アメリカ
- 別名:ハナカンナ、ダンドウ
- 学名:Canna
- 英名:Canna
- 園芸分類:多年生(球根植物) / 半耐寒性、耐暑性
- 草丈:40~150cm・矮性種 / 200~250cm・高性種
- 植え付け・植え替え:4月中旬~5月
- 株分け(分珠):4月中旬~5月
- 開花期:6月~10月中旬 /
- 栽培方法:地植え、鉢植え、抽水栽培

- 特徴
- カンナはカンナ科カンナ属で、1属のみが存在しています。その仲間は約50種で、ほかにも多くの園芸品種があります。その中で、主な原種はCanna indicaですが、他にもアメリカ在来種のCanna glauca( maraca amanilla )やCanna flaccida(golden canna)との交雑種のことをCanna x generallis又はCanna x orchiodesと呼んでいます。
- 園芸品種の作出は、19世紀からフランス、イタリアで盛んに行われ、様々な花色や葉色の品種が作出され、世界中に広まり1000種を越える品種があるといわれます。日本へ渡来したのは、最初にショクヨウカンナ(Canna edulis)が江戸時代に渡来したとされていますが、あまり普及しませんでした。その後、明治時代になり園芸品種が輸入されました。現在では、夏を彩る花として人気があります。
- 近縁種・原種
- ダンドク(Canna indica)→カリブ諸島、熱帯アメリカ原産。カンナの原種の一つ。江戸時代に観賞用として渡来した。開花期6~10月で花色は、黄色~赤色でカンナより花形は小ぶり。草丈50~200cmの多年草。地下に塊茎を持つ
- カンナ・グラウカ(Canna glauca)→中央アメリカ原産。カンナの原種の一つ。草丈80~150cmの多年草。抽水植物で、株元が水に浸かる、湿地帯などの環境を好む。開花期は6~10月で、茎頂部に花を付ける。花色は白、赤、桃色など明るい花色。
- カンナ・オキデンタリス(Canna flaccida)→熱帯アメリカ原産。カンナの原種の一つ。草丈60~200cmの多年草。開花期は6~10月で、茎頂部に総状花序を見せ、長さ5cm程の赤色の小花を付ける。
- 近縁種・園芸品種
- 実生系園芸品種の「トロピカル」シリーズ。園芸品種の「ビュー」グループ。などその他多数。

品種により鉢を水に浸けて栽培も可能
- 適応・(ハーブ、漢方としての適用) / 料理・飲み物で楽しむ
- なし
- 用土 保水性と通気性のある土壌を好みます。
- 用土に、市販の草花用の培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので元肥は控えめにします。
- 鉢植えの場合、市販の草花用の培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して堆肥と腐葉土2~3割を混ぜ込んでおきます。(水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割混ぜ込む)
- 肥料
- 鉢植えの場合、寒さ対策で室内に入れる植物には、臭いの発生しやすい有機質の肥料はなるべく使わないほうがよい。
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、6~9月に月3回程度液体肥料を施します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として有機質肥料と牛ふん堆肥などを混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、6~9月に月1回は固形の骨粉入り油かすを置肥する。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に撒きます。
- 植え付け
- 根茎苗の植え付け適期は、4月中旬~5月です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、草丈の低い品種は6~7号鉢、高い品種は9~10号鉢を使う。底石を敷き植え付けます。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、50cm程の植え穴を掘り上げます。根茎を深さ10cm程で定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。複数を植える場合、株間は40cm程空けて植え付けます。

草丈の高いイタリアンカンナ系と低めのフレンチカンナ系がある
- 植え替え
- 適期は、4月中旬~5月です。
- 鉢植えの場合、年1回を目安に行いましょう。必要に応じて分球して、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、球根の育ち具合に応じて植え替えと分球をしましょう。
- 増やし方
- 分球で増やす→適期は、4月中旬~5月です。根茎を2~3個に分けて切り離します。

- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 手入れ
- 花がら摘み→花後の枯れた花は花房の付け根から切り取ります。
- 病気・害虫→特になし
