ワームウッド ハーブ-キク科の多年草ヨモギは同じ仲間-イパネマおやじ

ワームウッド (wormwood) は、駆虫や毒消しに優れた効果があるとされ、利用されてきました。ハーブとして扱われる草の中でも、非常に強い苦味を持っています。

ワームウッドはキク科ヨモギ属

軟毛に覆われた葉は灰緑色で、強い香りがある

  • 分類:キク科ヨモギ属 / 原産地:ヨーロッパ、アフリカ北部
  • 学名:Artemisia absinthium
  • 別名:ニガヨモギ、アブシント
  • 多年草・耐寒性 / 草丈:80~120cm
  • 開花期:6~8月 / 栽培方法:地植え、鉢植え(プランター)
  • 特徴
  • 日本に渡来したのは明治初期で、乾燥葉が駆虫薬などに利用されています。他の植物の傍に植えたり、刈り取った茎葉を敷き草にしたり、すき込んだりすることにより害虫を寄せ付けないコンパニオンプランツとしての効果が期待できます。
  • 銀白色の美しい葉は、2~3回羽状複葉で銀白色の長い毛が生えます。初夏から初秋にかけて、淡黄色の頭花を咲かせます。その頭花は下向きに咲きます。風によって花粉が運ばれる”風媒花”で、花粉がこぼれて風に乗って運ばれやすいように下向きに花を咲かせるのだといわれています。
  • 風媒花は虫に運んでもらう必要がないので、大きく美しい花びらを持たないものが多いのが特徴です。その性質なのか、地味な印象の花です。衣類などの防虫剤としてサシェやドライフラワーに使われます。

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ワームウッド

  • 適応
  • 解熱、風邪
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • 「ペルーノアブサン」などで有名な薬草系リキュールの香りづけに使います。水で薄めて飲んだりカクテルの材料として使用されます。
  • ニガヨモギを原料として、ワインに漬け込んだり、一緒に発酵させてつくるベルガモットがアブサンの原型といわれます。ヨーロッパで飲まれていたが、約80年前にスイス、フランスで”ツヨシ”という成分が有害とされ販売が禁止されました。
  • 現在では、1988年に成分の見直しがされ、解禁されています。しかし、需要は少なくマイナーな酒という印象派否めません。
  • 日本でも、約10種類の正規品が輸入され、販売及びBARなどで使用されています。反面では熱烈な愛好者がいるのも事実で、味なお酒なのですね。アルコール濃度が低いものでも40度以上で高いものでは89度というものもあるようです。水を加えると非水溶性成分が析出(せきしゅつ)して白く濁ります。

銀白の葉はブーケやリースなどに映えて美しい

  • 用土
  • 特に土質は選びません。日当りがよければたいていの場所で育ちます。
  • 肥料
  • 茎葉を茂らせる目的で、チッ素分の多い肥料を与えすぎると芳香が弱くなります。防虫で利用する場合香りが強いものの方が効果的なので肥料の分量を調整しましょう。

ワームウッド(ニガヨモギ)は、タネまき、挿し芽、株分けで増やす

  • タネまきで増やす
  • 適期は4月です。自家製のタネを採取するには、9月頃に熟したら花茎ごと刈り取って乾燥させた後タネを採取します。

  • 挿し芽で増やす
  • 挿し芽でも増やせます。 ※詳細はトップページ「ガーデニングの基本」から”挿し芽”のページへ
  • 株分けで増やす
  • 適期4月頃です。※詳細はトップページ「ガーデニングの基本」から”株分け”のページへ
  • 植え付け
  • 苗の植え付け適期は4月頃です。
  • 水やり
  • 鉢植の場合、土の表面が乾いたら与えましょう。
  • 手入れ
  • 半日陰や湿り気の多い場所だと蒸れることがあり、枯れる原因となるので株の刈り込みをして風通しをよくしてやりましょう。梅雨時期などは、余分な枝を刈り込んで風通しをよくして、刈り取った葉茎は他の植物の株元に敷き詰めて防虫対策に利用しましょう。
  • 病気⇒なし
  • 害虫⇒防虫効果が期待できる。

※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

  • 収穫
  • 収穫時期は開花直前まで可能です。茎を刈り取って乾燥させます。乾燥した葉は、布袋などに入れて衣類の防虫剤として利用します。
  • 日当たり・置き場所
  • 日当たりのよい場所を好みます。日当たりさえよければ特に場所を選びません。

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