パンジー 季節の花-花壇やプランターにハンギングなど広い用途がある|イパネマおやじ
家庭でも多くの方が栽培されている、冬~春の草花です。数千種類といわれる多くの品種があり、花の大きさ、花色、咲き方など数えきれないほどです。元々は、ヨーロッパに自生する複数のスミレ類を交配してできた園芸品種です。近年は、原色系以外にも淡い色合いのものや多色を誇るものなど多くの品種が流通しています。
春を代表する草花です
- 分類:スミレ科スミレ属 / 原産地:ヨーロッパ
- 別名:ビオラ (和名:サンシキスミレ 三色菫)
- 学名:Viola x wittrockiana
- 英名:pansy
- 園芸分類:一年生草本
- 草丈:10~25cm
- 開花期:11月~5月 / 栽培方法:地植え、鉢植え
- 撮影:里山ガーデン 2018年4月
- 特徴
- パンジーが日本へ渡来したのは、江戸時代末の1860年の中頃といわれています。当時は胡蝶草、遊蝶花と呼ばれています。広く一般家庭でも栽培されるようになったのは、戦後からで昭和30年代になると「パンジーの会」が結成され、世界各地から多くの品種が集められました。さらに、昭和40年代になると国内の種苗会社が新たな品種改良を行い新しい品種が作出されるようになりました。
- 秋にタネを蒔くと、早いものだと晩秋から花が咲きはじめ、翌春までの長い間楽しめます。夏を越しても咲き続けるものもありますが、高温多湿が苦手で初夏には勢いが無くなり枯れてしまいます。花壇やプランター、鉢植え、ハンキングなど様々な楽しみ方ができます。
- 見分けるのに迷うのが、パンジーとビオラの違い・・という経験がありませんか。厳密にいえば曖昧なのですが、一応定義としては花径5cm以上をパンジー、4cm以下をビオラとすることが多いようです。海外では、パンジーと呼ぶ仲間をガーデン・パンジー(Garden Pansy)、ビオラと呼ぶグループをタフテッド・パンジー(Tufted pansy)と呼んで区別しています。
- 適応・(ハーブ、漢方としての適用)
- なし
- 料理・飲み物で楽しむ
- なし
- 用土
- 水はけがよく有機質に富んだ土壌を好みます。
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 晩秋から翌春までの間、咲き続けるので肥料切れしないようにします。
- 鉢植えの場合、植え付けの時に用土の中に緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。春になって生育が弱い、葉が黄色くなるなどの肥料不足の症状がある場合は、10日に1回を目安に液体肥料を施します。(丈夫な株に育てば肥料は施さなくても育つ)
- 地植えの場合も鉢植えと同様です。
- 植えつけ
- 苗の植え付け適期は、霜が降りる10月~11月です。
- 水はけがよく、有機質に富んだ土壌が適しています。寒くなるまでに、よく根を張り丈夫な株に育てれば、春になっての生育がよくなう上に、長期間に渡り花を咲かせてくれます。
- 植え替え
- 梅雨になる頃には、勢いが衰え枯れるので植え替えの必要はありません。
パンジーの増やし方はどうすればよいの?
- タネまきで増やす→適期は8月下旬~9月です。
- 発芽温度は20℃前後で、風通しのよい場所を選びましょう。タネまきをする用土は清潔な土を選んで、鉢やポリポット・育苗箱などに蒔いて、風通しのよい日陰で管理します。発芽したら、よく日の当たる場所へ移しましょう。
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。寒い時期は、夕方に施すと冷えこんで凍結する場合もあるので、午前中に施すのが理想です。
- 地植えの場合、耐寒性があり、寒さには強いのですが根が凍ると、水が吸えなくなり萎れるのでマルチングなどで防寒をしましょう。
パンジーの手入れ作業は
- 花がら摘み→枯れた花を放置すると、実ができて余分な栄養分を消費し株を弱らせます。長く花を楽しむために、枯れた花を摘み取るだけでなく、花茎を軽く引っ張って付け根から折り取るようにします。
- 病気→特になし
- 害虫→チャコウラナメクジ 4~11月に発生しやすい。花や茎を食害する。湿った場所を好むので乾燥気味にする。
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みますが、高温多湿の環境は嫌います。
- 日照不足になると、花つきが悪くなったり茎が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。
- 寒さには強いが、鉢植えを夜間にベランダなどの寒風が強く当たる場所に置くと、葉が青っぽく変色することがあります。
植物園の風景:里山ガーデンにて