ムスカリは11月までに植えておく花 季節の花-春をつげる花
ムスカリは、細長くて丸みのある肉厚の葉で、花茎には葉がなくて直立します。茎の先端に、白色、黄色、黄緑色、青紫色などの多彩な色合いの品種があります。
花色は品種により白色やオリーブ色もある
- 分類:ユリ(キジカクシ)科ムスカリ属 / 原産地:地中海沿岸~西アジア
- 別名:グレープ・ヒアシンス
- 学名:Muscari armeniacum
- 英名:Grape hyacinth
- 園芸分類:多年生草本 /
- 草丈:10~30cm
- 開花期:3月~4月
- 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- 地中海沿岸~西アジアにかけて約40種類が分布しています。英名にも表されるように、ヒアシンスにとても近い品種です。別名をグレープ・ヒアシンスと呼ぶのは、花姿がブドウの房のようにみえることに由来しています。
- 秋に球根を植えつけると、春に花を咲かせます。花後の初夏には、葉が枯れて球根だけ休眠して夏超えします。一般的にムスカリと呼ばれているのは、広く栽培されている「ムスカリ・アルメニアクム」のことを指す場合が多いです。よく公園などで見かける、青紫色の花を穂状に咲かせる品種です。
- 近縁種
- ムスカリ・ボトリオイデス(Muscari bortyoides)→ヨーロッパの中南部を中心に分布、ムスカリの品種の中ではやや小型、花色は青色、青紫色です。園芸品種に”アルブム”がある。ムスカリ・アルメニアクムと共に、広く栽培されている人気の品種です。
- ムスカリ・コモースム(Muscari comosum)→ヨーロッパ西部から北アフリカにかけて分布しています。花色はオリーブ色で、本品種から変種した”ブルーモースム”(和名・ハネムスカリ)という花が羽状に変化した藤色の花を咲かせる品種もある。
- ムスカリ・マクロカルプム(Muscari macrocarpum)→ギリシア~トルコに分布しています。ツボミの時期は紫色で、開花すると黄色の生地に先の部分は紫色がかった褐色になる。
- ムスカリ・ボトリオイデス(Muscari botryoides)→ヨーロッパの中部~南東ヨーロッパの草原や森林に分布する品種でムスカリの仲間の中では少し小型で草丈15程です。青色から青紫色の花を咲かせ、和名ではルリムスカリと呼ばれます。英名のグレープ・ヒアシンスは本品種に由来しています。
早春に咲く春の訪れを感じる花
- 適応・(ハーブ、漢方としての適用) / 料理・飲み物で楽しむ
- なし
- 用土
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、アルカリ性を好むので定植する場所の土をよく耕して石灰と腐葉土を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。花後に、球根を太らせるための追肥として化成肥料か液体肥料を、葉が枯れる始める時期まで施します。
- 地植えの場合、植えつける際には特に必要ありませんが、開花後に緩効性の化成肥料を少量だけ表土にまいておきます。
- 植えつけ
- 適期は、10月~11月です。
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1の割合で混ぜ込んだ土を使います。球根の先が隠れるだけの浅植えにします。
- 地植えの場合、土をよく耕して石灰と堆肥を混ぜ込んでおきます。球根3個分の深さに植えつけます。間隔は3cm程空けるか、3~4個まとめて15cm間隔にするなど開花をイメージして植えつけましょう。
- 植え替え・掘り上げ・分球
- 植え替えの適期は10月~11月です。掘り上げと分球は、6月頃です。
- 毎年掘り上げる必要はありませんが、球根が込み合ってきたら堀り上げて、秋の植えつけ時期に植え直しましょう。3年に1回位が目安です。
チューリップなどの手前に植えると映える
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。花後に葉が枯れて休眠に入ったら必要ありません。
- 手入れ
- 花がら摘み→花後の枯れた花茎だけ切り取ります。葉は、日光を浴びて栄養を作るのに必要なので枯れ始めるまでは残しておきましょう。
- 病気・害虫→特になし
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。午後からは日陰になるような、半日陰でも育ちます。