グラウンドカバー 地表を覆うように茂る植物-イパネマおやじ

グラウンドカバー(ground cover)とは、庭や公共スペースに自然の緑を植えることで地表を覆うもので、この時に植える植物を「グラウンドカバープランツ」、または修景用植物と呼びます。

ツワブキはキク科の多年草です

植物を植えて庭の地表を覆うようにする

  • グラウンドカバーの役割
  • ガーデニングにとって、バランスのとれている庭造りは、美しさだけではなく乾燥や風による表土の飛散、雨による土の崩れを防ぎます。
  • 樹木や、その他の植物の根元の乾燥を防いだり雑草の発生を抑える働きもします。
  • グラウンドカバープランツの条件
  • 宿根草で常緑である。
  • 草丈が低く、均一に揃っていること。
  • 病害虫に強く、管理に手間がかからないこと。
  • 被覆力が強く、株の寿命が長いこと。
  • 上記の4つの条件にあった植物を、次の観点から選びます。

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グランウンドカバープランツの選び方

  • グラウンドカバーに適した植物
  • 葉の色や質感、庭全体のバランスを考えた他の植物との組み合わせ。
  • 被覆速度にあった株数にする:生長の早いものは少ない株数にするなど、仕上がりをイメージして決める。
  • 土壌、土質、湿り気があるか乾燥気味かなどの適性に応じたものを選ぶ。
  • 日当たり:植える場所の日の当たり具合と、植物の適性をあわせる。
  • カバーの形:植えた株が芽数、地下茎、つる性など増え方を考慮した管理が必要。
  • 管理の手間:放任、縁刈り、全体刈り込み、切り戻しなどの必要性と、手間と管理が可能かを考慮する。

植えつける際のポイント

  • 植えつけ時の注意点
  • 花壇や鉢植えと異なり、基本的に植え替えをしないので、一度植えたら長年の間、土壌を耕すことができません。そのため、植えつけ前の土づくりが重要です。
  • 被覆速度の速い品種は、植栽密度が低いので初期の雑草対策も必要になります。
  • ヘンリーヅタのようにつるで覆う品種は、防草シートを敷いてから植えつけるとよい。それ以外は、防草用のマルチング資材で覆えばよいでしょう。
  • 丈が低く葉が細かい種類は、地形の段差が仕上がりに影響するので、事前に整地をしておきましょう。
  • 日常の管理→ほとんどの植物は、放任でも問題ないが強健種で広がり過ぎた場合は縁を刈り込みましょう。また、草丈が不揃いになったり高く伸びすぎたものも、株の切り戻しを行います。
  • 病気の対策→葉が枯れる株が出たら、放任したままだと他の植物に伝染するので、周囲の株とともに抜き取り土を入れ替えるか土壌消毒をします。ジャノヒゲやヤブランなどの細長く取り除きにくい枯れ葉は、熊手などでかき出すか、春の芽出し前に剪定をして、肥料を施し萌芽させると美しい仕上がりになります。

ショウジョウバカマは湿った場所に生える

日陰に強い品種とは

  • ジャノヒゲ→細長い常緑の葉を出し夏に開花する。樹木の下草に利用。
  • ディコンドラ→和名は、アオイゴケ。緑色の葉をつけ広い範囲の緑化に適応多湿な土壌でよく育つ。
  • ベニシダ→常緑のシダで明るめの日陰で湿った場所を好む、大面積に向く。
  • ヤブラン→常緑で草丈は40cm位、幅1cm程の細長い葉を多数茂らせる。
  • 半日陰に向く品種
  • アジュガ→常緑の多年草で冬にも葉が残り、春に青紫色の花を咲かせる。
  • オオスギゴケ→和風庭園の代表格、湿ると葉を開き乾くと茎に密着させる、草丈10cm程度。
  • ツワブキ→日陰でも育ち、冬でも緑の葉が茂る。強健で樹木の下草に利用する。
  • トクサ→常緑シダ植物で、茎を直立させる、日本庭園の下草や盆栽に使う。
  • フッキソウ→常緑の低木、地下茎を伸ばし30cm程に直立して広がる。
  • ヤブコウジ→常緑30cm程の低木で地下茎を広げ、夏に小花が咲き実をつける。
  • ラミウム→常緑で草丈20cm程の多年草で地下茎を広げて育ち寒さに強い。

トクサは半日陰に適する

  • 半日陰~日当たりを好む品種
  • タイム→常緑性の低木、コンモリと茂る初夏にピンクの小花が咲く。
  • ツルニチニチソウ→常緑のつる性で地を這うように伸びる、春に青紫色の花が咲く。
  • ハツユキカズラ→常緑のつる性低木で葉色がピンクから白色に変わり斑が入る。
  • ヘデラ類→常緑のつる性で枝の節々から気根を出し壁や樹木をよじ登る。
  • ヒメツルソバ→タデ科の多年草、草丈10cm未満で匍匐して広がり小葉が茂る。
  • ワイヤープランツ→つる性低木で這うように広がり壁をよじ登る小さな葉が茂る。
  • 日当たりを好む品種
  • アジュガ→常緑で葉は枯れず春に小花を咲かせ、地を這うように低く広がる。
  • アプテニア→茎は地面を這うように広がる。春から秋のカバーや吊り鉢にも利用できる。
  • イワダレソウ→適度に踏まれると低く密に茂る。白花を咲かせる。刈り込みが必要。
  • コニファー→這い性タイプは常緑針葉樹、品種は多く強健で被覆は緩やか。
  • シバザクラ→草丈は低く這うように横に広がり(1株50cm)春には花を咲かせる。
  • バーベナ→多年草タイプは地を這うように広がる夏後に切り戻すと花を咲かせる。
  • マツバギク→乾燥に強く、葉は棒状でキクに似た花が咲く横に這うように広がる。
  • ローズマリー→常緑の低木で這性タイプは、枝が長くなると地を這って伸びる。

山下公園の風景

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